カルベルさんの本をまた読み返してみている。
レイモンカルベルさんの理論は、古いかもしれない。
でもきちんとフランスパンの基本という事を理解するうえでちゃんと学ぶ必要がある。

理論の4回目で「粉」についていろいろ学びます。

粉にいろいろあらかじめ添加されているものが多いと思います。

以前は「ソラマメ粉」というものが添加されていた。
フランスの1993年の法律にもソラマメ粉の含有量の制限について記載がある。
以前の記事をご覧ください→こちらをクリック

小麦粉の改良剤と添加物使用の影響についてカルベル氏の本よりまとめてみる。

いくつか列挙してある
そらまめ粉
・アスコルビン酸

・レシチン(乳化作用)
・アミラーゼ(酵素の力)※米麹だったりモルトだったり麦芽粉末だったりする
・プロピオン酸カルシウム(プロピオン酸)(防カビ作用)
・クエン酸

赤い文字だけ今回は説明します。

以前フランスではソラマメ粉を使っていた。現在は主にアスコルビン酸を使う。
アスコルビン酸はいわゆるビタミンC
そのため、タイプERに入っている「アセロラ粉」はアセロラ由来のビタミンCを使いたいと言うわけです。だからビタミンCの働きをさせたいのだなぁと考えて下さい。

アスコルビン酸
・生地の熟成を加速
・成型生地の耐久性アップ→膨らんだ状態で焼成→ボリュームアップ
※生地熟成を早くするので、発酵時間を短縮させる事が出来る。
反対にとらえると、パンの風味生成にかかわる「有機酸」の発生が制限(有機酸の蓄積量なので時間と共にある程度までは増えていくので、時間が短いと少ない)

そのため、風味に間接的に影響を及ぼしている。

アスコルビン酸は焼成中に破壊され、パンにはそのあとが残らない

アスコルビン酸とクエン酸をごっちゃにして考えてしまいがちになる。
これを一緒にすると「酸」というところで??????????となる。
余談ではありますが、pHの酸と、酸化をの酸は漢字が同じでも違います♪

クエン酸
ライ麦パンの時にしばしば使われる。
・ライ麦パンのべたつきが減る(手にくっつきにくくなる)
・安定性が増す
・焼きあがりのパンは丸みを帯び、パンのクラムはくちゃつきがすくない。
・日持ちする
・パンのフレーバーが良くなる

という事で、焼成後に味などが残らないアスコルビン酸とは異なる。

この事をしっかり理解するのは、有機酸とアスコルビン酸との違いなどを理解する必要がありそうなのである程度でやめておく(高校の専門教科書を読んだけど全く分から無かった)

ソラマメ粉
ソラマメ粉は1960年代に使われだす。
1960年代に糖化力の少ない小麦が取れる年が数年に1度あった。その時に糖の含有量の多いソラマメ粉を使っていた。糖化力の弱い小麦で作るパンはボリュームが少なくクラストが厚く焼き色も少ない。そのため最高5%とか入れていた時代もあった。

また、そらまめ粉に含まれる「リポキシゲナーゼ」という分離酵素が生地の酸化を最大限に増大させる。

つまりカルベルさんはこのことに問題提起している。
リポキシゲナーゼがいき起こす酸化は強力ミキシング中に非常に多くの空気が生地に混入して気の表面積が広くなる事によって猛烈に進む。こうして形成された抗酸化物質は揮発性物質を生成して自己分解する。この揮発性物質がパンのアロマを変質させる。

この酵素がパンの白色化(カロチノイド色素の酸化を引きおこす)要はカロチノイド・ビタミンAにも介入してしまっている。

小麦粉 65
小麦粉+1%のソラマメ粉 3
小麦粉+30PPMのアスコルビン酸 69

この数値はクラムのカロチノイド色素を小麦粉換算したもの
小麦粉とアスコルビン酸はカロチノイド色素を破壊してはいない。

良くないと分かっているのになぜソラマメ粉を使うのか
ソラマメ粉を添加した小麦粉は薄いクリーム色である事からこれが小麦の色だと混同しているブーランジェが多かった(カルベルさんが本を書いた時代なので今は違う)
・小麦の熟成不足を補う
・べとつきが少なくなる
・ボリュームがアップする
・脱色・クラムの目覚ましい白色化
・吸水が1%~2%増えるのでパンの歩留りが良くなる。
・パトン(生地)が安定する。

とソラマメ粉をいろいろかいたのですが、ソラマメ粉が入っている粉を日本では見たことが無い気がする。というので、アスコルビン酸とアセロラ粉を考得ればOKだと思う。

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