こんにちは

 

「戦う男のストレスをアロマで癒す専門家」

【ミスターアロマ】の星野知子です。

 

「ギリシャ神話とアロマ」

シリーズを書いているのですが

 

ギリシャ神話に

誕生エピソードがある精油

 

そんなに多くは

ありません。

 

 

「タイム」が

見つかったのですが

 

まだ“精油”の「タイム」について

ご紹介してなかったので

 

まずは

どんな“精油”か

ご紹介しますね。

 

 

写真出典

 

「タイム」

 

というと

“ハーブ”として

お料理に使われることが多いので

聞いたことがある方も

多いと思います。

 

逆に

“精油”のタイムは

一般の方には

あまり馴染みがない

かもしれません。

 

「メディカルアロマ」を

勉強なさった方は

よく使う精油の1つだと思います。

 

 

タイムは
シソ科の多年生ハーブ
10~40センチメートルほどの小低木
 
数ミリの楕円形の葉をつけ
5月から7月にかけて
ピンク、淡い紫または白色の花を
咲かせます。
 
120Kgのタイムの葉っぱから
約1Kgの
エッセンシャルオイル(精油)が
採れるそうです。
 
原産はヨーロッパ(地中海地方)
北アフリカ、アジアなど
 
品種も多く
またケモタイプを持っています。
 
※ケモタイプとは


同じ学名の植物であっても
植物が生育する
土壌や気候、風土などの
自然環境により
含有する成分が
大きく異なります。

これらを
「ケモタイプ種(化学種)」

と呼んでいます。

 

「CT~」

という表記をしてるものは

~のケモタイプなります。

含有する成分が違うと
薬理作用、効果

使い方、注意点も
変わってきます。

 

  
南フランスでは
標高の高さが違うと
微妙に気候が違うため
多様なケモタイプができるようです。
 
標高が低い土地では
殺菌や抗感染作用の強いタイプが
 
標高が高い土地では
殺菌力に優れつつも
作用がマイルドなタイプが
 
生育するようです。
 
 
タイムの代表的なケムタイプは
 
タイム・ゲラニオール
タイム・チモール 
タイム・ツヤノール
タイム・リナロール
タイム・パラシメン
タイム・カルバクロール
 
になります。
 
 
一般的に
精油の「タイム」というと
和名タチジャコウソウ(立麝香草)
コモンタイム
 
学名はThymus vulgaris
 
のことを
指すようです。
 
上のケムタイプは
このコモンタイムのケムタイプになります。
 
数ある品種の中でも
コモンタイム
シトラスタイム(レモンタイム)
ワイルドタイム(ヨウシュイブキジャコウソウ)
タイムサツレオイデス(タイムボルネオール)

