五月最終週末

三ヶ月ぶりの短歌の会に行ってきました。

 

その時主催の方に

銀の鈴社の

子どものための『少年詩集』と本のカタログをいただきました。

 

本のカタログの中に1974年刊行~2021.8月まで出版された詩集が載っていました。

その中には、最近知って大好きになった、のろさかんさんや垣内磯子さんの詩集を見つけて

うれしかったです。

 

 

 

 

そして、まだ読んだことがないたくさんの詩集の中から

お名前を知ってる新川和江さん、阪田寛夫さん、小林純一さんの詩集を図書館で借りて読みました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三冊とも1978年(昭和53年)発行のかなり古い詩集です。

 

この中で

小林純一さんんの『茂作じいさん』の一番はじめに載っている詩が、

ものすごく胸に響き、ご紹介したくなりました。

 

 

 

じょろ

       小林純一

 

じょろ、という字はね、

如 雨 露 と書くんだよ、

雨降る如く、

露おく如く‥‥‥

ね、

水をまくのじゃなく、

雨を降らすように、

やわらかく、やわらかく‥‥‥

ヨシコも やってごらん。

 

そう、そう、

しゃわ しゃわ しゃわ

しゃわ しゃわ しゃわ

ほら、

葉っぱが 声をあげているだろう。

草が からだをくねらせて いるだろう、

花びらが 輝きだしたろう、

うれしいのさ、喜んでいるのさ。

 

じょろで 雨を降らせているとき、

人は

天の神さまになる‥‥‥

え、天使のほうが いい?

そう、子どもだったら 天使になる‥‥‥

やさしい 気持ちになって、

やさしい 顔になって‥‥‥。

 

おぼえておおき、

じょろは 如雨露

水をまくんじゃないんだよ、

雨を そそぐんだよ、

露を うるおすんだよ。

しゃわ しゃわ しゃわ

しゃわ しゃわ しゃわ

やわらかく、やわらかく。

 

 

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覚えておきたい

ジョウロは如雨露って書くこと。

水をまくんじゃなくて、

雨をそそぐように‥‥‥

露を うるおすように‥‥‥

やわらかく、やわらかく。