捏ね上げ温度についていろいろ考えてみたいと思います。


捏ね上げ温度はいわゆる日本式に言うと


(粉温度+水温度+室温)÷3(±捏時の温度変化)=捏ね上げ温度


それを逆算して材料の温度を決定するのです。

捏時の温度変化ですが、機械の場合は熱が発生しますが、少量で手ごねはどちらかと言うと温度が下がるので温めるのが大変だと思います。


やっている人!!って教室で聞くとほとんどいません。

アルーチホームーページはこちら

https://aruch.amebaownd.com/



分かりますか?どういうことか。

ただでさえも、生地の状態を見る事がままならないのに、パン屋さんが必ず行っている大切な行為を家庭製パンの人は「面倒」なのかやりません。

その場合は、上手にいかないこと覚悟して下さい。


捏ね上げ温度が違うと、発酵時間が変わります。

もちろん、粉・素材・工程の特性を考えてそこまでシビアにしなくても大丈夫な場合もあります。

10分長く発酵させればよいかぁ。とか倍時間かかるかなぁとか。

でも、時間が変わると気泡・食感・味は変わってきます。ヘタするとパンにならない可能性もあります。

 

注意点は、一つの素材の温度でコントロールしようとする事はかなり危険!!!ということです。

たとえば、粉10度・気温15度の場合捏ね上げ温度26℃にするためには55℃の仕込み水。

間違いなくイーストは死にます。


捏ね上げ温度をコントロールするやり方


①粉の温度

温め方は、使う分をビニルに入れて湯煎。レンチン(10秒ぐらいずつ様子を見て)

※あげすぎると粉が劣化するのでやめて下さい。

冷やす場合は20度ぐらいを目安に冷蔵庫(あまり冷やすと生地温度があがるまで酵素が働きません)


②水温

お湯などでコントロール。イーストを溶かす場合は35℃のぬるま湯。そのほかの水分は調節可能。
かといって限度があります。

ざっくりした数字は


20度以下・・活性が顕著に弱くなる

28~35℃・・適温

45度・・限界値

50度以上・・・かなり死滅

60℃・・・ほとんど死滅


人間の「いい湯だな」は40℃超えています。しかも人差し指の先をちょっと入れた程度で気持ちよい~と感じる時は結構温度高いですよ~。人によって誤差がありますし、本当にアバウトです。きちんと温度計を使って下さい!!!

大抵、室温と粉温は似てきます。


La température de base en boulangerie


フランスの場合はTB(テーベー)と呼ばれるもので指数を表現します。

いわゆる「捏ね上げ温度」の事です。

日本風の「捏ね上げ温度」にするためには単純に÷3をすればよい。


下記の表はTB 80 の場合です。

TB80は割り切れないので面倒ですが、捏ね上げは大体26℃ちょい。


私はこのほうが分かり易いのですが。

フランスはTB55~65あたりが普通です。

自家製酵母は75とかまた別個です。


※もしこの表が欲しい!!と言う生徒様!!アルーチまでメール下さい。

ピンクの部分に数字を入れるとそのTBが出ますよ~。

エクセルは経理部だったので得意!(^^)!




この表は横軸が室温・縦軸が粉温度なので、交わる部分が水温度になります。

水温が40℃以上はあまりお勧めしないので、粉の温度を温めましょう。


最後に、イーストは「生き物」です。しかも小さくてか弱い。

私たちは、お風呂の温度40℃が38度になると「ぬるぅ」と感じませんか?

50度なんて熱湯コマーシャル(古い・・・)状態。


更に、発酵温度についてもそう。

私たちは20度だと寒くて長袖はおりますよね。25℃は半袖ですか?

10度はコート着込みますよね。

でも、裸のイースト君は?


さらに、イーストを水で戻す時も、いきなり氷水を飲ませられたらショック死。

50度なんて煮え湯飲まされるようなもの・・もちろん死ぬ。


まだ、イーストの体内に入る水が35℃の適温だった場合。

そのあとに冷やしても大丈夫と言われています。とりあえず体内に取り込む水温は要注意!!

ZのIシェフは「イーストは体内に入る水が冷たいとショック死。でも体内が温まっていれば寒中水泳は出来るよ」と。

まあ、出来るかもしれないが、思うように働いてくれないし、下手したら仕事放棄なんてことも。

ましてや自由気ままな「自家製酵母君」は・・・・。


パンは生き物相手

我が子よりも過保護に過保護に育ててあげて下さい。