デンマーク映画。
実話を元にした映画のようです。日本でも似たような事件があったはずです。
第一次世界大戦が終わったデンマーク。主人公の女性は縫製工場で軍服を縫う女工です。夫は戦争に行き行方が知れない。仕事は薄給らしく家賃を滞納。バケツをトイレにするような宿に移ります。主人公は雇い主である工場長と恋愛関係に落ち妊娠します。しかしその母親は身分違いとして女性を排除します。思い余った主人公は公衆浴場のバスタブの中で長い針(ニードル)を胎内に差し込み堕胎を図ります。それを目撃した女性とその娘に止められ主人公は出産することにします。「親切な」女性は子どもが生まれたら相談に乗ると言ったのです。そんな折り行方知れずだった夫が帰ってきます。顔面マスクの異様ないでたち。顔に損傷を受け醜い容貌になっていたのです。
生まれた赤ちゃんを夫は可愛がりますが主人公は隙を見て赤ちゃんを例の女性に預けに行きます。女性は菓子店を営む傍ら違法な養子斡旋をしています。産んだものの育てる全てのない親からお金をもらい赤ちゃんを金持ちの養子にする触れ込みです。しかしその実態は目を覆うようなものでした。主人公は女性の店で乳母として働くようになりその一端を担うのです。
題名にあるニードルは女性への肉体的身体的な痛みを起想させる象徴なのだと思いました。
2025年通算99本目
