海上自衛隊のディーゼル潜水艦「たつなみ」は,ディーゼル潜水艦「やまなみ」が未確認の潜水艦に衝突したのをソナーで察知したが,「やまなみ」は救難信号を出すことなく沈没していった。
「やまなみ」は艦長・海江田四郎(大沢たかお)をはじめ乗組員72名が全員死亡したと発表されたが,「たつなみ」艦長・深町洋(玉木宏)は,海江田の類い希なる操艦技術と遺体を確認したのがアメリカ海軍だけという点に疑問を持ち,事故当時のソナー音声をソナーマン・南波栄一(ユースケ・サンタマリア)らと共に再検証した。
するとノイズ交じりの音声のなかに事故発生の直前に潜水艦のハッチが開けられた音があることに気づく。
その事故は偽装であり,海江田はデビット・ライアン大佐の同行のもと「シーバット」の初の試験航海へと出発していた。
「シーパット」計画とは,極秘裏に建造した日本初の原子力潜水艦「シーバット」に核ミサイルを搭載し,所属はあくまでも米軍とすることで「非核三原則」の適用外とするものであった。
海江田と「やまなみ」乗組員全員は「シーバット」乗組員として選ばれ,米軍の協力を得て「やまなみ」の沈没事故を偽装して脱出し,全員死亡したことにして存在自体がトップシークレットである「シーバット」に配属されたのだった。
「シーバット」の航海は順調に進み目的地であるアメリカ海軍の原子力潜水艦「キーウェスト」との合流地点に到着したが,海江田はソナーマンの溝口拓男(前原滉)に周囲を探索させ,他にも2隻の原子力潜水艦「オクラホマシティ」「ナッシュビル」が潜んでいることを探知すると,音響魚雷を発射し,アメリカ海軍の原子力潜水艦のソナーが麻痺している間に「シーバット」をアメリカ海軍の管理下から脱走させた。
「シーバット」の突然の脱走に日本政府は,書類上ではアメリカ軍の所属である「シーバット」に日本政府が関与していることの発覚を恐れ,深町に自衛隊にアメリカ海軍よりも先に「シーバット」を捕らえるよう指示した。
深町は,海江田が小笠原諸島を南下してマリアナ海溝に向かうと予測して「たつなみ」を出航させる。
一方,アメリカ合衆国大統領は「シーバット」の捕獲もしくは撃沈を命じ,アメリカ海軍太平洋第7艦隊の全艦を出動させる。
「シーバット」は海江田の操艦技術により,自衛隊とアメリカ海軍の追跡を振り切り,あえて第7艦隊が待ち構えるフィリピン沖に浮上させ,すでに「シーバット」には核弾頭を搭載したトマホーク対艦ミサイルが搭載されていることを明かす。
そして「シーバット」のアメリカ海軍からの離脱と海江田を国家元首とする独立軍事国家「やまと」の建国を宣言した。
「やまと」への乗艦を許された深町から真意を問われた海江田は「「やまと」によって地球をひとつの国家とする,それがこの世界から戦争をなくす唯一の方法だ」と答える。
アメリカ大統領は「やまと」を正式に敵艦と認定し,第7艦隊に撃沈を命じたが,「やまと」は魚雷などの兵器を一切使わずにアメリカ潜水艦を撃退してみせる。
かわぐちかいじ原作漫画の実写化
映画の終了後には,思わず「え,こんだけ?」と言ってしまいそうになったほど序盤だけであり,当然,「キングタム」みたいに今後,続編が制作されるのだろうと思っていた。
ところが,なんと続編はアマプラ・・・
しかも,続編の方はミサイルもバンバン撃って楽しそう。
アマプラの予告編みたいな映画を金取って見せるというのは,いくらなんでもひどくはないだろうか。