これから「家」を持ちたいと思う、または大人になりたい人に、読んで欲しいと思うブログです…

あなたの「マイホーム計画」のお役に立つために…今日は「インテリアの塗装」のお話です…!

 

典型的なバンガロースタイルです・

 

 

 前回つながりです…

最近の塗装事情です…前回で最近の家は女性が作っていると言いました…せっかくの家にはの種類を増やして、快適に暮らせないかと考えているのは、ほとんどが女性・主婦です…

 

 女性が「家」作りに参加=進出してきた理由の一つに「塗装」があります…

 

 木は呼吸をします…例えば、汚い作業にゴムやプラスチック系の手袋をはめますが、通気性がないから手はべったりと汗をかき、発散もしません…とても不愉快な状態になります…でも手袋を脱いで外気に触れた手は生き生きとします…この手を木だと思ってください…手袋=塗膜で空気を遮断され呼吸を止められた木が、どんなに苦しい環境下に置かれることがわかると思います…同時にこの呼吸が持続できさえすれば、木には良くしかも長生きするということもわかります…残念ながら前回ブログでも書いたように、我が国のような刃物文化のない国では木は長生きできないようですが…

 

 

 この中でペンキ文化ともいうべき「塗装」が発達します…「塗装」とは木でできた家を雨や風、日光の猛威から守って美観を保ちます…でも表面を「塗装=ペンキ」することで塗膜を作り、木の呼吸を止めてしまいます…まるで手袋を被せられたように、呼吸を封じ込められた木はじわじわとんでいきます…

これが木が長生きできない根本の理由です…禿げたペンキの塗り替えが必要な理由でもあります…

 

 

 

 

 そこで考えられたのが、「自然健康塗料」という概念です…塗装を木に浸透させて色合いを出し、同時に木にも呼吸させて長生き=持続を可能にするということです…

 

 またえやすく…塗装=ペンキは燃えると有害なガスを発生します…塗装は本来化学用品なので、有毒なガスです…人間が吸い込んだら…という危険と常に隣り合っています…

塗料に含まれた化学物質が放出されて、アレルギーが誘発されたり、悪化することも考えられます…

 

 さらに木はその優れた工作性から、子供の玩具にも利用されます…知育性を高めるためにも欠かせません…それを子供が舐めたり、誤って口に入れることがあれば…まして自分の子供がその危険に直面したら…これも母親だったら心配です…

 

 こうした問題意識から、できる限り安全で、木にも呼吸をさせ、しかも化学物質を放出せず、持続可能な塗料はないだろうか?…これは女性だからの願いです…男と違って彼女たちは子供を作ることで、命の継続を求めます…女性の発想と言えます!

 

 この問題の解決を考え、塗料の開発を押し進めたのは女性です…子供たちや木を守ることが「自然環境」への負荷も小さくできるという発想です…

 

 あなたの周りを見渡してください…ロクスタンのような香料や美容、生活に役立つ全てのことは女性の開発です…

マリメッコのファブリックデザインのように、生活に色彩を持ち込んだのも女性です…さらに食育やトレードフェア、従来のタブーへの挑戦などで、積極的に政治に挑戦しています…さらに南仏のラベンダーや、畑の医者カモミール、アレッポの石鹸など、古来から人間が治癒に頼ってきた自然は、洋の東西にたくさんあります…

 

 そんな女性ならではの繊細な感覚が塗料にも生かされます…いわば男性の材料や工具などのハードウェアに対抗するのが、塗装は女性のソフトウエアだと言えるかもしれません…

 

エッ⁉︎

 

 こうした女性ならではの発想があるにも関わらず、日本のほとんどの地域で、家つくりに女性は参加をしていません…同時に女性であることを表現してもいません…どうやら彼女たちの関心は、彼女自身の美容や買い物、旅行や子供自慢だけのようです…もったいない話です!

 

 

 

 現在の塗料は大きく分けて、天然由来の「自然健康塗料」「ペイント」に大別されます…

前者はオイル性が強く、木の内部に浸透し、そのオイルが木に染み込んで木を強化してます…木の表面は強化され、呼吸もできます…

 一方で、ペイントは表面を塗膜が覆います…

ペイントの塗膜が、有害な赤外線や紫外線、褪色=色あせなどの耐候性から「家」を守るのですが…

最近の建築資材は人工的なもので、その使用がこの塗装をさらに進めているようです…

 

 

 前者の代表格が「リボス Livos 」「オスモ Osmo 」です…両社とも西ドイツで、特に前者は女性が中心になって開発が進められ、後者は材木の製造が本来の仕事です…ともに「持続可能」な製品を求めて開発したドイツは、今では最も環境問題の先進国です…女性のパワーは侮れません… 

基本的に塗料は色=顔料・染料と、溶剤に分けられますが…両社とも溶剤には昔ながらのひまわりや大豆から抽出した植物油を使っています…昔から人々が利用してきたものです…いわゆる天然由来です!

