小麦について①

※この内容は「パン理論コース」の4回目「粉」で製パンしながら小麦について分かりやすく説明していきます。文章だとなかなか分かり難い事を実際の製パンを通じて同時に多種の小麦を比較するとその特色や味がわかりやすく学ぶ事が出来ます。是非「粉」の回は単発でも構いませんので御受講下さい!!



1・小麦とは


小麦粉(イネ科・小麦属の1年草の種子)

(特徴)

 豊富なデンプン質を含む(デンプン→デキストリン→麦芽糖→ブドウ糖)=生命維持に必要なエネルギー

 小麦特有のたんぱく質(グリアジンとグルテニン)がグルテンを形成=二次加工に非常に便利。

 小麦の生命力(気候や土壌の順応耐性)



難しいですね。分かりやすく言い換えると①はデンプンが含まれる、デンプンはブドウ糖(単糖類)が結合したものです。ブドウ糖は唯一「脳のエネルギー」となるものです。②は小麦のタンパク質と水が結合してベタベタとしたゴムのような物質が出来上がります。それを「グルテン」と言い、他のいろいろな素材をひとまとめにする事が出来ます。グルテンは「弾性(グルテニン)と粘性(グリアジン)」を持ちます。③小麦の生命力は強く、暑い土地から寒い土地、高地・低地を問わず世界中で栽培されている。そしてその品種も1万種に及ぶといわれています。




2・小麦粉にする理由



小麦はなぜ小麦粉にするのか考えたことありますか?米もトウモロコシも粉にして食べる事もありますが、粒のままで美味しく頂きます。しかし小麦だけは粒で食べる事はほとんどありません。

(粉食の理由)

 消化吸収率が良くない(粒対粉=90%と98%の消化率の違いが出てくる)

 粒のままだと食感・味が良くない(弾力が強すぎるし、堅い)

 胚乳が柔らかく。皮部分が強靭。皮が米のように簡単に分離しないため。

 粉にしたほうが小麦特有の「グルテン」の特徴を生かしやすい。





3・小麦の成分



 糖質6579

 タンパク質615

 水分1315

 脂質0.21

 灰分0.32



 糖質のほとんどは「デンプン」。その他、デキストリン・ペントーザン他糖類。この糖と損傷デンプンは発酵時の酵母のエサとなり、分解されてアルコールや炭酸ガスになって生地を膨らませたり味わい深く仕上げる。そして、加熱することによって健全デンプンにも火がはいり85℃で糊化してパンの骨格を形成する。



 「グルテン」を形成する。グルテンは小麦の最大の特徴です。他にアルブミン・ブログリン・プロテオーズがある。タンパク質含有量は小麦によって違う。中心部から外皮に向かって少しずつ多くなる。※グルテン試験は20gの小麦粉に60%の水を加えて良く捏ねたのち、水に漬けてもみ洗いして水切り後の重量を測る。量が多く滑らかなほどパン作りに向いている。



 小麦由来の物と製粉時でくわえられる2種類がある。製粉時で加える目的は・胚乳を柔らかく、皮を強靭にして製粉性を上げる。



 胚芽やふすまに多く含まれ、油脂=酸化しやすい特徴を持っているため全粒粉は早く使う事が鉄則となる。脂質の半分はリン脂質、糖脂質。もう半分がトリグリ・ジグリ・モノグリ脂肪酸等の非極性脂質。



 灰分も脂質と同様に胚芽やふすま部分に多く存在する。小麦の等級や製パン性の指標として重用。









フランスでは小麦の分類はタイプと呼ばれる灰分で分類しています。









日本では、分類は「強力粉」「薄力粉」などで分類しています。

強力粉は硬質小麦、薄力粉は軟質小麦ですが、粒の硬さに違いがあります。以下は日本ならではのいわゆる小麦の分類を表でまとめてみました。



小麦の品種や産地によっての分類を表でまとめてみました。産地による小麦の特色は覚えておくと粉選びがスムーズになります。





国産小麦は内麦と呼ばれ、外国産小麦は外麦と呼ぶ場合もあります。


小麦の品種等は日進月歩。

農産物なので毎年品質は違います。

御飯とかだと本当に顕著に感じますよね。

でもなかなか小麦だと感じにくいというのが現状ですが、同じ小麦で同じパンを作るとロットが変わったりすると「ん!!??」と気が付く場合があります。特に収穫年が変わった場合。


春巻き小麦と秋まき小麦とか、新麦とかいろいろ最近はでてきましたね。

それらについても季節的にブログで紹介できたらと思います。


HPに詳しいコースの説明があります。

https://aruch.amebaownd.com