知人の赤ちゃんが

生後2ヶ月で

RSウイルスで入院


悪くすると

一ヶ月の長期入院


母親は

体調悪く

頻繁に行かれないと

代わりに行った


病室まで

はやる気持ちを抑えて

早足で

その機敏な身のこなしに

お母さんのご友人ですよね

ママじゃないのに

と看護師さんに笑われたほど


家族から離れて

生後わずか2ヶ月で

病院に寝泊まりする

その子が

不憫でならなかった

抱っこした

4時間ずっと

ミルクをあげた

たん吸引の時は

血が滲んでいた

よく我慢した

偉かったねと

抱きしめた

その甲斐あって

八日間の入院ですんだ


ほっと胸をなでおろした

ちっとも負担ではなかった

むしろ

自転車を飛ばして

会いに行くのが

楽しみで仕方なかった

その子のことを

思えばこそ


入院

退院の手続き

会計

ちっとも負担に感じない

そうしないでは

いられない

愛すればこそ


四ヶ月後に

自分が

癌で入院

六回中二回入院で

抗がん剤投与

退院後

通院で四回の抗がん剤投与

途中で熱発41、5度で再入院

それでも癌は消えず

放射線20回照射のために

再々入院を余儀なくされた


度重なる入院で

決めきれず

躊躇していた時に


入院しろ

そうすれば息子は

自宅に

顔を出さなくていいから

楽になると夫

優しい息子は

そんなことは思っていない

言われたこともない


負担

重荷

それらの二文字が

頭に浮かんだ


好きで病気になる人はいない

しかも

ワンオペゆえ

冠婚葬祭以外に

大分への帰省は

許されぬ状況

歯科治療も

ままならなかった

ストレスが

病気を招いた

ということを

否定できはすまい


過酷を極めた

ワンオペ育児

長年の

無理がたたって

病に倒れた可能性は

ゼロではない

それでも

重荷なんだ



その言葉を口にした人は

今度

逆の立場になったときに

そう言われても仕方がない


暇な人はいない

時間が

有り余っている人も


独立して

家庭を持つ

子をもうければ

手助けはいる


母親として

できる支援はしてやりたい

私は

残された自分の時間は

苦難のときに

漆黒の夜に

愛情をくれた人のために

使いたい


嫌嫌

気は進まないけれど

致し方なく

ではなく

心配してそうせずにはいられない

そのほうが良い

そういう人がいい


その時になってみなければ

わからないが

自分への仕打ちを

きっと思い出す


そして

私は

愛する人のための

時間を優先する


夫が

仕事を

ゴルフを

呑みを

優先したように


これを

因果応報という