柔よく剛を制す
より強い(剛い)ものに対して、弱い(柔らかい)ものがそれを制す。
また、ウサギとカメのかけっこなど、
日本人の持つコツコツと力を積み重ねて、小さなものが欧米の
大きうな勢力に勝つといった可能性を今回の日本選手権でまったく
感じることができなかった。
それは、世界選手権に男女とも、自由形長距離に一人も代表選手
を送り込むことができなかったことである。
キング・オブ・スイマー、クィーンズ・オブ・スイマーが不在なのだ。
種目的には世界に通用するかも知れない。
でも、競泳ニッポンの復活には程遠い現状である。
テレビの解説者は前半から飛び出す選手を「積極的」という言葉
で評価する。
帰りの燃料を持たずに飛んで行った「カミカゼ特攻隊」の戦法を
いまだに支持する考え方に大きな疑問を感じる。
大きな力を追求する前に、いまある原子を効率よく発揮していくことの
重要性を日本競泳陣に感じてもらいたい。
日本の車は燃費性能の高さで世界一なのである。
22秒の選手は5秒遅いタイムを30回繰り返せば、驚異的な世界記録
で泳ぐことができるのである。
誰もが解ることを誰しもやろうとしない、なぜなのだろう。
これに取り組まない限り、世界はどんどん遠くなる。