母は時々 幻視がある。
ほらここにアリ!と言って指を指して、踏まないように家族を押しのける。
本当に蟻が見えているんだなって思う。
食事していても、私の背後に三人いて、ずっとこちらを見ている、と言う。
あらそーお、と返事をしておく。
家で食事しているのに、テーブルを急に押さえて、ほら、ここ、バスが通るから危ないと言う。
本人は本気のようだ。
そーお、ありがとう、ぐらいにして、そんなことないよ、何言ってるの!みたいには言わない!
検査はしていないが、その様子を聞いて医師はレビー小体型認知症も入っているんだろうね、と言っていた。
レビー小体型認知症って、実際には存在しない物がそこにあるようにハッキリ見えることがあるようです。
アルツハイマー型と併発することも珍しくないようです。
レビーのせいなのか、真夜中に雨戸を開け、真っ暗な夜空を見て、朝だから起きなさい ! と父を叩き起こしていたという。
真夜中、母がいないことに気づき探しに行くと、家の前の公園にいた。
富士山がきれいだから写真を撮っていた、らしい。
その時富士山は全く見えていなかったと父は言っていた。
目が悪いわけではないのに、夜を明るい日中のように言う。
認知症で昼夜逆転していたとしても
明暗ぐらいはわかるだろうに、
と思うんだが。
レビーのせいなの??
こんなとき、
今は真夜中でしょ、
と言っても本人は納得しません。
本人が思うことと違うことを
言ってもダメなんです。
もう少し休みたいんだ~、
だから一緒に
もう少し休んでもらえる?
みたいに、誘い込むような言い方ができるといいんだと思います。