The Gambler from Natchez

ヴァンスは父親のチップに呼ばれて故郷に戻ったが、チップは殺されていた。
チップは賭けに勝ったが、逆恨みで殺された。ヴァンスは三人の悪人と対決していく。ヴァンスをバービー船長と娘が支援する。


映画関連目次(闇雲映画館)

製作年:1954,監督,Henry Levin,脚本:Gerald Drayson Adams,Irving Wallace,原作:Gerald Drayson Adams


■ はじめに

◆ 登場人物(キャスト)
 ヴァンス・コルビー(デイル・ロバートソン)
 チップ・コルビー(-) 父親
 アントニー・バービー船長(トーマス・ゴメス)
 メラニー・バービー(デブラ・パジェット) 娘

 ロバート・レナール警察署長(アンリ・レトンダル)
 イヴェット・リヴァージュ(リサ・ダニエルズ
 アンドレ・リヴァージュ(ケビン・マッカーシー) イヴェットの兄
 クロード・サンジェルメイン(ダグラス・ディック) イヴェットの婚約者

 ゴットフリード(?)
 エティエンヌ(?)
 ニコラス・カディス(ジョン・ウェングラフ) カジノのオーナー
 ルネ・ガロンヌ(ジェイ・ノヴェロ) カジノのウェイター

メラニー・バービー(デブラ・パジェット)が実に痛快。ヴァンスが背後から攻撃された時、フライパンで敵を殴り倒す。またヴァンスが丸腰の時に剣で攻撃されたら剣を投げて渡す。大拍手。冒頭では大声で歌いながら掃除をしている。

時代設定は1800年代初頭となっているので、通常の西部劇映画より少し時代が古い。

ナチェズ/Natchezはミシシッピ州南部のミシシッピ川流域の町。ニューオーリンズの北西。
 


■ あらすじ

◆ ヴァンスは故郷に戻った

ヴァンス・コルビーは父親のチップから呼ばれて四年ぶりにニューオーリンズに戻ってきた。

船から下りる時にゴットフリードという男と賭けでトラブルになる。彼を殴り倒して背を向けた。ゴットフリードは荷物を吊るす重いフックを持って背後から襲い掛かった。

それを見たアントニー・バービー船長の娘メラニーはゴットフリードを(買って来たばかりの)フライパンで殴り倒した。

◆ リヴァージュの屋敷

通りがかったイヴェット・リヴァージュの馬車の馬が暴れ、ヴァンスは馬を抑えた。イヴェットは大袈裟な振りで抱き着いた。

それでリヴァージュの屋敷に行った。彼女の兄アンドレと彼女の婚約者クロード・サンジェルメインがいたが、チップ・コルビーの息子であることを知ると冷ややかな態度をとった。

アンドレは沼地でエティエンヌら三人にヴァンスを襲撃させた。エティエンヌのナイフがヴァンスの脇腹に刺さったが、ヴァンスは彼を射殺した。

◆ またメラニーに助けられた

ヴァンスは小舟に乗ったが、気を失って倒れた。小舟は流れて行った。

小舟に乗ってきたヴァンスをメラニーが発見し、屋敷に連れて行った。

アントニーはヴァンスをベッドに寝かせ、刺さっていたナイフを抜いた。

アントニーは彼が罠にかかつて持ち船を奪われそうになった時にチップが助けてくれたことを話した。

◆ 父親は死亡していた

その後ヴァンスは父親に会いに行ったが父親は死亡していた。

ロバート・レナール警察署長は「アンドレはチップがイカサマをして撃たれたと主張している」と伝えた。

アンドレの主張の裏には、カジノオーナーのニコラス・カディスとウェイターのルネ・ガロンヌの名前があった。

◆ 父親の死亡の真実

ヴァンスはガロンヌに真実を話すように圧力をかけた。ガロンヌが白状したのはつぎのようなこと。

チップとアンドレはカジノで勝負をした。アンドレは新しい船バトン・ルージュ号を奪われ、さらにアラビー号とバトン・ルージュ号も奪われた。その結果に激怒したアンドレはチップを射殺した

