イギリスの考古学者 ジョン は妻の ローラ と訪れたベニスで盲目の霊媒師と出会い、事故で失ったばかりの娘の溺死体の幻影を見る。謎の真相の糸をたぐりに、霊媒師を通じて娘とコンタクトを取り、意外な事実に突き当たる二人だったが、、。

 

 

 

 

 

 

こちらは1973年制作の イギリス イギリス イタリア イタリア の合作映画です。(110分)

 

アルフレッド・ヒッチコック 監督が映画化した 「レベッカ」 「鳥」 の原作者 ダフ

 

ニ・デュ・モーリエの短編小説を映画化した本作は、オカルトチックなサスペンス・

 

スリラー作品です。 ドクロ

 

 

 

 

 

 

本作の監督さんは、「アラビアのロレンス」 「華氏451」 等で撮影を担当した ニ

 

コラス・ローグ という方でカメラマン出身らしい映像演出が独特な作品でもあります

 

日本では知名度が低い映画ですが、製作国のイギリスでは非常に人気が高いそうで、

 

英国映画業界人が選ぶイギリス映画ベスト100で1位に選ばれたようで、イギリスでは

 

ミステリー映画の名作として有名な カルト映画でもあるようです。

 

 

 

 

 

 

ナゾの人  映画は雨降る池の映像で始まります。 印象的な赤いレインコートを着た少女が池

 

の周りで遊んでいます。 少し離れた場所で男の子が自転車を走らせています。 自転車  

 

次の瞬間落ちていた鏡を轢いてしまいパンクする自転車。 その時、少女は誤って池に

 

落ちてしまいます。 台風 気付いた父親のジョンは愛娘クリスティンを引き上げます

 

が、もう息をひきとっていました。  イギリスで暮らしていたバクスター夫妻 は数ヶ

 

月後、息子を預け、心の傷の癒えないままの妻 ローラと共に、教会修復の仕事でイタ

 

リアのベニスへと赴きます。 

 

 

 

 

 

 

ある日、夫妻は年老いた姉妹と出会います。 姉ウェンディ曰く、盲目の妹ヘザーには

 

霊感があり、「 赤いレインコートを着た娘が、二人と一緒に居た。」 と伝えます。 

 

 

 

 

 

 

 

ローラは娘の事を言い当てた事に驚くと同時に、その言葉に癒されるのでした。その

 

後、姉妹と偶然再会したローラは、亡き娘の言葉を借りたヘザーから 「ベニスを去ら

 

なければ、ジョンの身に危険が降りかかる」 と忠告されます。 滝汗 

 

 

 

 

 

 

ジョンはその警告を信じようとせず、ローラは心配します。 その忠告の後から不思議

 

事がジョンに降りかかる事になるのでした、、。

 

といった感じのお話で、雨、池、そしてベニスと 水 を印象的に使っています。 タラー 

 

そして娘の着ていたレインコートを象徴する という色を不穏な物語のポイントにし

 

ています。

 

 

 

 

 

 

ドナルド・サザーランド と ジュリー・クリスティ の W主演作の本作ですが、 この当

 

の ドナルド・サザーランドのルックスのパンチ力!特にヘアースタイルに時代を感

 

じます。そして、劇中のやたらと長い S〇Xシーン。 ドキドキ ただこのシーン、行為場面

 

の最中にその後の服を着て身支度をする場面が、細かくカットバックされるという独

 

特な編集がなされています。

 

 

 

 

 

 

こういったカットバックの編集が本作の特徴でもあり、この映画を独特なカオス的な

 

オカルトの世界へと誘われてしまうのです。 編集同様、ベニスの夜の街の迷路のよう

 

な街並みも、主人公達の 袋小路 のような心理を、より体現させられるのでありました

 

 

 

 

 

 

その上、あえてだと私は理解していますが、DVDでは英語部分のみに字幕が表示さ

 

て地元の人達のセリフには字幕が表示されません。 ハリソン・フォードの 「フラン

 

ティック」 のような、異国での言葉が通じない怖さをこちらに感じさせてくれます。

 

 

 

 

 

 

そして、ラストでやっとこれまでの 不連続なカットバック がここに至るまでのパズル

 

だった事が分かる事になります。 人生は不条理なパズルの連続なのでありました。 

 

ラストシーン。 不思議の国のアリスがウサギを追うように、うさぎ 赤ずきんを狼が追う

 

ように、たどり着いた先にジョンを待っていたものは ビックリマーク 幼い頃に観たらトラウマにな

 

っていたであろう ずきんちゃん だったのでした、、。 チーン

 

 

 

 

 

 

あまり目立たない作品で見逃しがちですが、オカルト系のサスペンス作品が好きな方

 

は、一度ご覧になってみて頂きたい映画でございますので、機会があればチャレンジ

 

てみて下さいませ、です。  目

 

では、また次回ですよ~! パー