血統名簿やカタログ写真・DVDで当たりをつけていた希望馬。

いざ、測尺が発表されてみて、馬体重が小さいのでがっかり、ということがよくある。

そんなとき、みんさんはどうするだろうか?

おととし(2015年)募集馬のシユーマの14が、まさにそんなケースとして記憶に新しい。

シユーマの14はこんなだった。

147.5, 164.0, 20.5,357.(左から順に体高,胸囲管囲体重)

このデータで出資をあきらめた人を知っている。

シユーマの14、競走馬名ヘリファルテは4月の遅いデビューを迎えたあと、現在、2勝を挙げている。

育成の段階ですくすくと成長し、デビュー時の馬体重は484キロ。

心配されていた馬体重は標準以上となった。

この例から2つの事実が知られる。

はじめに、募集時、測尺が小さい馬でも、遅生まれの馬(ヘリファルテは4月9日生まれ)は、デビューまでに体重を増やして、平均的な馬体重で出走できる場合がある。

だからと言って小さい馬でも安心、というわけではない。

次に、ヘリファルテのような良血で価格の高い馬は、陣営も慎重になって、馬体重を増やして成長を待つことを優先するあまり、デビューが遅くなり、春のクラシックに間に合わないリスクがある。

ヘリファルテのデビューが遅れた原因は直接的には、繋靭帯炎を発症したことによるが。

 

さて、今年の良血馬で馬体が小さい馬が多くて閉口した。

特にロードカナロア産駒にその傾向がみられた。

今日はサンデーサラブレッドクラブ募集の2頭、ドナウブルーの16レーヴディソールの16の測尺について考えてみたい。

 
●表1.レーヴディソールの16とその母馬との測尺比較

 

募集名

競走馬名

生まれ

体高

胸囲

管囲

体重

デビュー時体重

(デビュー時期)

レーヴドスカーの08

レーヴディソール

48

151.0

165.5

19.7

372

458

(2歳9月11日)

レーヴディソールの16

未定

226

149.0

167.0

19.0

376

未定

●表2.ドナウブルーの16とその母馬との測尺比較

募集名

競走馬名

生まれ

体高

胸囲

管囲

体重

デビュー時体重

(デビュー時期)

ドナブリー二の08

ドナウブルー

2月9日

148.0

163.5

19.5

361

432

(2歳1023日)

ドナウブルーの16

未定

2月9日

147.0

166.0

19.5

389

未定

 
表の上が母馬、下が2017年度募集馬の比較をしてみた。
ドナウブルーの16とレーヴディソールの16も2月生まれで、早生まれの割に、馬体重が400キロを割り込んでいて、心配だ。
 
まず、レーヴディソールの16のほうから考える。
表1.をご覧ください。
母馬のレーヴディソール(レーヴドスカーの08)も募集時、372キロで、さらに体重が少なかった。
しかし、4月8日の遅生まれということもあって、2歳9月のデビュー時には458キロまで体重を増やして新馬戦に勝利し、その後、チューリップ賞まで4連勝したことは周知の通りだ。
つまり、レーヴディソールの372キロという数字は、遅生まれのゆえの成長途上を表すものだった。
対する娘のレーヴディソールの16226日の早生まれ。
お母さんのように、体重を増やせるかどうか、その保証は定かでない。
 

次にドナウブルーの16を見てみる。

表2.をご覧ください。

本馬も、母馬のドナウブルーも奇しくも誕生日は同じ2月9日。

お母さんのほうがさらに体重は少なく、361キロ。

しかし、2歳10月のデビュー時には432キロで出走にこぎつけている。

この数値はやや物足りないが、ガサのない牝馬としては、特に問題視するほど体重が少ないということはない。

ドナウブルーはその後、4歳時に都牝馬ステークスと関屋記念、2つのG3を勝っている。

母馬のデビュー時馬体重と競走成績を考えると、娘のドナウブルーの16がその軌跡をたどれば、早生まれで小さいことのハンデはやがて解消されるかもしれない、と期待できる。

 

ドナウブルーの16レーヴディソールの16両馬を比較すると、私はドナウブルーの16のほうにより大きな可能性を感じる。

先日、ドナウブルーの16を小さいという理由から選定の候補から外したが、これを撤回する。
 
さて、ここまで書いてきて、勘の良い読者はすぐさま反論するだろう。
子馬の成長パターンを母馬からの遺伝だけで限定して考えるのは如何なものか、父、ロードカナロア産駒の成長力の観点がすっぽり抜けている、と。
まだ産駒のデビュー数が少ないから、この反論に対する答えを私は用意していない。
 
いま言えるのは、募集写真を見た第一印象で牝馬ナンバーワンのドナウブルー16に改めて注目したいということだ。
いろいろ考えたあげく、360度回転して、またもとに戻ってしまった。