皆さま、こんにちは!

 

前回のブログで五能線・八森駅の訪問記を挙げました。

五能線・八森駅

 

八森駅は、八森町(現在の八峰町の一部)の玄関口ですが、

どちらかというとマイナーな存在の駅です。

自分がそんな八森駅のことを知ったのは、

高校生だった頃に手にした鉄道ファン誌(昭和58年2月号)に

この記事が掲載されてたからなのですよ。

五能線・八森駅

八森駅と南方にある発盛精錬所を結ぶ

日本海金属発盛精錬所専用線が廃止されたことを伝える記事でしたが、

衝撃だったのは、写真に写る機関車のゲテモノっぷり!

記事によればこの機関車、

元々は北海道の鴻之舞鉱山で使われていた機関車を

2両をミックスして造られたモノらしく。

この機関車を駆動させるために、

当時の八森駅構内には架線が張られていたそうですよ。

こんなスポットが、まさか東北・秋田の海っぺちにあったとは…

 

残念なことに、この専用線は昭和58年に廃止されてしまいましたが、

せっかく八森駅まで来たのですから、

見れる範囲で廃線跡や鉱山の現在の様子を眺めてきました。

 

まずは八森駅構内の様子からです。

上に挙げた鉄道ファンの写真の右側にホームの待合室が写ってますが、

こちらは現在も残ってましたよ。

大日本鉱業発盛精錬所

 

待合室の建物財産標を見る。

大日本鉱業発盛精錬所

財産標によれば築年数は昭和元年(1年)とのこと。

外壁はリニューアルされてますが、

写真に写る待合室で間違いなさそうですね。

 

こちらが専用線の発着で使われていたホームでした。

五能線・八森駅

大日本鉱業発盛精錬所

専用線が現役だった当時は、ホーム間には撤去された下り線のほか、

2本の側線があり、

ここで国鉄線から専用線へ貨物の引き渡しが行われていたようですよ。

 

専用線が廃止される以前の

昭和50年に撮影された航空写真をチェックしました。

当時の八森駅の様子、わかるかしら?

大日本鉱業発盛精錬所

赤い矢印の先には貨車の姿も写ってますよね。

 

構内北側(弘前駅寄り)の線路周りに

コンクリートで塞いだような跡がありましたけど、

これって当時、貨車の積荷の重量を図るために使われていた

検重線の跡じゃないかな?

大日本鉱業発盛精錬所

 

専用線は能代駅方向に延びていました。

総延長665メートル、意外に長くない専用線だったようです。

大日本鉱業発盛精錬所

大日本鉱業発盛精錬所

鉄道ファンによると、専用線の線路は廃止直後、直ちに撤去されたようです。

廃止から33年が経過、駅周辺はさすがに遺構らしきものは見当たりませんでしたね。

 

専用線は八森駅からまっすぐ南方に延び、

発盛精錬所の手前側にある荷役ホームまで延びてました。

日本海金属発盛精錬所

 

専用線廃止後の発盛精錬所ですが、

残念なことに、こちらも平成元年に操業を中止してしまったとのこと。

現在、発盛精錬所の大部分は工業団地に変り、

荷役ホームもすべて撤去されてしまったようです。

下は現役だった頃の発盛精錬所の写真、

赤い矢印の先に、専用線の終端にあった荷役ホームが写ってますよね。

大日本鉱業発盛精錬所

 

そして現在のお姿。

大日本鉱業発盛精錬所

緑のラインが、自分が勝手にホーム跡だと思った地点でした。

 

工業団地内に中央公園があるのですが、

辛うじて、専用線の廃線跡だとわかる築堤が確認できましたよ。

奥に写る築堤ではなく、手前に写る(緑の矢印の)浅い方です。

大日本鉱業発盛精錬所

大日本鉱業発盛精錬所

上の写真の赤い矢印の先にあるのが廃線跡。

緑の矢印の先にホームがあったと思うのですが…

雨が降り始め、この先近づくのを止めてしまった軟弱モノの自分。

しかも、廃線跡のすぐそばには

鉱山のシンボルだった六角煙突のモニュメント

(赤い矢印の左側に写ってます)もあったみたいで。

自分のバカバカバカ~!

 

なお、発盛(はっせい)精錬所があった発盛鉱山ですが、

明治20年に発見された銀山だそうで、

明治末期にには銀の産出量日本一を誇っていたそうですよ。

付近には鉱山住宅があり、5千人以上の人々が暮らしていたとか。

 

精錬所の施設の大部分は撤去されてしまいましたが、

なぜか今でも一角だけ残されてますの。

保存目的?下の写真の緑色で囲った場所でした。

大日本鉱業発盛精錬所

 

こちらが今も残る発盛精錬所の現在のお姿ですが…

大日本鉱業発盛精錬所

 

構内にはトロッコの軌道があったそうですが、これってその跡ですよね?

大日本鉱業発盛精錬所

大日本鉱業発盛精錬所

いつかここが公開される日が来るのなら、ぜひ見に来たいです。

…というか自分、なぜ廃業前に見に来なかったのよ?

 

八峰町内にある中浜海岸ですが、見ての通り、なぜか色が黒いのですよ。

大日本鉱業発盛精錬所

大日本鉱業発盛精錬所

色が黒い砂浜、実はこれ、自然に出来たものではなくて、

発盛鉱山で銀を精錬する際に発生した

カス(鋼滓)が投げ込まれたモノだそうです。

自然や人体に害があるモノではないので

当時は海に投棄していたようですけど…それにしても大胆だこと。

発盛鉱山の遺構、こんなところでも見られるのですね。

 

最後に八森駅に戻りまして…

駅舎の北側にこんなものがありました。

大日本鉱業発盛精錬所

緑の矢印の先に写るコンクリート製の土台ですけど、

高い築堤の上にホームや線路がある八森駅は

五能線で貨物輸送が現役だった頃に、

当時は珍しい荷役用の昇降機(エレベーター)があったそうですよ。

 

この土台、その昇降機の遺構ではないでしょうかね?

大日本鉱業発盛精錬所

今じゃ大木の鉢になっちゃってましたが。

 

五能線

八森駅


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