(1)募集馬の人気と調教師

 

社台・サンデーサラブレッドクラブの2021年募集が佳境に入っている。

 

これから人気動向をみながら、希望通りの馬に出資できるか、票読みに入り、1口馬主掲示板でも盛んに駆け引きや牽制がさらにヒートアップする。

 

そんななか、毎年、馬選びで基準になるのが厩舎だ。

 

募集馬の人気は、血統や馬体だけでなく、その馬が預託される調教師によっても大きく左右される。

 

人気になる調教師は、いわゆるリーディング上位の調教師であることは間違いない。

 

引退してしまったが、角居勝彦師や、藤沢和雄師、2度目のダービー優勝を果たした藤原英昭師などの預託予定馬は血統にかかわらず、それだけで人気になる。

 

(2)「よい調教師」の条件

 

今日は、「よい調教師」とはというテーマで書いてみたい。

 

「よい調教師」とは当然、管理馬をたくさん勝たせてくれる調教師であることは間違いない。

 

もっと言えば、レースをたくさん使って勝たないまでも賞金をたくさんもたらしてくれる調教師。

 

でも、ガンガン走らせて、故障させてしまっては元も子もない。

 

だから、大事に使いつつ、レースでも(できれば勝たせて)賞金を稼がせてくれる、というのはなかなか兼ね合いが難しい。

 

本来、競馬はリスクのあるスポーツである。

 

故障のリスク、気性難のリスク、レース展開でのリスクなどなど

 

「よい調教師」とはこのようなリスクにきちんと対応できる人だと考える。

 

たとえば、藤原英昭師はシャフリヤールをあえて皐月賞を使わずに、ダービーに直行させて見事に勝たせることができた。

 

 

開成高校卒業で、6月13日現在リーディングを走っている矢作芳人調教師は、調教師試験を受けるときに、面接で次のような質問を受けたという。

 

Q、あなたの厩舎の飼料に禁止薬物を入れたという脅迫電話が来た。どうしますか?

 

 

皆さんだったら、どう答えますか。

 

これは、出題意図を汲めば、答えられる。

 

「このような電話に対して、ひるむことなく、毅然として対応する。」

 

というのが模範解答だろうが、表現はこの際、どうでもいい。

 

要は、受験生(矢作)がこのような難問に対して、動揺することなく、落ち着いて答えることができるか、を試験官は見ている。

 

禅問答も似たようなものだ。

 

調教師がふだんから、厩舎やスタッフに対する管理が行き届いていれば、第三者が厩舎に浸入して「飼料に禁止薬物を入れ」るということはあり得ない。

 

だから、このような脅迫電話に対してもひるまずに、いなしたり、あしらったりすることができる。

 

もちろん、その後のJRAに対する報告や警察への連絡などの措置も大切になってくるだろうが。

 

「よい調教師」とは、せんじ詰めれば、「リスク管理」が徹底している調教師ということになる。

 

堀宣行師やかつての松田博資師が「よい調教師」として人気がある(あった)のは、体質の弱い馬をもっぱら預かって、結果を出したことがクラブに評価されて、次々と良血馬を任せられるようになったからだ。

 

これも、「リスク管理」がきちんとできているからこそである。

 

以上の話は「開成調教師」より

 

 

 

 

 

 

(3)「よい調教師」は誰がお勧めか

 

それでは、現在、クラブで募集されている1口馬主の預託先調教師で誰がお勧めか・

 

今年はどういう理由かわからないが、サンデーサラブレッドクラブで、堀師の預託馬がいなくなってしまった。藤沢師は来年2月で定年を迎える。

 

そうすると、関東では国枝栄師が該当するだろう。

 

 

アーモンドアイではGⅠを9勝という偉業を達成した。

 

この道のりは必ずしも平たんではなかった。

 

同馬は2019年の香港C(G1、芝2000メートル、12月8日=シャティン)に挑戦する予定であったが、微熱(馬の平熱は38度とされているところをアーモンドアイは38・5度ほど)を理由に回避した。

 

ここで無理をせず、あえてこのような決断があったから翌年のヴィクトリアマイル→天皇賞(秋)→ジャパンカップの破竹の進撃につなげることができた。

 

「よい調教師」とは、逆説的に言うと、「レースを使わない決断ができる調教師」ということになる。

 

ただ、残念ながら国枝師はサンデーサラブレッドクラブとの相性があまりよくない。

 

シルクやG1では結果を出しているので、これは意図的なもの(サンデーは国枝にいい馬を回さない)というものではなく、巡りあわせだろう。

 

今年はキングスローズの2020(牡)と、コンドコマンドの2020(メス)がサンデーの国枝師預託予定になっている。

 

この馬たちから将来のGⅠ馬が出ることを願っている。

 

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