生徒さんからパン生地の酸について分かりやすい本は無いかと質問されました。
やっぱりドイツパンは酸についてかなり詳しく書かれている本が多い。
「酸」って難しすぎる((+_+))
 
 
酸生地内で行われる生物学的変化
1・酸及び風味の生成
2・イーストによる発酵
 
酸生地内の微生物
生地が発酵するのは分裂菌と出芽菌の活動によるもの。
A・出芽菌
B・分裂菌

A・出芽菌(イースト)
出芽によって増殖する。
イーストは菌類に属する一種の植物である。パン酵母は興行的に培養された上面酵母でSaccharomyses serevisiae(サッカロミセス・セレビシエ)という修理に属する微生物。
イーストは他の菌類と同様、葉緑素を持たないので栄養分は他の植物が作った物を外から九州しないといけない。無色で円形や楕円形をしている大きさは0.007×0.009ミクロン(って想像つきません・・・)
イーストにはパン酵母・ビール酵母・蒸留酒酵母・ブドウ酒酵母などいろいろな種類がある。これらの培養酵母意外にも風邪によって運ばれどこでも生育する野生酵母もある。
造酸菌も炭酸ガスを発生させるが、酸生地が膨張してくるのは主にイーストが生成する。酸生地内のイーストはタイ先生が強いのが特徴であるが、その条件活動は普通のパン用圧搾公募と同じである。増殖に最も適した温度は25℃と言われている。
したがって酸生地の調整(サワー種の初種の発酵)は25℃で行うように注意しないといけない。
 
B・分裂菌(造酸菌)
分裂によって増殖する
成長した細胞が真ん中から2つに分裂(分散しないでつながっていることが多いので鎖状になる)
・バチリス(胞子を持たない桿菌)
・バクテリア(胞子を持つ桿菌)
・球菌
造酸菌はイーストより小さい。空気中、地中などいたるところ(粉の中にも)さん生地内にも無数にこのような微生物がいる。
これらは、酵素の作用により糖質から酸とガスを作り出す。
 
 
酸生地の中の微生物は大きく分けて3グループ
①造酸菌
②イースト(酵母)
③酸生地阻害菌

①造酸菌
1・・乳酸菌によってつくれれる。
乳酸菌は2種類
・ホモ乳酸菌(同質発酵してもっぱら乳酸を生成)
・ヘテロ乳酸菌(異質発酵して乳酸・適量のエタノール・酢酸・微量のプロピオン酸・ぎ酸を生成)

サワー種から分離した菌は106種類あるが大きく分けると8種類の乳酸菌のグループに分類でき、
そのうち酸生地製パン法に徳に重要なのは 以下の3つ
・ラクトバチルスフェルメンティ(lactobachillus fermenti)
・ラクトバチルス ブレヴィス(Lactobachillus brevis)
・ラクトバチルス プラタルム(Lactobachillus platarum)
3つともヘテロ(異質発酵性)
分離した菌の54%は同質発行性のグループに、46%は異質発酵性のグループに属している(1958-61年しゅっぺるの研究より)

乳酸菌の8種類は30℃~40℃で酸生成が最高に達するが、最適生活温度は40℃~50℃。
酸生成が可能な最低温度は1種類の例外を除き20℃である。しかし、酸生成の速度とその種類は8種類ともすべて異なる。
サワー種菌の酸性勢力が最も強いのはpHが6.0の場合と考えられ、pHが4.5以下になると活動は明らかに抑制される。
酸生成の速度及びその種類は8種類ともすべて異なる。

乳酸
・酢酸より強い酸
・有害バクテリアの繁殖抑制
・イースト保護し刺激を与える
・粉の製パン性を上げる
※ライ麦に含まれるタンパク質とペントザン(多糖類)はこの酸の作用によって粘着性が付与・膨潤→生地の可塑性=気泡の形成
酢酸
・風味をよくする働きがある。
・揮発性の酸
・カビの発生を防止
過剰な酸はむしろ有害で特にパンの老化を早める。
パンの中の酸のうち、酢酸が15%~25%含まれるパンの風味がよく美味しいとされている。
酢酸量が25%以上・・酸味の強いパン
酢酸量が15%以下・・・気の抜けたパン
研究されていないので不明という事が実情ですが、酸生地の中では「酢酸菌は増殖しない」という説が定説がある。
1・高温の酸生地では乳酸が多く生成され、低温の酸生地は反対に酢酸が多く生成される。
2・柔らかい生地では乳酸が多く生成され、硬い生地では酢酸が多く生成される。
これはアルーチの種の作り方②で 硬くて冷たい→酢酸/柔らかくて暖かい→乳酸という表をお伝えしています。

