青森・宮城’23/夏①を10月に書いた後、②の続きがないまま
早2か月。
やっと腰を上げて、石巻編。
石巻駅に降り立つと、地元のヒーロー石ノ森章太郎さんのキャラクターたちが
あちこちに溢れかえり、明るい色に包まれています。
ただ、海の方に向かって歩くと、様相は言うまでもなく一変。
門脇小学校の在りし日の写真の奥に見えるのはーー
その変わり果てた姿。
現在の名称は、「石巻市震災遺構門脇小学校」です。
石巻南浜津波復興祈念公園では被害状況が数字やデータ、
遺品(例えば津波にのまれた電話・時計など)が見られますが、
それよりも、防波堤整備状況など、前向きに進もうとする様子を伝える
展示物が印象的でした。
一方で、もっとも胸がつまったのは石巻市慰霊碑の光景でした。
石巻市の犠牲者は、市民3878人(行方不明者・震災関連死を含む)
市内で犠牲となられた市民以外の方216人、とのこと。
犠牲者の方々の名前が、住んでいた地域ごとに刻まれています。
アーチ上部の黄色い文字は地区の名前、その下に連なる白い字は町の名前。
名前が書かれたプレートにそれぞれ人格を感じ、
とてつもない数の犠牲者であることが実感されます。
下の写真の名前のプレート数だけでも圧倒されますがーー
上の部分は慰霊碑全体のほんの一部分なのです。
夥しい名前の列に、涙が止まりませんでした。
具体的な名前が持つ重さを改めて感じます。
「犠牲者数xxx人」、と資料上の数字で見るのとは大違い。
震災前、人家はこんなにも海の際まで迫っていました。