 

 実際に使ってみるとわかりますが…2社とも「木」には有効です…塗った木の断面を見ると塗料が木に浸透してるのがわかります…木目が生かされ、木強化されています…

もしあなたが床板や扉や階段、家具や造作部分の木を大事にして、しかも木目を活かしたいのならこの塗料は最適かもしれません…基本的に中心の素材は天然由来だから…人間には優しく、木のライフサイクルも長くなります…もちろん世界中の使用履歴などの情報も開示されています…これもとても女性的でかつ政治的です…全体が木のログハウスに向いているようです…

 

 一方の「ペイント」では、最近日本でも人気が高い、アメリカの「ベンジャミン・ムーア」(以下B・M)です…分厚い色見本帳は3000色(Wao!)を提供します…たいていはあなたの街の大きな塗料店が代理店になっていますが…その色全部に名前が付いています(名前付けだってタイヘンです)が、この色見本で選んだ色を、専用の機械がレシピ通りに塗料をブレンドして、そっくりな色を作ります…

 

 さらにツヤ=光沢も3段階あり、中間はエッグシェル、つまりたまごの殻のような光沢で、半艶よりもやや薄く感じられる品のある光沢と言えます…

 このようなエッグシェルのタイプはインテリアには人気のようで…ちなみに、あのマーサ・スチュアートやポロのラルフ・ローレンが発売している塗料もこれに近い色合いで、これがアメリカの住宅の好みのようです…僕の現役時代にもいちばん多く使ったのは、この光沢です…たとえ薄い色でも「被覆力」が強いのが、このペイントの強みです…さすがに「ぺンキ文化」の中心と言えます…当然ですが、B・Mの塗料=ペイントは、化学物質の放出量、有害性でアメリカの厳しい規制をクリアしています…

 

 

 両者に共通する問題点は、HCで見かける塗料に比べると高価で、管理が難しいということです…

例えば、価格的には国産の塗料よりも高く、特に前の2社で使用した塗料やハケ、塗料が付着した布などはそのまま放置すると自然発火する可能性もあり、注意書きを守る管理がより要求されます…このことも、同じ素人でも女性はきちんと守ります…メンドウくさがらずに言われた通りに通りにやります…! 安心です!

 

 日本にも、ごま油、くるみ油、亜麻仁油や、塗装でも柿渋、漆ウルシなどがあり、それぞれが天然由来です…現役時代にはこのそれぞれを使いました…今はHCでも手に入りますが、柿渋の純正品はビンで薬局で売られていたのを思い出します…

また漆はヒノキの床材に塗りましたが、風合いはさすがです…この時は漆の専門家=塗師 ヌシ に指導を仰ぎました…

 

 

 さて塗装は二度塗りが基本です…

 はじめに下地を点検します…わずかな凹凸も影を作り目立ちます…凹んでいる箇所はパテで盛り上げますが、乾いたら丁寧にサンドペーパーなどを使って平滑にします…木部のささくれなども同じように処理してください…特に気をつけるのは釘やネジなどのサビです…完全にパテで覆って隠してください…

 次に塗りたくない箇所をマスキングテープでしっかりと覆います…HCにはテープの幅や、使用用途に応じて色分けがされて売られています…塗料の飛散よけにテープに透明のビニールをつけたマスカーという便利なものもあり、大きさ=広さで選ぶといいでしょう…

 

 用具は、それぞれに応じたハケやローラー、塗料をあけるバケットにシゴくネット、マスキングを切るハサミやカッター、いらない布や新聞紙などを用意してください…水性は塗りやすく(水で薄められる)、乾くと耐水性(水を弾く)になるものを選ぶといいでしょう…これならアトで汚れを雑巾などで拭いても平気です…

 

 ただしハケは、竹トンボのように掌でぐるぐる回すか、ブロック塀に擦り付けてしごいて、抜け毛を飛ばしておきます…

特にHCにある安価なハケは抜け毛も多いので、消耗品と考えた方がいいでしょう…

 もっとも、「自然健康健康」塗料は、浸透性なのでハケの先端にはスポンジがついています…

 

 塗料はそのままでは内容物が沈殿しています…蓋を取らずによく振り、はじめは逆さまに置いておきます…蓋は必ず閉めましょう…開けるたびにかき混ぜ棒を使うようにしてください…蓋をこじ開けるマイナスドライバーもあると便利です…

 

 まず準備として、マスキングをします…出隅=出っ張ったところ や、入り隅=引っ込んだところ があり、さらにドアや窓の枠、床や天井の境目もあります…プロがよく言うのは、準備が90% だということですが、塗装では特にじっくりと準備すれば、あとは一気呵成に塗れます…とかく素人は結果を急いでこの準備をおろそかにしがちです…

 

 準備のできたところで、始めに隅っこの塗りにくいところから始めます…ハケも大きさや首の曲がったコテバケなどがあります…必ずプロに聞いて選んでください…どの辺りまで塗るかは、ローラーの接触面を考えて、丁寧に塗ってください…この時テープの密着を確かめてください…隙間があると、そこから塗料が入り込みギザギザの塗装面ができてしまいます…

 

