これから「家」を持ちたいと思う、または大人になりたい人に、読んで欲しいと思うブログです…

あなたの「マイホーム計画」のお役に立つために…今日のお話は皆さんが気にする「家の寿命」です…!

 

 

 「家」の寿命ってどれくらいあると思いますか…

もちろん、造りの違いはありますが…コンクリートRC製、鉄骨あるいは非鉄のアルミ製、木造にも2×4や在来型などさまざまです…さらに立地条件でも、海沿いで恒常的に潮風が吹いていたり、風が強かったり日照時間が長かったり、多雪地域とか、反対に無雪地域もあったりと立地条件もいろいろです…さらに家族が多かったり少なかったり…暮らし方でも違います…

 

 よく考えれば、これも南北に長いこの国の特徴、四季があり、日の移ろいも感じられて、それだけ豊かな文化を育んできたということになります…当然ですが、「家」の建築時やその後の維持費にも地域的に経済的な差があります…

 

 「三匹のこぶた」ではないですが、一番強いのはRCの「家」のようです…さすがに、弱いのはワラの「家」とはいきませんが…

 

 ここでは一番気になる木の家、木造の「家」について考えてみます…

 

 新築の「家」の寿命をたいていの人は住宅ローンと同じに考えるようです…30~35年くらいでしょうか…

この年月なら子供たちも大きくなり、あなた自身も「住宅ローン」も済み、定年退職して第二の人生を楽しめるはずです…妥当な考えかもしれません…順調に進めば、ですが…

 

 マンションを選んだ人も、この年月ならうなずけます…あなたの家の老朽化はお隣と、いやマンション全体と同じだからです…みんなといっしょなら怖くない〜というわけです…

 

 ご承知のようにこの国は地震大国です…建築の最大の条件として、まずこれが立ちふさがります…

耐震条件の基礎や、耐力壁の設置などを満たすように義務付けられます…

そのための工法や耐震金物の進歩があなたの「家」を守ります…さらに地域社会への参加意識から、火災や環境美化に関して占有道路幅など多くの条件があります…例えば4メートルの道路幅は、いざの時の消防車や救急車の侵入を円滑には最低必要な幅であり、角の隅切りなども同じような理由からです…

当然ですがこれらの条件の「家」には建築的に優遇措置が適用されます…いわば行政のギブアンドテイクと言えます

 

 あなたが家を持つということは、これらの諸条件を満たすことで、あなたや家族の安心と地域への安全が担保されます…

 

 一方であなたの家は引渡しを受け、ドアの鍵を手渡された瞬間から、中古になります…

土地の価格はともかく、「家」は箱モノということで値下がりします…その落差の大きさににはビックリです…あるいは何とかタウンというような名前が付いていながら、条件が合わずに売れ残った「家」はさらに値下がりします…

 

 その寿命の間に、水害や強風、火災などの大きな災害に会うかもしれません…それでも住宅ローンは消滅しません…

 

 だから「アメにもマケず、カゼにもマケず…」の家を作ろうと庶民は必死です…

そのためには、できるだけ頑丈でタフな家つくりを選ぶのは当たり前です…

メーカーや工務店もこれを全面に出してアピールします…あなたもこのキャッチフレーズには心が動きます…

 

 でも「頑丈な家」もいつかはボロボロになります…それに建築も当初から「高価」です…

同じように「普通の家」もボロになります…壊れやすいです…でも建築は「経済的」です…

当然ですが、以後の税金を含めて「維持管理費」にも差があります…

 

 地震であれ大きな災害であれ、「家」の負担は変わりありません…その時の修理や修繕にかかる費用に差が出るということです…滅多に壊れない家はそれなりに、壊れやすい家もソレなりにということです…

 

 そして壊れたら修繕をしますが、単なる手立てか、前よりもよくするのか…

 

 どの方法をとるにしても、「家」はこの繰り返しで生き延びます…

言ってみれば「家」はこうやって…命を引き継ぎます…再生です…

生き物に例えるなら…年をとった細胞は死滅し、代わりの新しい細胞が生まれてその仕事を引き継ぐわけです…

 

 「家」は生き物だということです…あらためて言いますが、木たちの体は無数のこうした細胞に支えられています…しかもこの細胞の一つ一つが過去の出来事を記憶していて…例えば悪い記憶にはそれらの対処方法が記憶され、同じことが起きても正しく変換しようとします…つまり悪いことから学習して、より良い方法に変わろうとします…

 

