2021.11月読書記録①
【絵本】
ささめやゆき 作
講談社
2017.5.24初版
・♪野の花としずく・エメラルドさん♪が紹介くださった絵本
いやいやいや~
やられました~~
絵が、かわいくてきれいで、
クレヨンのあったかさが出てて
おつきさまのところ、ほんといいです♪
ことばは少ないけれど、
そのことばが実にいい~!!
最後のオチもいい!
(一つだけ、印刷の字が大きくて、太くて、かたく感じて、しまい、他がすごくよかっただけに残念に思いました。表紙のような切り紙か、手書きの字だったら、なおのことよかったなあ~と思いました)
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ささめやゆきさんの本を読みたくなり、家にある3冊読みました。
【絵本】
まど・みちお 詩
ささめやゆき え
理論社
2011.5初版
・ささめやゆきさんを知った最初の絵本は
まど・みちおさん詩の絵本でした。
絵本の最後にのっている
まど・みちおさんのことば抜粋
「くうき様」は、だれかれのへだてなく、
まったくふつうに、ありふれたことのように、
気づかせもせずに、そこにいてくれる。
私みたいなこんなよぼよぼの体にも、体中にいちばんゆきわたっているものは「くうき」なんです。
ーーーたったいま、わたしは「くうき」という言葉を口にしました。けれども、それは口にしなかったと同じことなんですよ。在って無いよんなもの・・・。言おうが言うまいが厳然と在ってくださっているもの・・・。それが、「くうき」なんです・・・。
この絵本出版の時に、編集の松田素子さんのおはなしをお聞きする機会がありました。
最初、詩「くうき」を絵本にすることなんてできない!とずっとお断りされていたみたいです。(そりゃそうだ) それでも松田素子さんは、この詩を頁をめくる絵本として世に出したい!と何度もお願いして、何年か越しにできあがったそうです。できあがった作品をまどさんにお見せした時、作品が逆さまだったのに、「いいね~いいね~」と言われていたそうです。(くうきだから、大丈夫っちゃあだいじょうぶ)
わたしのバイブル絵本(このことば、、荒井良二さんの本でも使ったけど・・・)
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【絵本】
まど・みちお
ささめやゆき 絵
講談社
2014.3.20初版
これは、1994年5月。まど・みちおさん84歳の時、ふるさとの小学校のこどもたちに送られた手紙。(先に子どもたちから、お手紙が届き、お返事を書いたもの)
いつもだらだら~のわたし
まどさんに恥ずかしくないように
わたしも
まいにち まいにち
げんきいっぱい
たのしく がんばろう と思いました。
たのしく がんばる っていいね♪
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【絵本】
ささめやゆき
BL出版
2015.4.10初版
帯のことばより
・ぼくたちには座る椅子がよういされている。
しあわせの分量もかなしみの分量も
きまっているんだ。
・人生を「椅子」になぞらえて絵と文で綴った絵本。
・画家は立てかけたキャンバスに向かって、ピアニストはステージのピアノの前に、コックはキッチンのニスのはげた腰掛けに、おばあさんは籐椅子に座って一日一日を送ります。自分自身に問いかけながら、生きてきた時間を慈しみながら。喜びも悲哀も希望もやすらぎも、それぞれの人が座っている椅子の上に。
絵本というより画集のようです。
一頁一頁、ゆっくり味わいたい。
深いです。
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図書館から借りて読んだ
ささめやゆきさん3冊
ささめやゆき
小峰書店
2011.9.15初版
・いろんな方の絵を描かれていますが、こちらは文もささめやゆきさんの絵本
説明より
時間はしずかにながれていくーー。小学生だった娘は大人になり、あどけなかったチャッピーも年老いていく。夜のアトリエ、しずかにふりつづく雪の窓辺・・・ただそこにいるだけでよかったんだ。画家の愛猫チャッピーと家族との日々をあたたかいまなざしで描く。
あったかくて、じ~~~んときます。
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【画集】
ささめやゆき
集英社
2008.3.5初版
