■ The Thrill of Brazil/Dancing Down to Rio
スチーヴ・ファーローは妻のヴィッキーと離婚したくないために、消えるインクで書類にサインした。
離婚できなかったヴィッキーは再度スティーヴを訪ねてきた。


製作年:1946、監督:S.Sylvan Simon、脚本:Harry Clork


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 ヴィッキー・ディーン(イヴリン・キース) スティーヴの元妻
 ジョン・ハーバー(アリン・ジョスリン) ヴィッキーの婚約者
 スチーヴ・ファーロー(キーナン・ウィン) プロデューサー
 リンダ・ローレンス(アン・ミラー) ダンサー&歌手
 ティト・グィザー(本人) 歌手、リンダを好き
 アーキー(シド・トマック) タクシー運転手

本作ではアン・ミラー、ティト・グィザーなど歌とダンスがたっぷり披露される。ダンスも斬新である。ここが一番の魅力。「消えるインク」のストーリーは別に複雑ではない。
 


■ あらすじ

◆ リオ・デ・ジャネイロのホテル

スチーヴ・ファーローはリオ・デ・ジャネイロのホテルでプロデューサーをしている。

ここでは素晴らしい歌とダンスがたっぷり披露されている。

歌手&ダンサーのリンダ・ローレンスはスティーヴが好きで何かとアプローチしている。

だがしかし歌手のティト・グィザーはリンダが好きである。

◆ ヴィッキーが来た

実はスティーヴにはヴィッキー・ディーンと言う妻がいる。

ヴィッキーとは離婚するという話になって離婚承諾書にサインしたのだが、まだヴィッキーに未練があるスティーヴは、数時間後に消えてしまうインクでサインをした。

従ってヴィッキーとの離婚は成立していない。

そのヴィッキーが婚約者のジョン・ハーバーと一緒に訪ねてきた。

◆ 離婚承諾書のサイン

ヴィッキーは再び離婚承諾書にサインを要求した。前回の轍を踏まないために、ジョンのペンを使用してスティーヴにサインをしてもらった。

サインした書類はジョンの上着の胸ポケットに収められた。

しかしここで少しの手違いが発生した。スティーヴのベンとジョンのペンが入れ替わった。すなわちジョンが消えるインクのペンを持っている。

◆ 留置場に入れられた

お分かりのようにスティーヴはヴィッキーに未練があって本当は離婚したくない。

そこでタクシー運転手のアーキーにジョンが持っている書類を摺り取らせた。結局書類はスティーヴの手に戻った。

ジョンは仕事に必要な金を用立てるために小切手を切った。使ったのは消えるインクのペンである。

それを持って銀行に行ったのだが、サインがないので警察に掴まえられて、ジョンとヴィッキーは留置場にぶち込まれた。

スティーヴは二人の保釈金を支払って釈放させた。

◆ 二人の本心

さてさてヴィッキーの立場から言えば、せっかくリオに来て離婚承諾書を貰おうと思ったのだが、まったく進展がない。

ヴィッキーと別れたくないスティーヴは再度ヴィッキーに詰め寄る。

詰め寄られたヴィッキーは後ずさりをする。しかし行き止まりとなり、後ろに下がれなくなってしまった。

二人はキスをして、ヴィッキーは離婚を取り下げた。
 


■ 出演作

イヴリン・キース
(1945)魔法のランプ/Magic Lamp
(1943)無頼漢/Desperadoes
(1939)大平原/Union Pacific
(1951)不審者/The Prowler
(1946)恋のブラジル/The Thrill of Brazil/Dancing Down to Rio