サメに見えねぇと思わせといて意外にもきちんとサメ!
G1よりシャークティコン・ノーのレビューです。
◆TRANSFORMERS SHARKTICON GNAW
(トランスフォーマー シャークティコン ノー)
(トランスフォーマー 限定版 シャークトロン)
太ったおっさんロボから魚っぽいモンスターロボに変形!!
トランスフォーマーザ・ムービーに登場したシャークティコン(シャークトロン)です。アニメではシャークティコンという種族名しかなく群れでわらわら登場するキャラだったのですが玩具ではGNAW(ノー)という個人名で発売。国内でも海外版の箱にシールを貼り日本語の説明書を追加した仕様で出た模様。
変形モードは『FUTURISTIC SHARK』となっており、直訳すれば『未来ザメ』ということになるので、どう見てもサメっぽくないけどまあバリエーションは多いほうがいいよねということで海洋系TFとして紹介!
まずはロボットモード! やばいでしょこれ……超かわいい……
アニメでは敵対勢力の量産型メカとはいえ、子供向けのロボット玩具でよくこんな太ったおっさん出せたなと思います。いや太ってるTFは結構いて、中国の武将のような貫禄や人生に疲れた中年風の渋みを出していたりするんですが、このノーはもうただ太ってるだけ! 顔のぷくぷく感といいがんばって肩張ってる感じといい、これは頼れるおっさんとかではなくみんなから愛されるデブだと思います。寝言はう~んもう食べられないで決まり!
後ろから。変形方法を背中で語る男!
横から。フードを後ろに回しているうえカカトが足りていないのでけっこう後ろに転びます。コロコロデブ!
正面から。ほんとなんともいえない微笑ましさ。グッと肩張ってるのに両脚は閉じ気味でちょっと気後れしてるみたいでほんとかわいい。
顔アップ!
平たい鼻にふくよかな唇、膨らんだ頬。これは明らかに食いしん坊の顔!
ヘルメットの形状はちょっとローマの剣闘士ふうで、しかも魚のヒレ状のエッジがあしらわれていたりと『海の戦士』感が意外と出てて悔しいけどちょっとカッコイイですねw
丸みを帯びた…というか丸いボディ。モールドなども少なめで、のどかな雰囲気あります。
でもオシャレには気を使っているのか輝くシールがお腹にペタリ!
腕はこんな感じ。この円柱と球体で構成されたような上腕部分、ベイマックス並みの暖かみがありますね。
脚は結構メカメカしいデザイン。ですがこのパステル調の紫と水色のカラーリングのおかげでとっても和みます。アメリカ玩具!という派手さも感じますが、それよりもガムとかのお菓子の色って感じ。
右肩後ろにはシークレットエンブレム! 寒い日だったのでよく見えませんがデストロンです。劇中ではサイバトロンでもデストロンでもなくクインテッサ星人の兵隊でしたが、玩具はデストロン仕様。うちで遊ぶときもデストロン海軍の一員にしてます。
最近出たばかりのタイタンズリターン版ノーと比較。
TR版は現行レジェンズクラスなので並べると親子みたいでかわいいぞ!
大きさ! 身長約14cmですが、横にも前後にも大きく全体がゴロッとしているので、受ける印象は最近のボイジャーかそれ以上かといった感じ。頼れるデブ、かっこいいぜ!
ちなみに箱裏のバイオはこんな感じ。
「最後に彼に餌を与えた主人だけに忠実である」とか書いてあってこれはマジで食いしん坊キャラですねw
可動の話。
まずは頭部が…動かないぞ!男らしく前だけを向いて生きよう!
という遊びをするのにも最適だね!
腕は肩のところから前後にスイング。滑らかなクリックでカッカッカッと回って気持ちがいい。
子供を持ち上げて、うちの父ちゃんは力持ちさ!と自慢させることもできるんだ!
肘をすこし曲げた造形なのでパンチポーズもとりやすい。
フル可動関節にあぐらをかいたサイバトロンどもに、必殺の左フックをお見舞いしろ!
変形機構を使って肩を下におとすこともできるので…
などと安堵のポーズを表現することもできるぞ~っ!
脚は基本的に無可動!
ただ足首は一応このように可動します。
足首を伸ばせるとそれだけで海中潜行ポーズがとれるので嬉しい可動。
燃料タンクのようなボディを活かして、酸素ボンベ無しでも丸三日間は海に潜っていられるぞ!
おまけの可動!
背負ったサメ顔をちょっと上げて、フードつきパーカーモードだ!
別名をDJモードという!
DJノーの回すゴキゲンなビートで、今夜もダンスフロアは大盛り上がりだ!
さらにおまけの可動! 手首のツメを前に出せるぞ! というか本当はこの状態がデフォのロボットモード。
拳を収納すれば、手をツメ状に変化させたような雰囲気にできなくもないんだ!
こりゃ実写オプのブレードやアニメイテッドビーのスティンガーよろしくレギュラーロボ間違いなしだぜ…
付属の武器! 紐につながったザラザラ飴……ではなくトゲつき鉄球、モーニングスターです。
武器はもうひとつ銃があるんですが欠品でした。
4mm?ジョイントで手に装備!