さらにガロンヌはアンドレとクロード・サンジェルメイン、ニコラス・カディスが組んでいたことも明かした。

だがガロンヌは行方不明となった。

サンジェルメインはガロンヌの死体をヴァンスが泊っているホテルに運び込んだ。ヴァンスに罪を着せるためである。

それを見つかったサンジェルメインはヴァンスに追われて転落死した。

◆ カディスの不正

ヴァンスはアントニーに頼んで、コーフィー農園の金持ちの振りをしてもらった。カジノに行ってカディスと勝負する。

しばらくしてアントニーが勝ち始める。するとカディスは手下を使ってディーラーに合図を送り、カードを取り換えさせた。

だがそれはヴァンスとアントニーが予想していたことで、アントニーはヴァンスに合図を送った。

結果、レナール警察署長が現れて、カジノのライセンスを剥奪した。

◆ カディスとの決闘

カディスは怒り、ヴァンスに決闘を申し込んだ。決闘に向かう馬車の中でメラニーはヴァンスにキスをした。

立会人から受け取った拳銃を持って、二人は背中合わせに立つ。立会人の声に従って規定通りに前に進む、振り向いて拳銃を構える。

一発だけを撃つことができる。カディスが撃った。弾はヴァンスの頬をかすめた。

ヴァンスが拳銃を構えた。カディスが逃げ出す素振りを見せたので、立会人は拳銃を出して阻止する。

真実を話せば引き金を引かないと取引を持ち掛け、カディスはそれを受け入れたが、スキを見て隠し持っていた拳銃の引き金を引いた。

ヴァンスも引き金を引き、カディスは死亡した。

◆ アンドレは負けてヴァンスに切りかかった

アンドレはイヴェットにヴァンスを誘惑させようとしたがイヴェットは拒否した。

蛇足だが、ここでメラニーとイヴェットの激しい殴り合いがあったりする。

アンドレはカジノでヴァンスに勝負を挑んだ。船の権利書が賭けられる。だがアンドレが負けてしまった。

アンドレは部屋を出た丸腰のヴァンスに剣で切りかかった。ヴァンスはイスをもって応戦した。

そこにメラニーが現れて、壁にかかっていた剣を取ってヴァンスに投げた。

激しい戦いの末、アンドレはヴァンスに突き刺され、転落して死亡した。

◆ メラニーとハッピーエンド

ヴァンスはコルビーの船で出発する。イヴェットが現れた。

ヴァンスは勝ち取った船の権利書をイヴェットに渡した。

イヴェットはヴァンスに自らの心情を告白した。

だがヴァンスはメラニーを選択し、船に乗り込んだ。
 


■ 出演作

デブラ・パジェット
(1949)春の珍事/It Happens Every Spring
(1950)折れた矢/Broken Arrow
(1951)女海賊アン/Anne of the Indies
(1957)十戒/THE TEN COMMANDMENTS
(1956)やさしく愛して/Love Me Tender
(1954)ナイルの王女/Princess of the Nile
(1951)14時間の恐怖/Fourteen Hours
(1957)舞い散った札束/断崖の河/The River's Edge
(1960)シーラ、クレオパトラの娘/Cleopatra's Daughter
(1949)他人の家/House of Strangers
(1951)南海の劫火、極楽鳥/Bird of Paradise
(1958)宇宙冒険旅行:地球から月へ/From the Earth to the Moon
(1960)私が死刑になる理由/Why Must I Die
(1963)怪談呪いの霊魂/The Haunted Palace
(1948)都会の叫び:幼馴染の刑事と凶悪犯/Cry of the City
(1955)白い羽根/White Feather
(1956)最後のバッファロー狩り/The Last Hunt
(1955)七人の怒った男:奴隷解放運動:ジョン・ブラウン/Seven Angry Men