上野の建築物を巡るツアー。
【前編】 に引き続き、
【後編】 のスタートも、東京藝術大学キャンパス内よりお届けいたします。
09 東京藝術大学大学美術館陳列館
ここに注目!
○岡田信一郎の設計による展示施設
○外壁に貼り付けられた赤いスクラッチタイル
○1階は窓のある空間、2階はトップライトを生かした、高い天井を持つ空間
[とに~の呟き]
「レトロですよね。それ以外は、特に何も思い浮かばないです (笑) 」
10 東京藝術大学大学美術館本館
東京都台東区上野公園12-8
ここに注目!
○国内初の大学美術館として、藝大の教授でもあった六角鬼丈が設計
○赤砂岩・白御影石・アルミキャストなど多様な素材で構成された外壁
○トップライト方式の展示室・魔法瓶方式の収納庫・漆を使用したカウンターや収納庫扉が設置されている
[とに~の呟き]
「建物とは直接関係ないですが、
“大学” って言葉が2回繰り返されているのが、どうも気になります。
“東京藝術大学美術館” で、よくないですか?? 」
11 博物館動物園駅出入口
ここに注目!
○国会議事堂風のピラミッド型の屋根 (但し、国会議事堂よりも前に設計されている)
○元帝国博物館の用地だったため、デザインの最終決定は、御前会議によってなされた
○トスカナ風の柱や、アーカンサス風の唐草模様など奇妙な外観
[とに~の呟き]
「天皇様の出席する会議で、京成線の駅が決定されたとは。
元・京成線ユーザーとしては、少しだけ鼻が高いです」
12 国際子ども図書館
東京都台東区上野公園12-49
ここに注目!
○久留正道の設計による帝国図書館を、安藤忠雄の改修によりリニューアル
○古い建物にガラスの箱をはめ込んだような斬新な入口
○歴史的建造物の保存と再生という観点から評価が高い
[とに~の呟き]
「どう見ても違和感を感じざるを得ないのですが、
この違和感が、逆に新鮮な感じでした」
13 東京国立博物館本館
東京都台東区上野公園13-9
ここに注目!
○昭和初期に流行した帝冠様式建築の代表例
○瓦屋根に寺院のような破風(はふ)を付したコンクリート建築
○違和感無く融合している洋と和の様式
[とに~の呟き]
「外観もですが、内部もかなり重厚ですよね。
国博は観賞中、背筋がついついピンとします」
14 東京国立博物館表慶館
ここに注目!
○宮廷建築家の片山東熊による設計
○明治時代末期の洋風建築を代表する建築として重要文化財に指定
○緑色のドーム型の屋根が特徴
[とに~の呟き]
「大正天皇の成婚を祝うために建てられたとのこと。
だから、 “慶” びを “表” す館なのですね」
15 東京国立博物館東洋館
東京都台東区上野公園12-49
ここに注目!
○3階建ての建物であるが、中2階と中3階の面積が大きく階段が多いため、5階建てのような感
○緩やかな勾配の切妻屋根
○連続性を持った正面の柱列
[とに~の呟き]
「ここには、まだ一度も入ったことがないです。
2012年まで改修中とのこと。2012年に世界が滅亡しないことを祈るのみです」
16 東京国立博物館法隆寺宝物館
ここに注目!
○周囲に水を張りめぐらし、ガラスとルーバーのコントラストを強調
○洗練されたプロポーションの建築
○水平と垂直ラインの美しさ
[とに~の呟き]
「字面的には、 “秘宝館” に似ていますが、全くもって非なるものです」
17 国立西洋美術館
ここに注目!
○近代建築の三大巨匠の一人ル・コルビュジェによる設計
○「無限成長美術館」 構想で実現した3つの美術館のうちのひとつ
○考え抜かれた動線
[とに~の呟き]
「訪れた時は、ドギツイ緑色の変なイルミネーションが施されていました。
ル・コルビュジェも涙目でしょう」
18 東京文化会館
ここに注目!
○ル・コルビュジェの弟子による前川國男の設計
○西洋美術館側のガラス面の黒い枠は、西洋美術館の前提の石畳の幅と一致
○高い天井高をもつホワイエと透明感のある空間構成
[とに~の呟き]
「今年の頭、一時期、ここで講演イベントをしてました。
その時は、全く凄い建物と思っていなかったのですが。。。」
19 日本芸術院会館
ここに注目!
○昭和期に活躍した吉田五十六による設計
○平安朝時代の優雅,典麗の雰囲気を主調とした平屋建ての建築
○平安特有の中庭と、それを廻る回廊がある
[とに~の呟き]
「1年前に父と二人で、ふらっと入ったことがあります。
何となく、すわりが悪い場所の気がしましたが、平安朝だったのですね。
それは、庶民の僕には、すわりが悪いはずです」
さて、今年のもしも建築ツアーズは、今回で終了。
来年の春に、また復活する予定です。
「えっ、1月2月はやらないのですか?」 という声が聞こえてきそうですが、
断言いたします。1月2月はやりません!
僕は寒いのが大の苦手なので (笑)