哀悼 テリー・ガー様、、、
■ ワン・フロム・ザ・ハート
7月4日の独立記念日を明日に控えた、ラスベガスの街。ツーリスト・ビューローに勤めるフラニーの夢は南洋のボラボラ島へ行くこと。そして同棲生活5年目を迎える恋人ハンクはそんな島へ行く事よりも彼女との平凡な家庭生活を密かに望んでいた。そしてそのような性格不一致の二人はささいな事からケンカ、フラニーは遂に家を出ていってしまう、、、
フランシス・フォード・コッポラ監督が地獄の黙示録での過酷なロケーション撮影に嫌気がさして時間も天候もコントロールできる全編自前スタジオのオールセットで撮影されたオールドファッションな大人のラブストーリー。
これでもかというような絢爛豪華な美術やアナログな技術を駆使して作り上げられた日常的な非日常的のワンダーランドに陶酔する感じは正に映画的な体験そのものです。ただ主人公の二人があまりにも渋すぎるキャスティングなのが微妙で、興行的には失敗作となりました。
公開時に見た私もかなり残念な気持ちになりましたが、時を経て見直すと映画という作り物の世界をあえてカリカチュアして表現したメタ映画にも思えて、新たな魅力と味を感じるちょっと大人になった私なのでした。
未だに新しい映像表現にチャレンジしつづけるコッポラ監督の凄さと、自身の私財をつぎ込んで製作したその狂気が画面から伝わってくるオルタナティブラブストーリー映画となっておりますので、機会があれば一度ご覧になってくださいませです。
ではまた次回ですよ~!