 「家」もこれに似ています…長い経年変化で素材や構造の劣化は避けられないでしょう…

その不都合はその度に直されます…記憶は継承され…家はツギハギながらも生き続けます…

その運動の中心はつまり人間、言って見ればあなたや家族が「細胞」だからです…記憶して改良をします…こうやって「家」の寿命は延びていきます…

 

 家族内の変化だってあるあるはずです…子供たちもすっかり大きくなって、使わなくなった部屋ができたり、反対に部屋がが足りなくなったりという問題や…思わぬ天災で家が壊れたり、老齢化で構造的な問題が起きたり…さらに社会的な環境の変化、例えば隣に大きな建物が建って日照が遮られたり、都市化で騒音や振動が増えたりと様々な変化があります…

 

 30年、3時代というのは我々が思う以上に永くて、変化も大きいのです…それこそ手塚治虫的な変化といってもいいかもしれません…

 

 その度に必要なのがこの「記憶装置」です…それを受け継ぎ、活かして再生し続けるのが「リノベーター」だといってもいいでしょう…いわば家=命の「再生」をするわけです…

それまでの事実を教訓にし、これからを予測して新しい家=命の引き継ぎをするわけです…

 

 こうやって「家」は生き、寿命も長くなります…

正しい手入れで家の寿命はあなたが考える以上に、長生きします…大事なのは記憶です…あなたの記憶・思い出や家のことなどの記憶の一切を引き継ぐ子や孫たち…伝えられる家の記憶です…

 

 

 新しい時代の「正しいリノベーター」が生まれることを願うのはここにあります…同時にもっと女性の参加を願うのもここにあります…

 

 今はネットで業者を選べます…TVも煽ります…大抵選ぶ基準は価格です…その結果、コロコロと業者を変え、手抜き工事や倒産で次の機会がないという事態に出会うこともしばしばです…こうした仕事に共通するのは、仕事はともかく、家や家族への「記憶の欠落」という事実です…彼らに「細胞」であることを望むのは無理です…彼らもそんな大役を受けたりしません…

 

 仕事の「専業化」は、速さを求めてますます「素人化」しています…「現場監督」とは肩書きだけで、実は何も知らない監督にあなたは相談しているのかもしれないのです…相談を受ける素人の素人的な答え…結果、記憶は寸断されて、教訓=記憶も活かされません…

 

 

 一方で、家族にも薄れる記憶の断片…柱のキズが大切な我が子の成長の証…でもキズがつかない木質と呼ばれる非木材の建材に囲まれた家…そんな記憶すら忘れる子供たち…「記憶」はただの「感傷」になります…

 

 記憶を持たない家族と業者…時代の教訓や展望がないままに進む工事…

寸断されるあなたと家の記憶…語り継がれない家の物語…成長した子供達に、せめて「家」が負の遺産にならないためにも、記憶は繋がれるべきです…そのイミの大きさだけ、寿命の長さもあります…

 

 正しい手立てさえ行われて、木の「家」もあなたが思っている以上に「長生き」します…

古い木造建築が今でも現役として生きているのは、その都度正しい手立てが行われてきたからです…

 

 「古く」なったから建て直す=「棄てる」という考えはやめるべきです

「命」は古いものを壊しながら、新しい材料で「再生」し続けます…その中心にいるのはあなたです…

また政府が主導する100年200年住宅なんていうのも信用できません…人間の叡智と丈夫な「家」があってこその話です…

 

 今をブームの「古民家」をみんながモテ囃しながら、自分の「家」がいつか「古民家」になるとは誰も考えないようです…土地の風土を壊したラストサムライ的な家を「再生」と考える「地方」の問題解決方法も安易ではないですか?…「家」や暮らしは、その地域の文化の一部ですが、全てではありません…

 

 地域を代表、あるいは代弁する、「リノベーター」がその地域ごとに誕生することを願います…そのためにも女性の感性は欠かせません…参加が無理だとも思えません…そんな「リノベーター」彼女たちを活用できる建て主の現れることもです…

 

 

 

 

  ここまで読んでくれて、ありがとうございます! 

 

 次回は「本のフロク?」のお話です…!

 

「家」の基本は材料と道具の本質を知ることです…情報を得て共有することです…

何しろ高い買い物です…当たり前といえば、当たり前なんですが…どうにも他人任せのようです…

「マイホーム計画」が成功することを願います…!

 

 Renovationには修理や修繕の他に刷新や元気回復という意味もあります…

「家」を新しい力で元気にさせる…「リノベーター」に応しい言葉ではありませんか…!