皆さま、おばんです!


昨年の10月末ですが、

仕事で北海道の北見市に行ってきました。


午前11時に苫小牧港に到着したフェリーを降りると、

そこから道東自動車道を使って足寄インターへ、

足寄からは国道242号線で北見市内に向かったのですが、

途中でこんな看板を見かけたのですよ。


歩王(あるきんぐ)のLet’sらGo!-d0117a

愛の泉!?

…じゃなくてその下、愛冠駅です!

それにしてもトラクターでかっ!さすが北海道、スケールが大きいですね。


この日は午後4時前までに、

北見市内にある陸運支局に行かなければならないのですが、

意外に時間はカツカツみたい。


頭の中では、

・ここを通過して陸運支局に直行する。 ←

・せっかくだから愛冠駅に寄ってみる。

の2者択一を迫られたのですが、

そうそう北海道まで来る用事なんてありません。

ですから選択は、当然のようにこちらになる訳ですよ。


・せっかくだから愛冠駅に寄ってみる ←

ぴこーん!


国道を曲がると、今度はこんな看板が出てきました。
歩王(あるきんぐ)のLet’sらGo!-d01170

ん?なにか、いびつな人の姿が見えるんですけど…


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足の裏?

どうやらこの2人、足寄町の愛すべきマスコット、

あゆむくんとあゆみちゃんらしいです。

今風に言えば「ゆるキャラ」なんでしょうけど、

その風貌は全然ゆるくありませんね。


この看板の奥に見えるのが、愛冠(あいかっぷ)駅でした。

思わずIカップを空耳しちゃいそうな駅名です(自分だけ?)
歩王(あるきんぐ)のLet’sらGo!-d01172

愛冠駅、昭和27年3月に国鉄・池北線の駅として開業しました。

開業当時の木造駅舎は昭和52年の無人駅化によって取り壊され、

現在ある待合室に造り替えられたそうなんです。

ちなみに縁起の良い駅名ということで訪れるファンも多く、

待合室も「愛の冠」を模したカタチにしたんですって。

当時の国鉄もなかなかやりますね。


歩王(あるきんぐ)のLet’sらGo!-d01176

記念入場券を始め、

愛冠駅に絡めたグッズはそこそこに売れていたようですが、

肝心の池北線の乗降客数は伸び悩んでいたようで、

平成元年には第3セクターの北海道ちほく高原鉄道に移管されました。

その後も伸び悩みの状況は続き、

平成19年、ついに廃線になってしまったのです。


愛冠駅のホームは今でも残っているのですが、ご覧の通り、
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線路は取り払われ、辺り一面土に帰りかけてる状況でした。

さみしいのう、さみしいのう。


かつてはここで、結婚式を取り持ったカップルもいたんだとか。
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愛冠駅の手前にあるこちらの橋、「ウエディングブリッヂ」と呼ばれております。

干からびたあゆむくんとあゆみちゃんが、愛冠駅に向かうカップルを見送ってくれますよ。


ちなみに入り口に掲げられた看板にある愛の泉ですが、
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こちらは愛情と同様に、廃駅となった今でも湧き続けておりました。



廃駅となり、

廃墟になりつつある愛冠駅ですが、

こんな今だからこそ、

この場所で結婚式を行うお二人が、

真の愛情を育んだカップルだと思うのですが…


親族はさぞ、ドン引きされるでしょうけどね。