東京都現代美術館で現在開催中の「Tokyo Contemporay Art Award 2019-2021 風間サチコ、下道基行展」を観てきました。

 本展は東京都とトーキョーアーツアンドスペースが共同で開催しているTCAAの第1回の受賞者を紹介する展覧会です。

 下道さんは移動・旅を続けながら、作品と日常の狭間にある何かを浮かび上がらせようしているそうです。

瀬戸内「   」資料館

 ここは瀬戸内の風景や歴史を調べる研究室だそうです。「 」の中は、その時々によって変わるそうです。

沖縄ガラス

 沖縄の海に漂着した様々な廃棄物としてのガラス瓶を、琉球ガラスの手法で再生した食器類です。そのため色は純粋な色ではなく、濁った色です。また再生ガラスであるため、とても脆いそうです。
津波石

 これは以前にも観たことがあります。八重山や宮古島には400年から500年ごとに津波が来るそうです。これらはその津波によって運ばれてきた巨石のビデオです。


 風間サチコさんの作品は木版画です。そこには社会に対する疑念や怒りが込められているそうです。本展のタイトル「MagicMountain」はトーマス・マンの「魔の山」からとられているそうです。

風雲13号地

 お台場が軍艦となって波濤に乗り出しています。どこへ行くのでしょうか。

人外交差点

 人外魔境と化した渋谷のスクランブル交差点です。拡声器が憎悪を叫び、隣組が消火活動を行い、JKはスマホで遊び、虚無僧は逮捕されています。巨大なハチ公は火を吹いています。

 木版画という昔からある方法ですが、描かれている光景は悪夢的です。そのギャップが面白い。こういうの嫌いじゃありません。

TCAA展は6月20日まで

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