が代表的な品種だそうです。

また 
蒸留方法によって
同じコモンタイムが
“レッドタイム”、“ホワイトタイム”に
区別されます。
 
コモンタイムを
そのまま抽出した場合
“レッドタイム”と言われることがあります。
 
刺激が強く
毒性のある成分が多く含まれる
可能性があるので注意が必要です。
 
また
コモンタイムのケモタイプの中で
 
フェノール類の多い
タイム・チモール
タイム・カルバクロールを指して
“レッドタイム”と
呼ぶこともあるようです。
 
同じ呼び名でも
違うものを指す場合があるので
気になる方は
学名や成分もチェックしてみてくださいね。
 
“ホワイトタイム”は
“レッド・タイム”を再蒸留したものです。
 
そのまま抽出した“レッドタイム”と
区別して使われます。
 
再蒸留しているので
香りも刺激も弱くなり
毒性も少なくなります。
 
また
コモンタイムのケモタイプである
タイム・リナロールと
タイム・ゲラニオール
のことを指して
 
“ホワイトタイム”または
“スィートタイム”と
呼ぶこともあるそうです。
 
また
コモンタイムと近縁種の
ワイルドタイム(Thymus serpyllum)
のことを“ホワイトタイム”
と呼ぶ場合もありそうです。
 
ややこしいですね。
 
学名と成分を
チェックして購入してくださいね。
 
 
タイムは
古代から料理や薬用、宗教儀式など
様々な面で利用されてきました。
 
タイムが初めて用いられたのは
3500年ほど前の
古代シュメール人と言われています。
 
もっとも歴史のある
薬草の1つといえるでしょう。
 
 
紀元前2000年ごろには
既に現在のイラクで
タイムの栽培が行われていた
という記録があるそうです。
 
 
古代エジプトでは
ミイラの防腐処理に使われ
 
古代ギリシャでは
神殿で焚く薫香
男性が体に刷り込む香料
入浴などに使われました。
 
タイムの語源は
「勇気」を意味する
ギリシア語の「Thymus」
と言われています。
 
ギリシアの戦士は
戦いの士気を高めるため
タイムの冠を頭につけたそうです。
 
ギリシャ人にとって
タイムは
“優雅さと勇気と気品”
の象徴だったようです。
 
「タイムの香りがする~」
というのは
“最大の褒め言葉”
だったといわれています。
 
古代ローマでは
お酒やチーズの香り付けに
使われたという記録が残っています。
 
中世ヨーロッパでは
肉や魚の保存に使われ
 
ハーブ占星術師カルペッパーが
「悪夢に効く」といったことから
タイムを枕の下に入れて寝るのが
流行ったそう。
 
ペストなど伝染病が流行った時
香水工場で働く人だけが
かからなかったため
 
ペスト予防のために
タイム、カモミール、ラベンダーが
床に撒かれたと
いわれています。
 
ペストは
何回も流行ったそうですが
 
1630年に
南フランスのトゥールーズで
ペストが大流行した時
 
町中が死体で溢れ
多くの感染者が病気に苦しむ中
 
感染を恐れず
町中で盗みをはたらいた
4人組の泥棒がいたそうです。
 
彼らを捕まえた警察は
その予防法を白状させる代わりに
彼らを無罪放免にしたのですが
 
その予防法とは
 
ワインビネガーに
セージ、タイム、ラベンダー、ローズマリー
(このレシピは諸説あり)
のハーブを浸けこんだエキスを
全身に塗りつけていたのだそう。
 
後に
このエキスは
商品化もされたそうです。
 
 
ペストや伝染病の予防に
人々は
タイムなどのハーブの花束
「タッジーマッジー」を
持ち歩いたといわれています。
 
 
中世ヨーロッパでも
タイムは
“”聖なる魅力的なハーブ”
のトップに選ばれていて
 
女性たちは
戦場に赴く夫や恋人に
勇気と行動力が授かるように
 
“一枝のタイム”と
ミツバチを印刷したスカーフを
持たせて送り出したそうです。

シェークスピアの
『真夏の夜の夢』にも
タイムが登場します。
 
タイムは
“妖精の好む草”
なんだそう。
 
妖精の女王の寝室は
“野生のタイムが生い茂る堤”
といわれています。
 
『妖精と会うための素敵な方法1600』
という中世の書籍にも
タイムのことが
書かれています。
 
 
タイムは
古代から現在まで
料理に
よく用いられるハーブです。
 
私も
カレーやシチューなど
煮込み料理の時には
 
タイムやクローブ、ローリエ
の入ったMIXハーブ
「ブーケガルニ」を
使っています。
 
 
昔から
タイムの優れた抗菌作用が
肉や魚の腐敗を遅らせ
臭みをとることを
経験的に知っていたからでしょう。
 
 
フランスでは
エスカルゴを食用にする時
 
木桶の中で
タイムのハーブと白パンのみを
2週間与えて
 
腸内を綺麗にした後に
