日中関係や中国政治に関して国内メディアで積極的に発言している東洋学園大(東京都)の朱建栄教授(56)が、7月中旬に訪中後、家族や大学と連絡が取れなくなっていることが9日わかった。消息筋によると、上海の空港で出国時に中国当局に拘束されたとの情報もあるという。同大広報室は「通常の事態ではないと認識している」とコメントした。
東洋学園大などによると、朱氏は7月17日ごろ、上海での会議に出席するため訪中。22日ごろに日本に戻る予定だったが、そのまま家族と連絡がとれない状況になったという。
8月1日、千葉県内に住む家族から大学に連絡があった。大学も朱氏に安否確認のメールを送ったが返信がないという。朱氏から海外出張に関する申請は出ていなかった。
朱氏は中国籍で、華東師範大を卒業後、昭和61年に来日した。学習院大学で政治学の博士号を取得し、平成8年から現職。