太田記念美術館コレクション展 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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4月7日から臨時休館していた太田記念美術館が、

7月1日より、約3か月ぶりに再開する運びとなりました!

年間スケジュールは大いに変更され、

開催される予定だった展覧会が後にズレたり、中止となったり。

さらに、新たな展覧会を開催したりと、てんやわんやの様相です。

 

再開一発目となる “太田記念美術館コレクション展” は、

コロナウィルスの影響で急遽、開催されることとなった展覧会なのだそう。

 

 

 

太田記念美術館が誇る約14000点のコレクションの中から、

病魔と対峙する浮世絵や、見ていて心が落ち着く浮世絵などを紹介する展覧会です。

コロナがなければ、開催されなかった展覧会。

ある意味、幻の展覧会です。

ちなみに、ソーシャルディスタンスを確保するため、

普段よりも、作品の間隔を広げて展示しているとのこと。

 

 

・・・・・・・・・・・と、ありましたが。

太田記念美術館にほぼ皆勤賞のように通っている僕的には、

普段よりも、展覧会がスカスカな印象は一切受けませんでした!

確かに、畳敷きのスペースや覗き込むタイプの展示ケースには、

浮世絵は展示されていなかったので、普段よりも出展数が少ないとは思いましたが。

それはそれとして、メインの展示ケースに関しては、

むしろ間引かれた分、集中できて、普段よりもゆったりと観られたような。

逆に、「これまでどんだけ密に展示していたんだ?!」 と、軽く驚かされました (笑)

これを機に、ソーシャルディスタンスで展示したほうが良いかも。

そういう意味でも、再開一発目に相応しい展覧会でした。

星
 

 

さて、展覧会は、全部で3つのテーマに分かれています。

まず紹介されていたのは、コロナに打ち勝つべく、疫病退散に効果がありそうな浮世絵の数々。

葛飾北斎による 《青面金剛》 もその一つ。

 

 

 

北斎にしては、あまり上手くないなァと思ったら、

こちらは、北斎が20代後半に描いた作品なのだそう。

病魔や病鬼を除く力があるとされる青面金剛が描れていました。

青面金剛は、見ざる聞かざる言わざるの “三猿” や、鶏とセットで描かれることが多いとのこと。

この絵にも三猿や鶏が、ちゃんと描かれていますね。

 

風変わりな厄除けの絵として紹介されていたのは、森光親の 《厄病除鬼面蟹写真》

 

 

 

鬼面蟹とはヘイケガニの一種。

この蟹の甲羅を吊るしておくと、厄除けになるのだそうです。

しかし、東の地域では捕まえることが難しいため、

東の地域の方は、代わりにこの浮世絵を家の戸や壁に貼っていたのだとか。

戸にこんな蟹の絵が貼ってあったら、厄どころか誰も寄ってこなさそうな気がするのですが・・・。

 

続いて、歌川芳虎の 《家内安全ヲ守十二支之図》 も疫病退散を込めて制作されたとされる一枚。

 

 

 

縁起の良い十二支を一つにまとめて描いたとのことですが、

 

「いや、他にまとめ方あっただろwww」

 

とツッコまざるをえません。

牛の角だの、蛇の尻尾だの、虎の胴体だの、

強そうになる要素が、いろいろあるにも関わらず。

なにゆえ、肝心の顔を鼠にしてしまったのでしょうか。

そこは、龍にしておけよ!

どうもコイツでは疫病が退散する気がしないです。

 

 

続いて紹介されていたのは、ほっこりする浮世絵の数々。

特にお気に入りなのは、三代歌川広重の 《円窓雑画》 です。

 

 

 

後ろのリアル鳥人間が、前を行くリアル鳥人間のマントをちょこんと引っ張っています。
一体、何を話しているのでしょう?
「行かないで。」 と言っているのかもしれません。

胸キュンですね。
でも、「おい、お前、翼がぶつかったろ!」 と言っている可能性もあります。
ボーイズラブか、ただの喧嘩か。

感情が全く読めないので、どちらのパターンもありえます

 

 

もう一つお気に入りなのが、作者不明の 《志んぱん猫の国かい》。

 

 

 

総理大臣も国会議員も書記も。

みんな猫で描かれています。

こんな国会だったら、ずっと見ていられるのに。

多少の失策も、許せてしまうだろうに。

まぁでも、きっと猫だらけの国会は、半数以上がずっと寝ているのでしょうね。

 

 

最後に紹介されていたのは、

「#おうちで浮世絵」 で話題となった浮世絵の数々です。

例えば、博物画家・服部雪斎による 《マンボウ》

 

 

 

こちらは、3000以上の 「いいね」 を獲得。

正面から描かれたマンボウが、なかなかインパクトがあります。

映画には欠かせないバイプレーヤーの嶋田久作さんにちょっと似ています。

 

 

ちなみに。

「#おうちで浮世絵」 で一番反響があったのは、あまりにも意外な一枚でした。

 

 

 

河鍋暁斎による 『暁斎画談 内篇』 に登場する 「手足真図及ヒ画図」。

「真」 とあるのは、リアルに描いた手。

「画」 とあるのは、絵として描いた手なのだそうです。

正直なところ、かなり地味な絵ですが、

なんと、2万6千以上の 「いいね」 が付いたそうです。

僕が一生ツイートしたところで、そんな数は叩き出せる気がしません。。。

何がバズるかわかりませんね。

 

 

なお、来る7月25日、

こちらの太田記念美術館の渡邉晃学芸員と、

浮世絵をテーマにしたトークショーを開催いたします。

詳細は、こちらに↓

https://ameblo.jp/artony/entry-11201204360.html





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