顔コンプレックスで無職ひきこもり男性に聞く(4)人生について | おもしろサッカーSEO対策!

顔コンプレックスで無職ひきこもり男性に聞く(4)人生について

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2008年に起きた「秋葉原連続殺傷事件」の犯人が自らの容姿を「ブサイク」と呼んだ事は、自分の容姿を良くないと思っている「非モテ」の私にとっても衝撃でした。犯人顔のコンプレックスとそれが原因となり(と本人は思った)恋愛や就職難が犯行原因のひとつとなったとも言われています。
さらに昨年末から経済危機で不況になり、「派遣切り」など就職(仕事)に就けない人々の現状が報道されています。
今回、実際に顔にコンプレックスを持っていたり、就職ができずに苦しい人生を送っている男性に話を聞いてみましたのでご紹介します。

取材:ガジャヒン

■名前:Bさん
■年齢:46歳
■職業:作家(無職)
家族:母、弟と同居。
■彼女:なし

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今回は、世の中や人生について聞いてみました。

 

【質問】本を出版されたそうですが、反響などはありましたか?

【Bさん】2008年の1月に、「ニート」「引きこもり」「精神病」などの事を含めた自分半生を書いた本を出版しました。
小説を書く学校に通って書きました。
今のところ売り上げはまだまだなのですが、感想のお手紙をいくつかいただきました。男性からがほとんどで、「勇気づけられた」「励まされた」という内容でした。
この本の出版で、自分に自信が出ました。

 

【質問】「男性からがほとんど」という事は、女性からも来たのですか?

【Bさん】少しですが来ました。でも感想を書いてあるだけで、それ以上の事はありません。

 

【質問】本を出されて、今は充実していますか?

【Bさん】まあ、昔よりは・・。

 

【質問】イケメンに勝つために努力したことはありますか?

【Bさん】いいえ。

 

【質問】逆に「ブサイク」でも成功している人は自分と何が違うと思いますか?

【Bさん】経済力だと思います。金があれば大抵のことは上手くいきます。

 

【質問】「ブサイク」の成功者といえば誰を思い浮かべますか?

【Bさん】ホリエモン。やはり、金ですね。たいした奴じゃないですからね。

 

【質問】ブサイクが特に生き辛くなったのは、いつ頃からだと思いますか?

【Bさん】いつごろかはわかりません。ずっとだと思います。

 

【質問】「ブサイクに見えない」とか「普通」とか言われたことはありますか?言われた【Bさん】場合、どんな気持ちですか?
「普通」はあります。「笑顔が可愛い」とも言われました。言われたときは恥ずかしかったです。あと、「わかってないな」と思います。

 

【質問】イケメン男性に対して言いたいことは?

【Bさん】イケメン男性には特にありません。それよりも、女性に「心を磨け」と言いたいです。ブサイク男性への思いやりや痛みを理解でき、優しい心を持つことです。これは誰にも言いたいです。
今の世の中、「イケメンを売り物」にしています。これはTVが悪くしています。そのせいで映画も悪くなっています。TVドラマはレベルが低い。
世の中は「イケメン、顔さえよければいい」という風潮。あとは金があれば。
俺みたいに、例えば精神障害があっても、中身がある男もいるかもしれない。女性には、「中身に目を向けろ」と言いたい。日本全体が、上っ面しか見ていない。

 

【質問】世の中に出て行きたいと考えてますか?

【Bさん】はい。俺みたいな人間が出ていかなかったら、「ニート」「引きこもり」「精神病」の人間は救いが無いじゃないですか。
「ニート」「引きこもり」「精神病」でも、生きているんだぞっていう、世の中に対する復讐ですよ。
底辺の人間がいるんだ。「上には上」がいるかもしれないけど、「下には下がいるんだ!」と言いたい。
おそらく、加藤容疑者は何もしなかったら、誰からも注目されなかったでしょう。しかし、今回皮肉にも犯行によって注目されてしまった。
「とどまる事が出来るか、行ってしまうか」だと思います。彼は行ってしまった。
俺は本を出す事で、とどまる事が出来た。
やっとこれで、1からのスタートを切ることができる。今までは、0からのスタートだった。

 

【質問】夢は?

【Bさん】作家として自立したい。今は家族と住んでニートだからね。
イベントや講演会も、呼ばれたら行くという他力本願ではいけないと思う。いずれは自分から動き出そうと思う。

 

◆傍から見ると、決して幸福で無いように見える人でも、そのひとなりに苦しんだ末に希望も持ち生きているのです。ですが、「ごく普通の人」への、口では言えない様な感情、怒りなども持ち合わせながら生きているのです。

[ツカサネット新聞 掲載記事]文章/絵:白石ニョッキー