皆さま、おばんです!
昨年の10月末ですが、
仕事で北海道の北見市に行ってきました。
午前11時に苫小牧港に到着したフェリーを降りると、
そこから道東自動車道を使って足寄インターへ、
足寄からは国道242号線で北見市内に向かったのですが、
途中でこんな看板を見かけたのですよ。
愛の泉!?
…じゃなくてその下、愛冠駅です!
それにしてもトラクターでかっ!さすが北海道、スケールが大きいですね。
この日は午後4時前までに、
北見市内にある陸運支局に行かなければならないのですが、
意外に時間はカツカツみたい。
頭の中では、
・ここを通過して陸運支局に直行する。 ←
・せっかくだから愛冠駅に寄ってみる。
の2者択一を迫られたのですが、
そうそう北海道まで来る用事なんてありません。
ですから選択は、当然のようにこちらになる訳ですよ。
・せっかくだから愛冠駅に寄ってみる ←
ぴこーん!
ん?なにか、いびつな人の姿が見えるんですけど…
足の裏?
どうやらこの2人、足寄町の愛すべきマスコット、
あゆむくんとあゆみちゃんらしいです。
今風に言えば「ゆるキャラ」なんでしょうけど、
その風貌は全然ゆるくありませんね。
この看板の奥に見えるのが、愛冠(あいかっぷ)駅でした。
愛冠駅、昭和27年3月に国鉄・池北線の駅として開業しました。
開業当時の木造駅舎は昭和52年の無人駅化によって取り壊され、
現在ある待合室に造り替えられたそうなんです。
ちなみに縁起の良い駅名ということで訪れるファンも多く、
待合室も「愛の冠」を模したカタチにしたんですって。
当時の国鉄もなかなかやりますね。
記念入場券を始め、
愛冠駅に絡めたグッズはそこそこに売れていたようですが、
肝心の池北線の乗降客数は伸び悩んでいたようで、
平成元年には第3セクターの北海道ちほく高原鉄道に移管されました。
その後も伸び悩みの状況は続き、
平成19年、ついに廃線になってしまったのです。
線路は取り払われ、辺り一面土に帰りかけてる状況でした。
さみしいのう、さみしいのう。
愛冠駅の手前にあるこちらの橋、「ウエディングブリッヂ」と呼ばれております。
干からびたあゆむくんとあゆみちゃんが、愛冠駅に向かうカップルを見送ってくれますよ。
こちらは愛情と同様に、廃駅となった今でも湧き続けておりました。
廃駅となり、
廃墟になりつつある愛冠駅ですが、
こんな今だからこそ、
この場所で結婚式を行うお二人が、
真の愛情を育んだカップルだと思うのですが…
親族はさぞ、ドン引きされるでしょうけどね。