レイ・ブラッドベリ 文
ディロン夫婦 絵
今江祥智 訳
BL出版
1998.7.10初版
『夜のスイッチ』
レイ・ブラッドベリ 文
マデリン・ゲキエア 絵
北山克彦 訳
晶文社
2008.9.5初版
私が持っているのは『夜のスイッチ』の絵本。
『夜をつけよう』の題名の表紙を見て、もしかして?と思って借りました。そう同じおはなしの絵本でした。
でも、絵を描かれた方、訳をされた方、両方違うと、もう別ものみたい。こちらは子どもに語りかけるようなやさしいことば。
『夜のスイッチ』の方は、詩的な文章で、オトナ絵本という感じ。
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暗いところが嫌いで、明かりがないといられない男の子のおはなし。当然その子は夜が大きらい。
すると彼のもとに「ダーク」と名乗る女の子がやってきて、「わたしが〈夜〉にひきあわせてあげる」というのです・・・。
ここからネタバレ注意です。
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そのあと続けて女の子はこう言いました。
「そうしたらあなたたちは友だちよ」
その女の子はポーチの明かりを消した。
「いいこと」と、その子はいった。「これはね、明かりのスイッチを切ることと違うの。ぜんぜん違うの!
これは〈夜〉のスイッチを”入れる”だけのことなの。
〈夜〉のスイッチは切ったり入れたりできるの、
明かりのスイッチを切ったり入れたりできるのと同じだわ。
同じスイッチでね!」と、その子はいった。
「そんなこと考えてもみなかった」と、男の子はいった。
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私もここを読んで、ハッとしました。
男の子とまるで一緒でした。
「そんなこと考えてもみなかった」のです。スイッチって、電気をつける。電気を消す、といい言い方しかしたことなくて、「夜のスイッチを入れる」とか「夜をつける」っていう発想がまるでありませんでした。そして、なんて素敵な発想!と思いました。
夜のスイッチを入れると・・・
コオロギやカエルにスイッチが入って鳴きだし、星や月にスイッチが入るのです!!
もう、泣きそうになりました。
大好きな絵本です。