「赤と黒」から始まる古今東西の文学、映画、演劇をテーマに描いた画集。毎月1点絵を描き、8年間で96点。すばる」の表紙を飾った絵の中から。
読みたくなった本
詩集「北国」 井上靖
いつも手元において暇さえあれば読んでいた井上靖の詩集「北国」。どういうわけか「人生」や「ある旅立ち」が好ましく、いつの間にやらそらで唱えられるようになっていた。そしていかに生きるべきかなどと青くさく想ったのだ。あの日から、すっかり老いさらばえ、今やどのようにして死ねるかが命題になってしまった。
(他にも気になった本あるけど、読めそうにないのでやめときます)
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【画集】
ささめやゆき
講談社
2013.10.8初版
3ヶ月にわたるイタリア滞在中に描きためたスケッチをまとめたもの。憧れのフェリーニの生家を訪ねた日のこと、フィレンツェの街角でみかけた猫が看取ったばかりの飼い猫にそっくりだったこと、長年連れ添った妻をマラソンの伴奏者に見立ててみたり・・・
ベンチの画とともに書かれてあることば
、小さな広場に古びたベンチがひとつあった。
背もたれはすかすかにあばら骨、脚は肉のそげたすねのようだった。
人がこの世にうまれてくるというのは、どこか生きてゆく場所が約束されているということではないか。紙さまは座るべき椅子を用意して、ボクたちをまっていてくれるのだはないだろうか。
このベンチにもたくさんの人がsyわったことだろう。母親が子に乳をあたえたろう。そんなことを妄想していたら、ベンチがケタケタと仙人のように高笑いしているように見えた。
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家にある「いす」の絵本を読みたくなり読んだ2冊
香山美子 作
柿本幸造 絵
ひさかたチャイルド
1981.11初版
うさぎさんが小さな椅子を作って、野原の木の下に置きました。
そのそばに「どうぞのいす」と書いた立て札もたてました。
ある日ろばさんが、どんぐりの入ったかごを置いて、昼寝をしているうちに・・・・・。うさぎさんが作った椅子をめぐって次々繰り広げられる取りかえっこ。
・・・・・
大人同士でこの絵本の読みあいをすると、ほんとにいろんな感想が出て面白いやら、感心するやら
その中で、ささめやゆきさん的見方をされた方もいらっしゃったなあ~と思い出しました。
・表紙に描かれているうさぎさんが椅子を作ったのですが、うさぎさんはそのあと登場しません。
でも、うさぎさんの作ったしるし(しっぽ)ををつけた椅子はずっと登場しています。(まるでうさぎさんの代わりのよう)
・椅子には、結局誰も座りませんでした。(使い方は使う側に任されている?)
そして、うさぎさんは「神さま」みたいだね、と。
そして、小鳥もずっと登場しているのですが、これも
(神さまの使い?)
・どの動物も、椅子の上にある食べ物を全部食べきってから、その代わりに自分がもっている食べ物を置いていくのです。最初食べる時、味見とかそんなものじゃなく少しも残さず全部きれいに食べちゃう。そしてそれから、次に来る動物たちのことを気にかけることができた。やっぱり、自分が満腹、満足になることが先、大事なのかな?満足できたから、相手のことを思いやることができたのか?って。
この絵本での読みあい、印象的に残っています。
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森山京 作
スズキコージ 絵
ポプラ社
2005.8初版
おばあさんの家から椅子が逃げ出した!おばあさんは「まったくあきれたもんだ。いすのぶんざいでにげようだなんて」と必死で追いかけますが・・・。
ナンセンス絵本と思いきや・・・
いやいやしみじみしみじみ~になっていろいろ思い返したりして、泣きそうさせられる絵本です。
やっぱりこちらも
ささめやゆきさんの『椅子』に通じるものがあります。
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こちらは家にはありませんが、
読んでいいなあ~と思った絵本です。
エズラ・ジャック・キーツ 作・画
木島始 訳
偕成社
1969.10初版
説明より
妹が生まれて、ゆりかごもおもちゃも愛着をもっていた自分のものが、次々と妹のものになっていく。今度はピーターの椅子が、妹のスージーのためにピンク色に塗られそうだ。ピーターはちょっと悲しい。でも・・・。少年の心と身体の成長をあたたかく両親が見守る。