狼の家族愛と仲間意識 | Harmony with...

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すべてのいのちへ。

狼と聞くと何を連想しますか?

私は"家族愛"
狼は愛情深いということは聞いたことがありました。

知能が高い生き物ほど、感情が深く、あらゆる表現や行動で相手に示します。

さて、狼は?

まず、彼らは仲間を置いてけぼりにすることはありません。
狼は、基本的には群れ(パック)で生活します。
野生の世界は様々な事情、状況があるのでそうも言ってられないのが現実ですが、仲間を助けるということは多々あります。


これは撮影で登山している時に、モコムシャが遅れをとっているダンさんを迎えに行く動画です。
ムーシャは私の横にいてくれています。

こういう場面は何度もありました。

状況はどうか?どうするべきか?
ちゃんと確認して判断します。
自分の役割もしっかり把握しています。


先日、寝かせるためにとモウコを先に狼舎にいれた時のこと。
ナーシャはモウコが入れられたのを見て、私がいない隙を伺い扉を開けてモウコを助け出したのです。

こーらーーーー(ー ー;)
こやつ、中々やりよる。

ナーシャは生後7ヶ月ですが、モコムシャよりも成長が早いようです。
その分、知恵を使ってこちらがビックリすることして見せてくれます。

ただ、ムーシャもパピーの頃同じような行動を先住犬にとっていました。
先住犬が閉じ込められているケージの周りをうろうろして、ケージを噛んだり引っ掻いたりして助け出そうとします。
出して上げられないとわかると、ケージの側で添い寝するのです。

まだ生まれて数ヶ月の赤ちゃんがとる行動とは思えませんでした。

そしてモウコ。
モウコはハッキリ言って人一倍食いしん坊です。
ナーシャの分もかっさらっていきます。
食に関しては死活問題なのでいつも真剣です。
狼の世界ではモウコがボスなので、モウコが食べてからでないとナーシャは食べられません。
ナーシャは自分の子どもでもなく、一緒に育ったわけでもない。
1ヶ月前に突如現れた子です。

でも、ダンさんが「ナーシャにもあげて」と言うと、渋々でも分けてあげるのです。


ブリーダーさんの話でも、血が繋がっていない子たち同じ犬舎で育った子たちに食糧を分け与えると聞きました。
大人の狼は、自分たちのお肉や骨をパピーの犬舎に入れるため、お肉と骨の山ができているそう。笑
野生でも、パックのみんなで子育てします。

彼らにとってはそれが当たり前なのですね。
家族であり仲間なのですから。

"当たり前のことを自然にやる"
これは案外、人間には難しいのです。
思考が巡り、感情が絡まり、複雑になりすぎてわからなくなってしまいます。

狼や動物たちから学ぶことは、長い歴史の中で人間が失い、忘れてしまったことなのかもしれません。




Asami