昨日、箱根駅伝で早稲田大学が総合優勝した。


実に18年ぶりの快挙であった。


これは、監督の渡辺康幸氏が箱根のスターとしてデビューした


大学1年生のとき以来である。


彼は日本を代表するランナーとして期待されながらアトランタ


オリンピックを故障欠場するという不運を味わった。


2004年から早稲田大学駅伝部の監督に就任してからも、なかなか


結果が伴わず、シードをはずれ、予選会からの出場を何回も経験した。


私は3年前の正月明け、大阪・梅田のハートンホテルで彼に会った。


やっと箱根駅伝の往路優勝を遂げた直後であった。


彼は、そこに至るまでの苦しさを語っていた。


彼は、就任当初、自分の現役時代と学生を比較し、


「何故、こんな練習ができないんだ」と思いながら過ごしていたと言う。


ある日、その考えを断ち切り、選手にあった練習を考えながらやってい


くうちに、選手たちがついてくるようになり昨日の結果につながったのだ。


我々の水泳界にも現役時代、素晴らしい実績をもつ指導者がたくさん


いる。


早く自分を超える選手を出して欲しい。そこからが本当のスタートなので


ある。


渡辺監督と同じように、一緒に走って、一緒に泳いで、選手とともに苦し


み、笑いあえる。そんな指導者を目指して欲しい。そうすればおのずと


日本水泳界も飛躍的な発展をとげるはずである。


渡辺康幸監督にあらためて祝福。優勝おめでとうございます。