なかなか風邪がよくならず、家でゆっくりすごしてました。
明日から、また仕事です。それまでに、少しでもアップできたらいいな。

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モニターを覗くと、ケーキの箱を見せているニノがいた。
「遠くまでわざわざすみません。」
ドアを開けて、声をかけた。
【翔ちゃんからの、クリスマスプレゼント。ニノだっんだ】
「おじゃましますよ」
そう言ってリビングに入ってきたニノ。ゲームをしている子供たちに
「ケーキは翔ちゃんからの差し入れですよ。」
ゲームに夢中になっていた子供たちは、声のする方を向いた。典花の顔が、驚いた顔をしていた。
「こんばんは。翔ちゃんからのクリスマスプレゼントだそうですよ。」
ニヤッと笑った彼は、きっと翔ちゃんから理由を聞いたんだろう。
「では、少しゲームに付き合いますか...」
ニノは、子供たちとゲームで遊んでくれていた。その光景を眺めていた時、電話が鳴った。
「俺からのクリスマスプレゼントは、届いた?」
そう電話から聞こえた声。
「うん、ありがとう。今も一緒にゲームしてるよ。」
と、私が答えると...
「まだいるのかよ!俺が会えなくて、我慢してるのに...なんであいつがくつろいでるんだよ」
そう言う翔ちゃん。ニノは、話が聞こえていたのか、
「このゲームが終わったら帰りますよ。」
そう大きな声で言った。
「ヤキモチですね。」ボソッと呟くニノに吹き出してしまった。
「おい、何笑ってるんだよ。」
電話の向こうで叫ぶ翔ちゃん。本当に仲がいいんだな~と、改めて思う。
やっとゲームが終わり、帰ろうとするニノ。
「これ、忘れるところだった。」
手渡されたのは、翔ちゃん手書きの地図と合い鍵だった。
「これを渡すっていうことは、相当信頼している証拠ですね。じかいは、手料理期待してますよ。」
そう言うと、ニノは帰って行った。

今日は、翔ちゃんと約束をした日。子供たちをおばあちゃんの元に送り届け、私も電車に乗った。
途中、スーパーで買い出しをして地図を片手に翔ちゃんの家を探した。
【大きなマンション...】
鍵を開けて、部屋に入る。広過ぎる部屋に、落ち着かない。
(無事にたどり着いたよ)翔ちゃんにメールを送った。
【さて、ご飯作ろうかな?】翔ちゃんからリクエストされていた物を作る。後は温めるだけになった料理。時計は、すでに10時を過ぎていた。
途中、子供たちから電話があった。楽しそうな様子で、安心した。
広い部屋に一人は、落ち着かない。ソファーの隅に座って、膝を抱え込む。そのまま、私は眠ってしまった。

「礼乃?ただいま。」
【翔ちゃんの声?】でも、目が開かない。夢?
「そんなとこで寝たら、風邪引くよ」
やっと開いた目の前には、翔ちゃんが笑顔で立っていた。
「ごめんなさい。いつの間に私...」
慌てて、立ち上がる私。
「寝てたら、メールも気付かないよな~。玄関でのお出迎え期待してたのに..なーんて。」
そう言いながら、私を抱きしめてくれた。久しぶりの翔ちゃんの匂い。
「おかえりなさい。」翔ちゃんの目を見つめ、やっと言えた言葉。
「急いで、ご飯温めるね。」私はキッチンに向かった。
ソファーに座り、私のことを見ている翔ちゃん。二人で食べるご飯は、少し照れ臭い。
会えなかった時間を埋めるように、たくさん話をした。翔ちゃんは、ずっと話を聞いてくれた。
「そうだ、忘れない内に鍵返すね。」と、鍵を探した。私のカバンには、翔ちゃんへのクリスマスプレゼントがあった。
「はい、これ。ありがとう。それと、私から翔ちゃんにプレゼント。」
そう言って、私は自宅の鍵を渡した。
「えっ?これって...」
驚く翔ちゃんに説明した。
「これで、いつでも家に入ってもいいよ。もう、電話しなくても...」
言い終わらない内に
「いいのか?本当にもらって...」
そう言うと思った。
「プレゼント、何にしたらいいか分からなくて...翔ちゃん、喜んでくれるか心配だった。」
そう言うと、翔ちゃんもさっき渡した鍵をくれた。
「俺からも、これ。同じプレゼントになっちゃったけど...。いつでも来ていいから。」
私は、もらった鍵をキーホルダーにつけた。