柄がしなった状態で造形されているので、鉄球を振りかぶったようなポーズで飾れなくもない感じだ!
戦いの最中、サイバトロン海軍戦士の背後にゆっくり忍び寄り…
一気に振り下ろすハンマー攻撃が炸裂!!
ハンマー攻撃というよりもうボディプレスみたいになっているがこれは可動の関係上しょうがないぞ!
しかしながら前腕にロールがあるので、武器を持たせた際のポージングはけっこう自由!
前腕ロールと柄のロールを組み合わせれば、このようにフードの中から武器を取り出すポーズもしくはあ~後頭部かい~と搔くポーズをとらせたりもできるんだ!
でもあんまり「カッコイイポーズ」はとらせられません。首や脚が動かないからというのもありますが武器の形自体が鉄球というよりなんかチョウチンアンコウのルアーみたいな形してるのもあります。
というわけでルアーとしても活躍するぞ!
防波堤で魚をおびきよせるノー! デストロン海軍の晩御飯のメニューは彼にかかっている!
さて変形。ノーは未来ザメ……フューチャリスティックシャークに変形します。
ノー、トランスフォーム!
見たまますぎる単純な変形!
肩のスライドが派手な動きかつ感触も楽しいのでここがアクセントになってる感じ。『見たままの素直な変形に一箇所アクセントがある』変形ということで、EZコレクションやスカウトやメトマスを彷彿とさせるところもあります。個人的に好きな変形。
武器=尻尾の差し替えが必須なのがもったいないところ。
ノー、モンスターモード! フューチャリスティックシャークに変形!
どこがサメやねんと思うかもしれないが未来のサメはきっと手足があって目が前方に突出してて尻尾の先が球状になっているに違いないぞ!
後ろから。一生懸命立ってるみたいなガニ股と頼りない細腕、そしてピョロッと出た尻尾がカワイイ。
横から。左右へのグラつきはほぼゼロで、前後には体の角度次第といったところ。両腕を上げた状態でまっすぐ前を向かせると前方にコテンと転がってしまうことがたまにある感じ。
上で見せた図とほぼ変わりませんが顔アップ!
どう見てもカッコイイロボットではありませんが、この絶妙なマヌケ感がなんともキュート。QTFと張るくらいキュートです。ある種の深海魚のような目といい、伸びきった鼻の下といい、閉じきらず半開きになる口といい、頭悪そうな雰囲気がたっぷり! 母性をくすぐります。
伸びきった鼻の下、といいましたがこの紫の場所は鼻の下ではなくおそらく唇。
サメはそうでもないんですが一般的な魚類は唇がニュッと伸びる構造になっていることが多く、ここの造形はその印象を感じさせます。ついでに言うとここ塗装がめっちゃ綺麗。
歯はギンギラギンのメッキ! 全然さりげなくない輝きを放っているぞ!
……実はこのシャークティコン・ノーは手にするまでまったくサメとして認識できなかったんですが、この歯の造形を見て考えを改めました。サメの歯というのは上下一列ずつではなく上下とも複数列つらなって生えているのが特徴なんですが、このノーはその何列にも連なった歯をこのように造形で再現しています。これはすごい!まさかこんなところでサメとしてのアピールをしてくるとは……
歴代サメTFの歯を見てみましょう。左上から右にノー、リッパースナッパー(未紹介)、シーファントム、シャープエッジ、メタルスサイバーシャーク(未紹介)、ハンマーストライク、センスイマル、LGゲルシャーク、ソートゥース。コバンシャークとジグとギザは歯がないため除外。エアハマーは単純に忘れてました。
サメは男児に人気があるゆえか海洋系ビーストTFのモチーフにも選ばれやすく、数も多いですが、この中でサメの『複数列に連なった歯』を再現しているのはノーとハンマーストライクの2体のみ!(一応ソートゥースもアーマーをつければ上の歯だけ2列になります)
パッと見のサメらしさに関しては、今回のノーはかなり下のほうというかまあサメには全然見えないキャラではあるものの、サメキャラとしてどこでサメっぽさをアピールしていくかを想像した際、「おれ歯の表現に全力注ぐわ」と決心し実行に移した彼の思い切りの良さを考えるとその男らしさに胸が熱くなります。
また顔の横には地味にダクト状のモールドが。これもおそらくサメの連なったエラ部分を表現したものかと思います。
ネットの画像だけで見ていた時にはこいつ絶対サメじゃないだろどっちかというとピラニアだろこれと思っていましたが、玩具を手にしてじっくり見て確信しました。こいつは間違いなくサメだ! 間違いなくフューチャリスティックシャークだ!
背中にはサメらしい大きな背ビレも。
第2背ビレもあるぞ!と思ったら第3も第4もあってなんかサメというより一部の淡水魚のような雰囲気。やっぱりサメじゃないかも…
尻尾は武器の鉄球そのまま。うんやっぱりサメじゃないですね。でもフューチャリスティックシャークだから何でもアリだぜ!
