同じ配合でも 同じ工程にしたとしても「パンチ」をいつ入れるかによってかなりパンが違う。
(屁理屈的に言うと、パンチを入れる入れ無いでは工程は同じじゃないのですが・・・)

家庭製パンにおいて「パンチ」は、あまり行わないことが多い。
イーストの多い配合や酸化剤の多い配合や発酵時間が60分以内の場合はパンチを入れないとある。いわゆる家庭製パンでイースト2%近く入れる場合は皆無。
その延長で、イーストをすくなくしてもパンチを入れないことが家庭製パンでは多い。
あと、パンチと書いてあるレシピも入れていない人が多いのではないでしょうか(と勝手に私がやっていなかったから、みなさんもやっていないと決めつけてみました)。

3年前に元ダンディゾンのKシェフにお話を伺ったときに、
「あのパンは60分たってから1度パンチするとかなり化けるんですよね」

パンチなんて行ったことなかったし???????とおもっていました。
最近になってパンチの重要性を本当に感じるようになりました。
と同時にパンチ如何でかなりパンが変わると思ってきました。

と重要なんだよという事を語ったところで本題

❶パンチを入れるタイミングと意味
・開始して前半に入れるパンチ→主に生地の強化(まだ気泡も少ないので)
・半分ぐらいで入れるパンチ→主に酵母の活性化と生地の強化
・最後の方で入れるパンチ→主に生地の均一化(酵母の活性化・生地強化もおきる)

簡単に言いましたが、これが製パン理論の本で出てくるとこんな文面になります(竹谷先生の新しい製パン理論の本とパン研の井上所長さんのパン入門という本を参考にしています)

①生地中に充満した炭酸ガスを抜き、酸素を供給してイーストの発酵を旺盛にする。
②生地表面と内部の温度を均一にする
③生地に衝撃をあたえ、加工硬化を起こさせる

❷パンチの入れるタイミング
指穴試験か生地の膨張率(はじめの生地体積の2・5~3倍※これは食パンみたいな良く捏ねる生地の配合の場合だと思います)から判断する。指穴試験の場合は、穴の周辺が沈む時期が最適なパンチ時期。でも例外的に機械耐性を要求される場合、
より細かく均一な巣立ちを望む場合はパンチのタイミングを少し早めにする場合があります。
また成型による加工硬化が期待できるもの(バターロールなど)は良く力軽いパンチにしたりします。
夏場など食パン生地が閉まりすぎる場合はパンチをのぞいたほうが外観やスダチが改善される場合もあります。
しかし、内層色・食感・食べ口などに欠点がでます。パン理論では図解してせつめいしているのですが、主な目的は
発酵工程の途中まで膨らんだ生地を折りたたむ事によって、ミキシング及び発酵で伸ばしたグルテン凝縮物を絡め、生地の弾力を高める事が出来る」ミキサーやパン酵母が普及する前は、パンの生地の弾性化が進みにくいために、パンチ工程で生地を強くグルテン凝集物の絡み合いを剥激しくする必要がありました。パンチを行うタイミングが遅くなるほど生地の膨張によるグルテン凝集物の引き延ばしが進んでいるため絡み合いの強度が高まり生地の弾性化が進む。標準的な実施時期は全発酵時間の3分の2が経過した時点が多い。パンチ工程は生地の弾性化を高めると同時に発酵によって膨らんだ気泡をひねることによって分割して気泡数を増加させる。「生地の弾性化と同時に気泡数の増加にも配慮してパンチ作業を行う」言葉だととても分かりにくいので、これは理論1回目の捏ねと2回目の発酵で色々説明しています。