メキシコ映画。

 

夏の終わりに願うこと

 

少女は母に連れられ父の生家に赴きます。父は重い病気のようです。生家には祖父が住み、父の兄弟姉妹とその子どもたちが集まっています。今日は父の誕生日なのです。生家に集まる親族は父の病気への援助のせいで経済的にひっ迫しています。

 

メキシコの大家族主義を下敷きにそれぞれの家族の関係性が少しずつ露になっていきます。主人公の少女は子どもらしい純粋でそれでいて冷徹な視線で大家族を見据えます。父に会いたいだけなのに父の状態や父の親族との兼ね合いで父を独占することは叶いません。

 

父が去った夏の終わりには空虚な部屋が残るのでした。

 

原題はトーテム(血族)。原題の方がいいですね。

 

 

2024年通算156本目

 

 

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