椎茸の乾燥について 3 | 浅香椎茸園のブログ なばやまさんのなば作り

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原木を用いた椎茸栽培の作業状況などを紹介しています。

椎茸乾燥機は吹上げ型と横吹き型の2つのタイプがあります。

横吹き型はエビラとエビラの間を横に風が吹き抜けるため、椎茸に風が当たりやすく乾燥むらが比較的小さいです。また乾燥時の椎茸の巻き込みが小さく、家では茸ひろげ(椎茸を伏せて並べる作業)せずに乾燥しています。

吹上げ型の場合、暖かい風は下から上に椎茸の間を通って流れるため温度差ができ、上下に乾燥むらができてしまいます。また、下からの風圧で椎茸が予想以上に巻き込んでしまうので、傘を伏せて縁が早く固まるように茸ひろげが必要です。手はかかりますが、傘の巻き込みが少なく、ヒダが真っ直ぐに立った椎茸になりやすいです。

それぞれ特徴がありますが、家では茸ひろげの手間が省ける横吹き型の乾燥機を主に使っています。

ちょっと吹上げ型の乾燥の工夫です。
椎茸は暖かい雨が降ると急に開き、開きすぎた椎茸が採れてしまいます。
吹上げ型では風圧を利用して、開きすぎた椎茸を巻き込ませることができます。

茸ひろげした椎茸です。
傘の縁に巻き込みが残っている椎茸は、それ以上巻き込んで小さくならないように伏せて乾燥します。逆に開きすぎた椎茸は足を上に向けて乾燥しています。こうすると傘の縁に少しでも巻き込みを戻すことができます。
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翌日の椎茸です。
開きすぎた椎茸のふちが少し巻き込んでいるのが分かると思います。
乾燥椎茸では開いて巻き込みのないものを「ばれ葉」といい徳用になります。わずかでも巻き込みがあれば「並こうしん」、良く巻いていれば「上こうしん」として箱詰めされ、単価も変わってきます。
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ちょっとしたことですが知らない方も多く、開いた椎茸を伏せると「ばれ葉」になってしまいます。


後は家での吹上げ型の仕上げ乾燥の様子です。
主に仕上げ乾燥は薪兼用の乾燥機に移しますが、量が少ない時や山に出かけ薪を入れられない時に利用しています。
仕上げ時にはエビラ3枚を1枚に寄せています。
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家で使用しているフルタの乾燥機は下を締め切ると半分で運転できます。
少量の乾燥時にも半部に閉めて乾燥できるのは便利です。
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寄せた椎茸を左に寄せ、58~60℃で椎茸が固まるまで乾燥しています。
こうすることで少しでも燃料の節約ができればとやっています。
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椎茸は春に乾燥したものをお歳暮でも販売しています。
私たち生産者は十分な乾燥時間をかけ、しっかり乾燥した椎茸を供給しなければなりませんね。



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