石膏デッサン2014③ | しもりえにっき

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午前クラス
 この日は「石膏デッサン」の最終日です。みんなの絵を並べて講評会です。

午後クラス
 講師が作品を一点一点講評していきます。

午前クラス 
 みんな真剣に講師の話に耳を傾けます。



生徒作品(4点とも)
 みんな本当にじょうずになりましたね!ちゃんとした構図が取れるようになり、画面に安定感が生まれました。また、面取りの感覚が養われ、空間や量感が表現できるようになってきました。手数もかなり入れられるようになり、タッチの積み重ねによって生まれる複雑な調子が見て取れます。
 ただ、残念ながら形がまだまだ不正確です。上の4点のデッサンを見て分かるように、同じ「ギリシャ婦人胸像」を描いているのに、印象がまちまちです。石膏デッサンは誰が描いても、その石膏像になっていなければなりません。測り棒やデスケールを使いこなせるようなるのは勿論ですが、描き始める前に石膏像をしっかりと観察し、印象を目に焼き付けておく事が肝要です。
 石膏像を観察するにあたって大切なポイントは次の図の通りです。正確な形をとらえる為の基本ですので、ぜひ覚えておきましょう!



 ちなみに図は次の二つの石膏像についてです。左が「パジャント」右が「ブルータス」です。

 生徒作品の講評の後は、テレビ画面を使って参考作品(秀作)の解説を行いました。優れたデッサンを目に焼き付けることで、目指すべき目標が定まります。みんなで技法の研究もしました。

参考作品の解説

ヘルメス

ブルータス

アリアス

頭部の回り込み部分と正面部分の描き分けの解説中。

「聞き逃すまい!」とすごい集中力です。目が真剣!(午前クラス)
 次に現役の芸大生が石膏デッサンを実演している動画を鑑賞し、合理的なデッサンの進め方を検証しました。

芸大生が石膏デッサンを実演している動画を鑑賞しています。

こちらも目が真剣!(午後クラス)

動画と同時進行で講師の解説が入ります。あらゆる世代が共に学びます。
 これにて本年度の石膏デッサンの授業は終了です。4月から基礎力を身につける為に、単純な形体のモチーフを地道に描くカリキュラムが続きました。皆さん本当によく頑張ったので、その成果が今回の石膏デッサンに確実に表れていました。絵画の技術は講師の解説を聞いたからといって、パッとできるようになるものではありません。今回のように一歩一歩地道に経験を積み重ねていくしか上達の術はないのです。なので、これからも一枚一枚をおろそかにせず、大切に仕上げていってもらいたいと思います。
 
 石膏デッサンは美術を学ぶ上で、基礎段階で行われる授業です。目の前にある像を、目に映った形そのままに描けるようにする為の訓練なのです。かつてはどこの美術大学でも入試課題として出題していました。今でもデザイン科や日本画科では毎年出題されています。油画科はしばらく石膏デッサンから遠のいていましたが、近年東京芸大の油画科で久々に復活していました。再び基礎力を重視しようとする大学側の意思の表れでしょう。
 優れた絵画は、もちろん石膏デッサンで学んだ技術だけでは生まれません。精神性や時代性、あるいは美術史を踏まえた上に成り立つものだからです。加えて、何よりも人の心を動かす何かが備わっていなければなりません。その何かを見つけるにはどうすれば良いのでしょうか? その為には、普通の人には気づくことができない微小なポイントに潜む「美」を感じ取ることができる感性が必要です。その感性は基礎力を磨くことによって、より研ぎ澄まされていくものだと私は思います。身近にある極々ありふれたものに対してでさえも、感動して描けるようになる為に、日々のデッサンをぜひ頑張ってくださいね!

絵画教室下落合アトリエ
講師 村尾 成律
www.shimorie.com


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