ハハの資格試験が
いよいよ目前にせまってきた。

ムスメの世話をしながらも、
時間をみつけてお勉強

ノートに向かって字を書いている

ハハの姿をちゃんと見ている。

大好きなばあばと同じことがしたくて
ムスメはペンを持ちたがる。

もらった封筒に一生懸命、
文字かな？絵かな？
線を書いて行く。

しっかりとした力のある線。
とても上手。

ばあばは離れに来ているお客さに
コーヒーを出しに行っている。

「ばあばに届けに離れに行く？」
と聞いてみると、

離れと言うことばに反応したのか、
ハハの気配がしているのか、
一目散に離れに向かう。

上手に持って来たのに、
ばあばの姿が見えた途端、
うれしくなって封筒をぽいっ。

目的はすっかり忘れちゃった

それにしても、
こんなやりとりもできるなんて。

時間が止まっているかのような
病院生活に慣れたあたしには、
ムスメのキラキラ輝かしい、
目まぐるしい成長ぶりは、
追いかけるだけで精一杯。

帰って来てからだけでも、
もう数えきれない、「すごいなぁ」。
心の中でまた思う。

77日目-3