西道隆臣著“アルツハイマー病は治せる、予防できる”を読んでみました。
アルツハイマー病は、アミロイドβ蛋白が脳に蓄積することから始まり、
タウタンパク質がリン酸化、凝集、蓄積することとともに神経原線維変化を生じさせ、脳の神経を破滅に向かわせる病気です。
この本によると
現在、根本治療法がないこの病気に対して、
ことごとく失敗してきた、アミロイドβの生成を押さえ込もうという方法ではなく、アミロイドの分解に目を向けられていて、
分解酵素の一つネプリライシンを活性化するという試みがなされていて、動物における研究ではウイルスのベクターを用いて
ネプレライシンの遺伝子を挿入する方法でアルツハイマー病の治療と予防に成功している。
一方、ソマトスタチンというホルモンがネプリライシンを調整する因子であることが、判明しており創薬研究も進められています。
2025年には、日本において認知症患者が700万ニンを超えるといわれており、そこまでにはと筆者は、述べています。
現状では、治療法も予防法もないが、アルツハイマー病に対する危険因子が多数知られています。そのことを踏まえてやれることは、
1.適度な運動
2.睡眠障害を改善させる
3.頭部外傷を予防する
4.適度なアルコール
5.動脈硬化を予防する
6.糖尿病の予防
7.メタボリックシンドロームの予防
8.性ホルモンの低下を押さえる
いまやれることは、他の生活習慣病対策とほぼおなじですね。特別なことはないようです。