以下はスポーツ報知から↓

◆JERA セ・リーグ DeNA1―0巨人(25日・横浜)

 巨人は打線が散発3安打と沈黙し、球団ワーストを更新する今季20度目の完封負けを喫した。強い雨の降りしきる中、DeNA投手陣に抑え込まれ、ここ3試合で計1得点。優勝マジックは4のままで、2位・阪神とは1・5ゲーム差。最短Vは28日となった。先発の戸郷翔征投手(24)は3回、9月に入って初失点。7回を9安打1失点でまとめたが、8敗目となった。切り替えを強調した阿部慎之助監督(45)のもと、26日の第2戦で雪辱し、4年ぶりリーグVへ歩を進めたい。

 紙一重の攻防は相手が上回った。0―1の9回2死二塁、モンテスのバットが空を切ると、DeNAファンの大歓声に包まれた。2ストライクからファウル5球を含めて9球粘ったが最後は空振り三振。球団ワーストを更新する20度目の完封負けも、阿部監督は「形は何とかできているので、あと1本、それが出なかった。とにかく、ここでとやかく言ってもしょうがないのでね」と前を向いた。

 試合前から6回まで断続的に冷たい雨が降った。悪天候の中、打線が相手先発のジャクソンに苦戦。6回は1死一塁から丸がけん制死で嫌な流れになりかけた後、失策と死球で2死一、二塁の絶好機となり、4番・岡本和が153キロ直球を強振したが一飛に倒れた。指揮官が「ジャクソンにも、いいピッチングをされた」と振り返ったように6回無失点の右腕に完敗。7回無死一塁、坂本の左中間の飛球を好捕されるなど、救援陣からも得点できなかった。

 22日からの2位・阪神との甲子園2連戦はスコア0―1、1―0で1勝1敗。23日は僅差のしびれる試合を制してゲーム差を再び2に広げ、優勝マジックを4に減らした。休養日を挟んで迎えた一戦で足踏み。これで直近3戦1得点、球団史上初の3試合連続1―0試合となったが、下を向いている時間はない。26日DeNA戦(横浜)の相手先発の左腕・ケイとは今季8度目の対戦だ。巨人の中でケイに特に好相性なのが、11打数4安打2本塁打、7四球、打率3割6分4厘の岡本和。この日は得点圏で2度凡退し「申し訳ない。明日、頑張ります」と雪辱を誓った主砲に期待だ。

 敗戦の中にも左翼・モンテスの再三の好守備や、遊撃・門脇のジャンピングキャッチなど集中力が光る場面が何度もあった。走塁でも9回2死一塁、アウトになれば試合終了の場面で代走・増田大が二盗を決め勝負強さを見せた。激しい優勝争いの中、チーム全員が一丸となれている証しだ。

 最短優勝は27日の中日戦(東京D)から28日の広島戦(マツダ)になった。残り5試合でマジック4。阿部監督が常々、掲げているように、マジックのことは考えず、一戦必勝だ。「明日切り替えて勝つことだけ考えてやりたい」。今は試練の時。歓喜のゴールへ前だけを見て突き進むしかない。(片岡 優帆)