調理されるそうです。


ヨーロッパでは昔から
「タイムを植えてある庭の家には
病人がでない」
といわれるほど

パワーの強いハーブになります。


ですので
タイムは
ハーブティーも
とてもお薦めです。

 痰(たん)を取り除く
去痰作用や
痙攣を抑える鎮痙作用があるので

気管支炎や
ぜんそく、咳などに
効果が期待できます。

また
心身の疲労回復や
不安・抑うつ状態の改善などにも
役立つといわれています。


 
タイム精油
ケモタイプに共通する心への作用

脳細胞を活性させ
記憶力と集中力を高めるのに
役立つといわれています。

疲弊しきった心を
明るく元気づけ
神経を強壮し
活力を湧き起こしてくれる香りです。
 
自信のなさ、悲観主義
引っ込み思案や失望感を無くし
勇気や士気を高め
男性的な強さを与えてくれる香り
 
といわれています。
 
 
タイム精油
ケモタイプに共通する体への作用

強い消毒殺菌作用があることが
実験でも証明されています。
 
細菌の増殖を抑制してくれるので
風邪やインフルエンザ対策に
有効といわれています。
 
消化器系への働きかけも
期待ができます。
 
消化不良の改善や
胃腸の各種感染症にも
効果が期待できます。
 
心臓の心拍を強めるので
血行を促進し
血液循環をよくするので
 
低血圧にも
効果的といわれています。

抗感染作用に優れているので
膀胱炎など
泌尿器・生殖器系の感染症にも
効果が期待できる精油です。
 
 
 
タイム・リナロール

学名:Thymus vulgaris ct.linalool

 

タイムのケモタイプの中では

爽やかな中に

甘さを感じる香りです。

 

タイム・リナロールは

モノテルペンアルコール系の

リナロールという成分が

80%ほどを占める

ケモタイプです。

 

リナロールの影響で

免疫強化

抗菌・抗ウイルス・抗真菌に効果的です。

 

膀胱や尿道の感染症にも

有効といわれています。

 

膀胱炎対策アロマ

 

消化不良の改善や
胃腸の各種感染症にも
効果が期待できます。
 
腸内の寄生虫駆除に有効
ともいわれています。

 

風邪やインフルエンザの予防

気管支炎の炎症を和らげたりが

期待できます。

 

作用はタイムの中で

1番穏やかなので

敏感肌や子供にも使用できると

言われています。

 

記憶力アップに効果的

いわれているので

 

風邪の流行るシーズンに

受験生のいるおうちで

芳香するのに

お薦めかもしれません。

 

ローズマリーの香りが

苦手なお子さんには

ピッタリです。

 

抗不安作用や鎮静作用があり

神経疲労やストレスに

有効な香りです。

 

 

引きこもりたい気分の時

 

不安や

憂鬱な気持ちを和らげてくれ

 

精神を安定させ

元気づけてくれると

いわれています。

 

肌へは

ニキビや

抗真菌作用が強いので

水虫にも

いいと言われています。

 

頭皮には

フケや脱毛対策に

有効といわれています。

 

ごく少量を

タイム・リナロールの芳香蒸留水に

希釈して

スプレーしてみてください。


 

基本的に妊娠中は

使用は避けたほうがいいですが

 

タイム・リナロールは

分娩時

陣痛が弱い時に用いることで

分娩がスムーズになる

という臨床もあるようです。

 

 
タイム・ゲラニオール

学名:Thymus vulgaris ct.Geraniol

 

タイム・ゲラニオールは

ローズに似た優しい香りです。

 

ローズにも含まれる

モノテルペンアルコール系の

ゲラニオールという成分が

多く含まれる(~50%程)

ケモタイプです。

 

ゲラニオールは

抗菌作用、抗ガン作用、収斂作用などが

期待できる成分です。

 

比較的穏やかなので

スキンケアにも使えます。

 

子宮強壮や

鎮痙、鎮静作用にも優れています。

 

うつ気分を

和らげてくれる香り

といわれています。

 

タイム・ツヤノール

学名:Thymus vulgaris ct.Thujanol

 

タイム・ツヤノールは

ツヤノールという成分を多く

(~40%程)含むケモタイプになります。

 

抗菌力がとても高いので

 

急性扁桃炎(アンギナ)

副鼻腔炎

ヘルペス

インフルエンザなどに

お薦めです。

 

風邪&インフルエンザ対策アロマ

 

ツヤノールは

抗菌、抗ウイルスのほかに

肝臓の不調に

効果的と言われています。

 

強肝作用、肝細胞再生作用

循環促進作用などがあり

肝臓を酷使している人

お薦めの精油です。

 

