「昨日の自分よりも成長し、目的を達成するための実践」
のひとつとして、図書から学んだことを実践していこう
本日は2月5日
理念と経営2025年2月号より
「巻頭対談」より

「感動」こそが、
競争優位の源泉になる
讃岐うどん専門店「丸亀製麺」を柱に、約20の飲食ブランドを世界28の国と地域に手がける 株式会社トリドールホールディングス。 「手づくり、できたて」と「チェーン展開」の両立にこだわった “唯一無二のグローバルフードカンパニー"を目指す粟田貴也社長の成功哲学を、経営学者の楠木建氏がひもとく。
P07抜粋
ポイント
-
「二律両立」の戦略
- 「手づくり・できたて」と「チェーン展開」を両立し、他社が模倣しにくい競争優位性を確立。
- 常識的に「非合理」とされる戦略(各店舗で手作り、調理スペース確保のため客席削減)を貫くことで、独自性を維持。
-
「体験価値」と「感動」の重要性
- ただ食事を提供するのではなく、調理過程を見せることで「ミニテーマパーク」のような体験を提供。
- お客様に感動を与えるために、職人育成や理念浸透を重視。
-
グローバル戦略とブルーオーシャンの維持
- 海外展開においても「手づくり・できたて」を重視し、体験価値を軸に成功。
- M&A戦略でも「体験価値と感動」を基準に事業拡大。
-
「称賛共助」の企業文化
- 従業員満足度向上のため、職場環境や人材育成に注力。
- 単なる作業ではなく「演じる」感覚を持たせることで、従業員の意識向上を促進。
結論
丸亀製麺の成功の核心は、「手づくり・できたて」と「チェーン展開」という相反する要素を両立させた独自戦略にある。単なる合理性を追求するのではなく、体験価値や感動を重視し、競争優位性を確立。他社が真似しにくいビジネスモデルを構築することで、長期的な成長を可能にした。また、従業員満足度向上にも力を入れ、企業文化の強化を経営の根幹に据えている。
自社への活用方法
-
独自の競争優位性を見つける
- 自社ならではの「クリティカル・コア(核となる強み)」を見極め、模倣されにくいビジネスモデルを構築する。
-
体験価値を提供する
- 商品やサービスの品質だけでなく、顧客に「感動」を与える体験を設計する。
- 例えば、製造や提供のプロセスを見せることで、付加価値を高める。
-
社員のエンゲージメント向上
- 「称賛共助」の文化を取り入れ、職場を単なる作業場ではなく、成長と楽しさを感じられる環境にする。
- 従業員が誇りを持てる企業理念を浸透させる。
-
グローバル展開時の差別化戦略を考える
- ローカライズする部分と、絶対に譲れないコアの部分を明確に分ける。
- 海外市場でも「体験価値」を武器にすることで、競争力を維持する。