あんなに怒るんじゃなかった。
たかが、冷蔵庫のスイーツ食べたくらいで…

「なんで食べちゃったの?食べるの楽しみにしてたのに‼︎」

『だって、飲み物出す時に冷蔵庫開けたらあってさ~。お腹空いてたし、美味しそうだったんだよ。』

その日は、何故かイライラ。それからずっと不機嫌なままだった私。
彼は、私のご機嫌取りに必死だった。

次の日も、気が付くと彼は仕事に行った後で…朝も起きれない程眠かった。

イライラと眠い原因が判明したのは、彼と会った2日後。月に一度のヤツがやってきた。
ここ最近は、初日は必ずと言っていい程寝込んでしまう。
週末でよかったと、安心した。薬を飲んでもよくならない腹痛。
ベッドで携帯をいじって、待ち受け画面を眺める。そこには、アイドルスマイルをしている彼が写っている。

あの時、あんなに怒らなくてもよかったのに…
LINE画面を開いて、〈ごめんなさい〉と打ち込んだ。
でも、送信ボタンを押せずにいた。そのまま、私は薬に助けられ眠ってしまった。

目が覚めると、私の隣で携帯をいじる彼が見えた。

「あれ?カズ。どうしたの?」

『この前のお詫びにケーキ買ってきたの。ピンポンしても、返事ないし…中に入ったら、携帯握りしめたまま寝てて。』

「ごめん。薬飲んだからかな?眠くなっちゃって…」

カズは、ため息をついた。

『顔色悪い。大丈夫?』

顔を覗き込まれて、とっさに目を逸らす。

「大丈夫。月に一度の日が始まったから。この前は、ごめんなさい。怒りすぎたよね。」

すると、カズは自分の携帯を出して私に見せた。

『ほら、ちゃんと送られてる。だから、ケーキ買ってきたの。』

あれ?私、送ってないけど…。なんで?

『携帯持ったまま寝るから、押しちゃったんじゃないんですか?ボタン…』

恥ずかしくて、顔を上げられないでいると

『さて、ケーキ食べましょ。この前のより美味しいかもしれないですよ?来週は、あなたからのスイーツ期待してますよ。』

ニヤリと笑うカズ。私の手を引いて、キッチンへ向かう。

かず、大丈夫だよ。バレンタインは、期待してね。スイーツじゃなくて、ハンバーグ作って待ってるね。

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この前、楽しみにしていたスイーツを子供に食べられ…
ショックと共に怒りが爆発しました。