作用は比較的穏やかなので

皮膚にも使用できます。

 

免疫促進作用があるので

普段より

弱ってる人にお薦めの精油です。

 

 

タイム・チモール

学名:Thymus vulgaris ct.Thymol

 

フェノール系の

チモールという成分を多く

(~60%)含むケモタイプです。

 

チモールは皮膚刺激が強く

肝臓毒性があると

言われているので

十分な注意が必要です。

 

ですが

非常に強い

鎮痛作用、抗菌作用

抗リウマチ作用

また麻酔作用もあるので

 

リウマチ

関節痛

痛風

坐骨神経痛

偏頭痛

 

など

比較的

強い痛みに対して

効果を発揮してくれます。

 

リウマチ対策アロマ

 

肩凝り・首懲り対策アロマ

 

タイム・サツレオイデスと

一緒に使用することで

相乗効果が

期待できるといわれています。

 

 

蚊に刺された時

直後に処置しないと効果のない

ラベンダーに比べ

 

時間が経った後でも

効果を期待できるのが

タイム・チモールです!

 

 

タイム・パラシメン

学名:Thymus vulgaris ct.Paracymene

 

パラサイメン

と言われている場合もあります。

 

タイム・パラシメンは

モノテルペン類の

パラシメンという成分を多く

(~35%)含むケモタイプです。

 

他のタイムより

少しフルーティーな香りになります。

 

パラシメンも

抗炎症、抗感染

抗リウマチ、鎮痛作用があるので

強い痛みに効果が期待できますが

 

フェノール類の

カルバクロール(~30%)や

チモール(~20%)を多く含むので

皮膚刺激が強くなるため

使用には注意が必要です。


現在

長期欠品中なのでチモールを

代わりに使うことが多いようです。


 

タイム・カルバクロール

学名:Thymus vulgaris ct.Carvacrol

 

タイム・カルバクロールは

“カルバクロール”

という成分を多く含む

ケモタイプになります。

 

“カルバクロール”は

チモールと同様

フェノール系の成分のため

皮膚刺激や肝毒性の可能性があります。

 

あまり一般的には

使用されていない精油だと思います。




コモンタイムと

品種の違う

タイム・サツレオイデス(ボルネオール)

というタイムも

タイム・チモールと合わせて

使用することが多い精油になります。



タイム・サツレオイデス

学名:Thymus  satureioides   


タイム・サツレオイデスは

どの成分かは特定できてませんが


免疫調整作用があると

いわれています。


そして

モノテルペンアルコール類の

ボルネオールが30%ほど

含有されているので

鎮痛作用が期待できます。


ボルネオールはパラシメンとの

相乗効果で

鎮痛作用が高まるといわれています。


タイム・パラシメンは

現在長期欠品中なので

タイム・チモールと合わせて使うことを

お薦めします。


肩凝り・首凝り対策アロマ


  

 【タイムの主な薬理作用】

 

抗菌、抗真菌、抗ウイルス、抗感染、抗寄生虫、抗リウマチ、鎮經、鎮痛、駆風、瘢痕形成、消化促進、利尿、去痰、血圧上昇、神経強壮、性的強壮、健胃、発汗、強壮、駆虫、せき・喉の痛みの改善、気管支炎の改善、強心、血行促進、食欲増進、創傷・ただれの改善、脱毛予防、フケの改善


ブランドにより

ケモタイプによりますが

10ミリリットルで

1500円~10400円

くらいになります。


 

【タイムの使用上の注意】

 

タイムは作用が強力なので
注意が必要な精油になります。
 
特に
チモールとカルバクロール
という成分は
皮膚刺激性が強く
肝臓への毒性があると言われています。

 

基本的に、妊娠中や幼児への使用は避け
低濃度で使用してください。
 
高血圧の人やてんかんのある人へも
使用は控えてください。
 
長期に渡って使用し続けるには
刺激が強すぎますので
長期の連続使用は避けてくださいね。
(チモールは最大5日間で
使用を止めてください)
 
※アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承下さい。
 
 
 
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