役所広司が主役となったPERFECT DAYSはパリ・テキサス(1984年)の監督の作品です。
↓PERFECT DAYS
主人公はトイレ掃除の会社の社員です。古びたアパートに一人で住んでいます。日常はほぼ変わりません。起床し、歯を磨き、植物に水をやり、作業着を着て、階段下に置いてあるクルマのキーや小銭をポケットに入れ、アパート前の自販機でコーヒーを買い、軽自動車に乗り込み、カセットテープの曲を聴きながら仕事に向かいます。
仕事場は都内各所の公衆トイレです。デザイナートイレというらしいのですがおしゃれなトイレを黙々と掃除します。職人気質なのか手を抜きません。手製の道具も用いてトイレ掃除を完璧にこなします。ちなみに会社名はザ トウキョウ トイレです。仕事中はほぼ無言。上映開始後20分以上は無言です。
清掃中は利用者が入って来ると無言で場を外します。利用者からは居ないもののように扱われれます。しかし仕事にかける真剣さは変わりません。
仕事の合間に神社の境内で休憩しモノクロ写真で木漏れ日を撮影します。
仕事が終わるとアパートから銭湯に向かいます。開店直後の絶妙なタイミングで入湯します。顔なじみと軽く挨拶する程度。次は浅草地下街の飲み屋。常連です。酒場のご主人は言われなくても決まったお酒を持ってきます。
そんな日常はそれでも日々微妙に変化します。
それは映画の最後に出る「木漏れ日」の解説とつながるのです。
同じように見えても全てが微妙に異なっている・・。
2024年通算1本目