それはともかくこの尻尾ほんとかわいいと思います。
TR版と比較!
ロボットモードの時も言いましたがまさに大人と子供。サイズの違いだけでなく、TRよりもこちらのほうが体が前後に長めで、尻尾も長く、目がどよっとしてるのがほんと『成長後』という感じです。並べて置いておくと本当にかわいくて和みます。
二足歩行するG1海洋メカビースト系TF集合!
手足が生えているのはもちろん、サメっぽい何かだったりカニっぽい何かだったりとその自由度は類を見ないぞ!
ビーストでも可動を見ていきましょう。
まずは上アゴが顔ごとガバッとオープン! 二重ヒンジなので開くのではなく上に移動する感じ。
下アゴは普通に開くぞ!
合わせて開けば口はここまで開けられるんだ! ロボットモードの顔丸出しだぜ!
腕は前後にスイング。滑らかな簡易クリックで動かせます。
腕を上にあげたポーズもとれるので…
ショックフリート「それとおやつは300円までだ。詳しいことは遠足のしおりを読むこと。何か質問は?」
ノー「あの~! イワシはおやつに入りますか?」
…といったように手をあげて質問するポーズがバッチリとれるんだ!
また、変形用のパネルを開閉すれば腕をこのように横に広げることも可能。
横に広げつつ前後スイングを使うとこのように目元を押さえる動きができるので…
クロミア「ノー今晩ヒマ? 一緒にファインディング・ドリー観ましょ」
ノー「子供向けアニメ映画か……退屈そうだがまあいいだろう」
ノー「ア"アアアアッ! ドリ――ッ!」
クロミア「はいティッシュ…」
というように号泣するポーズもこなせるんだ!
脚はロボットモードの肩なので、可動がそのまま使えます。前後スイング。
脚を後ろに回せば海中潜行ポーズもOK。
ツメを後ろに伸ばすと推進器っぽくなって、海中メカビーストらしさが上がっていい感じ。
ボウエンギョのような目も、深い海で獲物を照らすサーチライトっぽくなっていい雰囲気です。
サメをはじめとする色んな魚の特徴を取り入れた海中メカって感じ!
脚を前に出せばおすわりポーズもとれるぞ!
泳ぎ疲れたらキャンサーと一緒に浜辺に座って休憩しよう!
脚と腕と肩の可動をそれぞれ組み合わせればかなりのポージングが可能になります。
海上をバタフライでばっしゃんばっしゃん進むノー!
また尻尾は丸穴で接続しているだけなのでロールさせることが可能。
尻尾を下に向ければ、海中から飛び出して獲物に牙を剥く!ようなポーズもとれるんだ!
実際大型のサメは海上にジャンプして鳥などに食らいつくことがあります。あやうしエアハマー!
横に向ければサメらしい横向きの動きで食いかかることができるぞ!
あやうしシースプレー!
海中でのターン!
魚類(特にサメ)は体を左右にくねらせるのが特徴のひとつなので、尻尾だけとはいえこういう動きがつけられるのは嬉しい限り。
立ったまま尻尾を下に向ければ超リラックスポーズがとれるんだ!
尻尾は武器でできているのでそのまま攻撃にも使えるぞ!
シャークテールハンマー!
しかしノーはリベンジデプスチャージをナメていた! 尻尾の先をガッシリ取られ思わず悲鳴を上げる! NO~~~~ッ!!
ノー! ノー! とじたばたしても、お前なに自己紹介してんだ?とデプスチャージは聞いてくれない!
そのまま持ち上げられ…
1本背負いをモロに食らうノー!
彼の尻尾は強力な武器だが同時にウィークポイントでもあるのだ!
G1よりシャークティコン ノーのレビューでした。
まずパッと見がぜんぜんサメに見えないしそれどころか魚類に見えるかもちょっと怪しいので当初はあまり食指が伸びませんでした。が実際に手にしてみたら歯の表現がかなりサメザメしくてすばらしい! これは立派な海洋形玩具ですよ奥さん。
変形玩具としてもカクカクジャコッグリッグリップスッで簡単に変形させられるのがいい感じ。簡単なだけじゃなく感触が気持ちいいので気軽にガチャガチャいじれます。変形のシンプルさに反してけっこうデカい玩具なのでなんだか不思議な感じ。
またロボットモードでは腕くらいしか動きませんが(そこもロールがあったりで結構動かせますが)、モンスターモードだと変形機構を利用してかなり躍動的に四肢や尻尾を動かせるのでそれも楽しい。個人的にモアザンミーツジアイを地で行くTFだと思います。
欠点は変形時に尻尾の付け替えが必須なこと。あとロボットモードで棒立ちが基本でありながらかなり後ろに倒れやすいことですw
リカラーも多分なく復刻も一度もない玩具ですが、30年の時を経てタイタンズリターンにて正統派リメイク玩具の『シャークティコン ノー』が出ています。そっちも近いうちにレビュー予定!
ではまた。