②イースト(酵母)
造酸菌も炭酸ガスを生成するが、酸生地が膨張してくるのは主にイーストが生成した炭酸ガスによるもの。
イースト
酸素ある→水と炭酸ガスを生成(増殖する)
酸素が無い→アルコールと炭酸ガスを生成(アルコール発酵)
パン酵母のほかにも野生酵母もいろいろ含まれている。
酸生地内(サワー種など)のイーストは耐酸性の強いものが特徴である。その活動条件は市販の普通のパン用圧搾酵母(市販のイースト)と同じ。
増殖に最も適した温度はその商品や育て方等で違いはあるものの「25℃」であり酸生地の調整(サワー種の初種)はこの温度で行う。
※オカモトのつぶやき・・・
なるほど~だからよく26℃になってはいけないとかいろいろ聞くのですが、酵母優勢で増やすためには低めの温度の方が良い(高くなりすぎると良くないと言われていたこととつながりました)。
③酸生地阻害物質
酸生地中には最も重要な造酸菌や酵母意外に有害な微生物も存在する→異質発酵を誘発
・大腸菌
・球菌
・枯草菌
これらの酸生地阻害物質は酸生地中に生成される乳酸によってその増殖が抑制される。
大腸菌・・パンの風味を劣化させる水素ガスを発生するが、天然の酸生地の主役でもある。
しかし、天然に酸を生成した生地を何度も活性化作業(リフレッシュ・種継)を行うとそのたびに乳酸菌が増殖して大腸菌が減少。
球菌・・過剰に酸が生成された生地の中に存在する。
枯草菌・・ロープ菌とかよばれたりして、ロープ病の病原体。
よくわからなないのですが、パンにとって良くないという事だけは分かる。
よく土には枯草菌がいるので、ジャガイモとか土のついた植物を洗った後のシンクは気を付けるとか、
シンク自体分けるというパン屋さんもある。
いろりろ質問があったので、ドイツパンの技術詳論(オットー・ドゥース著・・パンニュース社)と、ネットの資料とかをまとめてみましたが、
すごく難しい事がわかるし、
結局どの菌がどんな風に繁殖してるのか分からない。
ましてや家庭製パンは少量だし・・・雑菌の宝庫の中でパン作りをしている。
また国産小麦・外国産・ライ麦などなどついている菌はどんな菌がどのようについているのかも分からない。
それを安定させたかったらスターターを使うとやっぱりすごい美味しくできるという事もある。
でも自分の家で継ぎ続けると自分の家で育ちやすい菌がその中で元気に増殖してくる。
家庭製パンとプロのパン屋さんは全く考え方が違くて良いと思います。
すごくこだわる時は頑張って継げばよいし、
面倒になったら終了してまた1~育て直す。
もう私も難しく考えるのやめました!!
でも美味しく作れるようには考える事にしました。
それは、このような机上の勉強ではなく
とにかく経験値!!
そして自分の作った発酵種がどんな状態か、意識して作る。
その経験だけが物を言う気がしてきました。
そんな私がドツボにはまったり、家庭で考えやすいかなぁと思う内容を、
理論の8回目のドイツパンと発酵種のつくり方②でお伝えしています。
種は難しいの。
みんな言う事違うから。
でもみなさんあっているの。
それで美味しいパンを作れているから。
むずかしいぃ。
私は悩みまくって乳酸菌の専門書買ったり、ドイツパンの本だったり、ピエールバンベルマンさんの本だったり
読んでみたものの意味不明・・・。
結局やるっきゃない。
そしてやってみてまた読み返すと「これって!」ってつながってくる。
とにかくルヴァンやサワー種や元種が作ってみたかったら頑張って作ってみる。
作らない事にはうまくいきません。
また、すぐに簡単に上手に出来るかというと失敗はしょっちゅうします。
それで覚えていきます。
その覚悟をもって楽しめるなら是非!!
義務とかにならないように。
私は過去義務のように取りつかれたように種を管理していた時がありました。
その後、そんなの家庭じゃ無理!ってすごーーーく緩い種作りにはまり、
やっぱり緩すぎると美味しくないので、また最近はきっちり頑張っている。
でもそのきっちりもポイントをつかんできっちり行うようにメリハリをつけれるようになりました。
それはいろいろ勉強したおかげだと思います。
目星の付け方が見当違いじゃなくなってきた♪と思いたい。
長々とこの最後まで読んでくださった方すごすぎです・・・。