日本の近現代建築家たち | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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日本の近現代建築に関する資料の劣化・散逸や、

海外流出を防ぐための収集・保管、その展示などを目的に設立された資料館。

それが、国立近現代建築資料館。

2013年にオープンし、今年でめでたく10周年を迎えました。

 

 

 

それを記念して、現在、国立近現代建築資料館では、

“日本の近現代建築家たち”という展覧会が開催されています。

 

 

 

こちらは、国立近現代建築資料館の膨大なアーカイブの中から、

日本を代表するレジェンド建築家たち12名に関するコレクションを、

第1部と第2部、2期に分けて紹介しようという展覧会です。

10月15日まで開催される第1部では、「覚醒と出発」と題し、

それぞれの建築家が建築界に名を刻んだ出発点となった作品や、

日本の近現代建築の発展に大きく貢献した作品や活動が紹介されています。

(なお、第2部「飛躍と挑戦」では代表作や未完に終わった名作なども紹介されるようです。)

星

 


例えば、ル・コルビュジエと3人の日本人弟子による国立西洋美術館。

世界遺産にも登録された日本屈指の名建築です。

 

 

 

また例えば、前川國男が設計した晴海高層アパート。

日本初のデザイナーズマンションともいわれるレジェンド建築です。

 

 

他にも、広島平和記念資料館や出雲大社庁の舎など、

日本建築史に残る名作の貴重な図面・資料の数々が公開されています。

 

 

 

それらの中には、吉阪隆正が設計した名作住宅ヴィラ・クゥクゥも。

 

 

 

実は、こちらの建築はとある女優と深い関りがあります。

キャプションでは、そのこともちゃんと言及されていました。

 

ヴィラ・クゥクゥは、数年前に取り壊しの危機もあったが、

俳優の鈴木京香氏が継承し、私財をかけて当初の姿に戻した((改修:新素材研究所)

その貢献に対して、2023年度日本建築学会文化賞「ヴィラ・クゥクゥの公開に向けた再生および社会への幅広い周知と意識向上への貢献」が贈られており、今後も吉阪作品の文化的価値を広く知らしめることが期待されている。

 

国立の施設での展覧会のキャプションで、

まさか、鈴木京香さんの名前をお見かけしようとは!

 

 

また、名作住宅といえば、国立近現代建築資料館の名誉館長、

安藤忠雄さんの出世作ともいうべき「住吉の長屋」も紹介されていました。

 

 

 

特に印象的だったのが、立面図です。

 

 

 

安藤さんと言えば、コンクリート打ちっぱなし。

コンクリート打ちっぱなしといえば、安藤さん。

 

 

 

コンクリート打ちっぱなしであることを強調するように、

図面には、ピーコン(※)がビッシリと描きこまれていました。

執拗さを感じるくらいに。

(※コンクリートを型枠に流し込む際に使う道具の跡)

 

 

なお、展覧会では、図面以外の資料、

建築家のプライベートな資料も紹介されています。

こちらは、丹下健三や前川國男などを育てた、

岸田日出刀が海外で調査を行った際の資料です。

 

 

 

その日記には、こんなことが記述されていました。

 

「近くのボン・マルシェ百貨店へ、時子のスカート買いに。

 極[高]い店だがよい物はあまりない。松坂屋というところか。」

 

意外と毒舌。

松坂屋は完全に流れ弾を食らった形ですね。

 

 

ちなみに。

展示内容とは別に、印象的だったのが、

12名のレジェンド建築家たちのイラストです。

 

 

 

『an.an』とか『Hanako』とかの女性誌に、

掲載されていそうなオシャレな感じに仕上がっていました。

なぜか、京都国際会議場や千葉市美術館の設計で知られる大谷幸夫は・・・・・

 

 

 

眼鏡の反射で目が見えないタイプのメカクレキャラで描かれていました。

碇ゲンドウか。

 

 

最後に、クレームと言うほどではないのですが・・・・・。

展覧会を観終わった後のこと。

トイレで用を足そうと思ったら、

全小便器にこんな張り紙が貼ってありました。

 

 

 

いや、そんな体制でしたくないよ!

 

汚してほしくないのは理解できますが、

人生で初めてトイレでこんな注意書きを目にしました。

ひざ内側を便器に付けたくなかったので、諦めました。

なお、個室の便器にもこんな注意書きが。

 

 

 

国立近現代建築資料館のトイレマナーは、どうなっているのでしょう。

 

 

 

 

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