 次に広い面を塗りますが、ハケをローラーに変えて、はじめは大きくW を描くように塗料を置くように塗り、手早く塗り広げます…こうやって全面を塗って1回目は終了です…ローラーはなるべくバイアスに転がして塗るように心がけてください…こうすると塗り目の縦や横を抑えることができます…

 

 ハケは物理的に塗料を「掃い」て行きます…ローラーは反対に塗料を置いて行きます…ハケを使うほどにそこが薄くなって行くのはハケがになっているからです…必要以上に強く使わないのがコツです…

同時に塗料をハケに含ませるコツもつかんでください…素人はどうしてもドップリとつけるようです…

どうやら江戸っ子のそばつゆみたいです…

 

 開始から30分ほど経ったら、マスキングテープを外します…まだ塗料でベタつきますが、乾いてからでは塗装も一緒に剥がしてしまいます…始めの塗りが大切だということがわかりますね…

テープの外し方で簡単なのは、いらない割り箸などにぐるぐると巻きつけますが、プロは各自の方法があるようです…自分に合う方法を研究してください! この作業はベタベタくっついて意外に厄介です…!

 

 完全に乾く前に 2 回目の塗りを始めますが…これが仕上げ塗りです…ハケやローラーの色むらや塗り残しがないか?…特に薄い色は光線を当てたり、遠目からも確認してください…こうやって見つけた塗り残しや、薄いところは周りを合わせるようにそこだけ塗ってください…スポッティングです!

 完全な乾燥時間の目安は、塗料の缶にも表記されていますが 24時間は必要です…

 

 「オスモ」や「リボス」では塗った後に、木の吸い込みを促進させるために、スポンジや布で拭き込みを行います…この拭き込みがその後の塗料の安定化の重要なステップになります…十分に拭き込んでください…オイル系はベトベトと乾燥に時間がかかります…時間は気象条件や部屋の温暖や湿気にも左右されます…これがこの塗料をプロが敬遠したいことの一つなんですが…必ず専門家に確認してください…

 残った塗料は空気に触れて酸化をし、原則的には使えません…自治体によっては産業廃棄物に分類されます…指示に従って分別してください…塗ることを含めて、そんな親の後姿も子供は見ています…

 

 作業後の用具の管理は十分に行ってください…「自然健康塗料」ならではの自然発火など怖い問題もあります…プロが効率や価格で「自然塗料」を敬遠するのもわかります…でも全ては家族の安全と安心のためです…あなたが「家」にいるのなら、十分な時間があります…何よりも自分で作る「我が家」、楽しい作業だと自慢もできます…女性だから知れる喜びかもしれません…! 

 

 

 

 塗装のいいところは、何度でも塗り替えができることです…マンションなど部屋割りが多いところの小壁は色分けすれば雰囲気も変わります…絵を飾る背景の壁も変えられます…家具を入れ替えたり家族やペットが増えても対応ができます…だから女性たちよ、もっと積極的に家つくりに参加してください…!

寺山修司さんではないですが「書を捨てよ街に出よ」ではなく「女性たちよ、家を作れ…」とあえて提案します…

 

 そのためにも、高い所の作業用にせめて脚立くらいは登れるようになっておいてください…よほど高いところならいざ知らず、せいぜい天井の高さです…ちなみに僕が愛用しているのはイタリア製の木製で、2段になっていて伸ばすと目の前が簡単な作業台になっています…難点はアルミ製に比べて重いのですが、この重さが作業の安定性=安心を生んでくれます…エアコンや天井や天井灯の清掃など使い道も多く、ぜひ揃えたいものの一つです…

 

 あなたの塗装が新築には経済的理由を、中古の家には再生のキッカケを作ります…しかも、もれなく「お楽しみ」と「満足」が付いてきます…「自信」までついてくるかもしれません…

 女性にもっと進出をしてほしいいと思う分野です…子どもたちに「安全」も約束してやれます…

 

 

 とかく男性社会の建築業界ですが、残念ながら僕たちには女性のようなカンや集中力がないようです…執着心もありません…約束事をきちんと守る律儀さ誠実さも無くなったようです…それこそ「紺屋の白袴」です…口ではエラそうなんですが、足元はからっきしです…面目ない!

 

 これからの「家」作りに女性の視点は欠かせません…僕自身も女性に教わった一人です…どうやら、あなたたち女性の進出を待つしかないようです…僕の知っていることをあなたたちにダウンロードできれば、と考えています…まずは初歩的な質問でも、わからないことは聞いてください…できる範囲でお答えします…

 

 あなたの「マイホーム計画」のためにも、もっと「家」にできることを探してください…

マイホームはゆっくりと築くものです…これからの時間軸のためにも意味のあることです…

 

 

 

 

 ここまで読んでくれて、ありがとうございます! 

 

 次回は「家を塗る」という話です…! 

 

 「家」の基本は材料と道具の本質を知ることです…情報を得て共有することです…

何しろ高い買い物です…当たり前といえば、当たり前なんですが…どうにも他人任せのようです…

あなたの「マイホーム計画」が成功することを願います…!

 

 Renovationには修理や修繕の他に刷新や元気回復という意味もあります…

「家」を新しい力で元気にさせる…「リノベーター」に応しい言葉ではありませんか…!