久しぶりに国立近代美術館・常設展へ。
次回の特別展「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」は5月21日から。
つまり、いまは常設展示のみ。
したがって、連休中でも空いています。
例のごとく事前に内容チェックせずに行ったので、サプライズが多数。
写真コーナーのウジェーヌ・アジェ特集は、東京都写真美術館の特別展で見たものが
多数あり。
特に趣向を凝らさず、狙わず、普段着のパリを写し取ったため、
ドキュメント的に貴重です。
同時代的には、着古したかのように見慣れてどおってことない風景が、
後世の人にとっては大いに価値あり、というもの。
切手も同じ。
記念切手は珍重するけど普段使いの普通切手は見飽きて見向きもせず。
ましてコレクションしようなどとは思わない。
でも20年も経てば、郷愁を呼ぶレア品となるものです。
さらに近美にしては珍しくシャガールなどの西洋画特集あり、
パリ画壇に影響を受けた日本人画家の競演コーナーあり。
長谷川利行もまとまって見ることができました(帰宅作品2点あり)。
極めつけはこれ。↓
小村雪岱の画帳です。
文・邦枝完二 x 画・小村雪岱のコンビの端緒となった新聞小説『江戸役者』
(『東京日日新聞』/『大阪毎日新聞』夕刊で昭和7年(1932)に連載)の挿絵原画
全70図すべてを網羅する貴重なもの。
先日、ブログに市ヶ谷監獄跡と東京監獄跡を歩くという記事を投稿し、
明治の毒婦として市ヶ谷で処刑された高橋お伝の話に触れました。
その際、偶然、こんなコメントを頂いていました:
泉鏡花本の装幀・装画で知られる小村雪岱に、邦枝完二『お伝地獄』につけた挿絵がたくさんありますが、さっぱりとスタイリッシュな作で、名品だと思います。
コメント受領後、『お伝地獄』の挿絵を画像検索でチェック。
確かに洒脱でパンチが効いている!としげしげ眺めていたのでした。
そんな矢先、今回同じく邦枝完二 x小村雪岱の共作を偶然目撃できました。
『江戸役者』より『お伝地獄』の挿絵の方がよりシャープでインパクトがある印象ですが
それは物語の内容の平穏・不穏の差によるものかもしれません。
こちら↓のほうは八代目市川團十郎が主人公らしいです。(読んでいません。)
さらっとした線描と、意識的と思われる黒い塗りこめで
様々な人物像を描いています。
前回とは展示内容がかなり入れ替わっていて、楽しめました。
プレイバックコーナーで見つけた、東京国立近代美術館開館記念切手。
15円切手です。
さて、近美訪問前のランチは神保町へ。
カレー激戦地、あるいは聖地として知られます。
オフィス移転前は会社が近かった関係で、神保町でランチしたことは多々あれど、
カレーのお店はボンディぐらいしか入ったことがなく。
ということで、神田カレーマイスター賞2021受賞店のタケウチに行ってみました。
正直、席数が少ないので、相当待つこと覚悟です。
海の二重奏(海カレーとキーマカレーをひと皿で):
夫の煮込みハンバーグカレー膳:
スープが具沢山で、一日分の野菜が摂れたかも?みたいな。(結構な辛口だったけど。)
海の二重奏、好きな味でした。
おふたりで切り盛りするお店で、丁寧に心を込めて作られている様子。
御馳走様でした。