タテ割り完全分離型2世帯住宅誕生秘話-05 | 極め設計職人のJAZZな家造り

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ヤフブロから引っ越してまいりました。宜しくお願いします。
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すでに記述したように、ツ-バイを採用したのは、私の個人的興味からです。
しかし、軸組工法との比較をしなかったわけではありません。

実は建築家の多くは、軸組工法を好みます。
理由は、間取りの自由度が高いなど上げられますが、一番の理由は
ツ-バイをこなす工務店が少ないことかもしれません。
最近は、そうでもないようですが、自邸の工事は工事者探しで苦労しています。
設計事務所は、工事をしませんので、工事を請け負う工事会社を
必要とします。競争見積を前提にすれば、請け負う工事会社の多い
軸組み工法ほうが有利なのです。

しかし、この段階ではそれが理由ではありませんでした。
構造力学的には、屋根や床の荷重は梁に伝わり、柱に集約され、
基礎に伝わり、地盤に伝わると考えます。
しかし、軸組み工法木造は、2階の柱の下には柱が必ずしも存在
しなくてよい工法なのです。
それは、木材という軽く曲げに強い素材だから可能な構造です。

2階の柱の下に1階の柱がないということは、1階の柱まで、
屋根荷重を伝える大断面の梁等の横架材が必要となります。

横架材は2階の床荷重と2階の柱に集まった屋根荷重の集中荷重を受けて
1階の柱の位置まで伝えることになります。
もちろん、計算で安全確認するのですが、本来柱が通っていれば、
梁断面はもっと小さくできるはずです。
しかし、このファジ-な力の流れを肯定する構造システムは、
地震時の変形が複雑過ぎると考えたのです。

RC造などの構造に慣れ親しんでいたので、感覚的にしっくり来なかったのです。
軸組み工法は木に対して拘りが多く、職人の力量に大きく左右される工法です。
そしてロ-コストにすることもできますが、その場合ロ-コストなりの家という
ことになります。いわゆる安普請の構造では困ると思ったのです。

2×4工法の家の良いところは、貧乏人の家でも金持ちの家でも
同じ構造強度を持っている点です。
安全性を犠牲にしてロ-コストにする気はありませんでした。

まず、ツ-バイにすることを決め、さらにロ-コストにする方法を
試みています。ツ-バイのいろんな書籍を勉強しましたが、
その中に紹介されていた、日本ではあまりやられていない
ラブオングラウンド工法に着目しました。

地耐力が低い地盤は、ベタ基礎にして、その上に1階床組みをするのが
一般的なツ-バイの工法ですが、床組みをしないでベタ基礎の
コンクリ-ト床板を1階の床として利用する工法です。
ベタ基礎の必要が無ければ、土間コンでも問題ありません。
床仕上げでフロ-リングにしたければ、
マンション用の直張りフロ-リングを使用します。

地震にとても強く、シロアリの餌になる木が1階の床躯体にありませんので
シロアリにも強い家となります。
さらに床下がないので、床下の換気も不要になります。

ただ、ツ-バイの見積は、床面積で床組み手間を自動的に見積もって
しまうので、注意が必要です。1階床はツ-バイでないので
もちろん、それは省くことができます。

日本の家造りには、見積方法とか、発注方法とか、流通とか、
様々な変なところが多いのです。

ロ-コストだからと、材料のグレ-ドを落とすことを考えるより、
まずそこに着目することのほうがロ-コストに効果的なのです。



・・・続く。