孫喰い | あらかんスクラップブック

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60代の哀歓こもごも

衆院選挙終わって、政権交代起こらず、自公の既定路線で安定しているのかと思えば、なんか10万円の給付金で混乱している。

●18歳以下の子ども一人当たり年内に現金5万、来春にクーポン5万円。所得制限ありで、世帯主収入960万以下。共働きの合算なし。

●住民税非課税世帯 現金10万円

●困窮学生に現金10万円。 条件は不明

 

 

これで、自公でおおよそ合意したらしい。

早急に困窮している人に届けたいということだが、不公平感たっぷり。

そもそも、給付の目的がはっきりしない。 困窮者はさまざまで、このような給付条件に当てはまらない人多数。 経済対策としても、これで10万円分消費してくれる可能性は少ない。貯蓄に回されてしまうのではないか。 少子化対策を10万円で済ませようなんてのもおかしい。

 

ほんとうに国民はバカにされたものだ。 選挙で多数を得たら、あとは好きなように独裁政治。衆院議員465名。 それで、こんな対策しかできないのら、政治家なんていらないよ。 そもそも私たちの血税。

議員の文書通信交通滞在費、政党助成金、内閣官房費…。領収書のいらない支出で、やりたい放題。 チェックされないので、国民のためには使われず、もっぱら政治活動や選挙のために使われている(と思う)。街でじゃまになっている政治家の顔看板。文書通信交通滞在費なのかもね。

 

看護、介護、保育の従事者に対する賃上げ。 介護などは賃上げは介護保険料の値上げ、利用者の介護料の引き上げなどが伴うためにこれまで避けられていて、いよいよ踏み切ったかと思ったが、フタを開ければ、看護で月4000円の賃上げだという。介護は2000円くらいか…。

ふざけんじゃない。看護で年間4万8千円。ケタが違うだろう。

 

私の友人で、シングルマザーで看護師を続けている大学生の母親。

年収は250万くらいで、ギリギリの生活。コロナ禍で体調もすぐれない。

岸田政権は、月4000円年間4万8000円のお恵みをくれるという。

 

次に私の友人では珍しい、夫婦とも大企業勤めのファミリー。 クリスマスには何十万もするブランドもののプレゼントを交換しあう。世帯年収はたぶん1500万~2000万。子ども2人。 世帯主の夫が960万以下なので、子ども2人で20万の給付金が岸田政権からもらえる。20万なんて通帳の数字が変わるだけで、本人たちはなんとも思っていない。

 

3番目。 商店街で取り残されたような雑貨屋。 コロナ禍でも店を続けて、中小企業持続化給付金200万をもらった。緊急事態宣言が解除されても客は増えない。 オーナーに「もう、閉店セールやったら」と言ったら、「いいんだよ。休みを増やして、目標売上30%減!」。

嫌だね、商売人は…。岸田政権は、売り上げ30%減の中小企業に再度持続化給付金をパワーアップで250万給付するという。 先の持続化給付金の不正受給が次々に明らかになっても、条件を見直さない。

日本商工会議所という中小企業の組織が選挙応援をしてくれたからね。

 

こんな不公平や不正があっても、選挙のうたい文句(公約と言ってるが)は実現されたことになるのだ。 

先日の日曜日、プリンを食べたくなって、牛乳と卵を買いに9時から開店している駅前スーパーに行ったら、店の外まで人であふれかえっている。 「何事か?」と思ってスーパーに入ったら、レジに並ぶ人が通路という通路をふさぎ、なかなか卵や牛乳売り場にたどり着けない。

商品で一杯のカゴ2個をカートに乗せて並んでいる。 ソーシャルディスタンスのための床のフットスポットなんか無視だ。

日曜は安売りデイだそうだ。 店内に貼ってあるチラシを見ると、国産牛肉500g1000円、国産うなぎ1尾1000円。マグロ半額。きゅうり19円。大根79円…。あとは買わなかったので覚えていないが、目的の卵も10個で99円で買ったぞ。 スーパーの外は、白菜とかミカンの箱とかが山積みされていて、並んで買っている。

こんなに日曜の朝早くに住宅街でもないスーパーに人々が押し寄せる。

景気は良くないないはずなのに、ウナギ、牛肉、マグロ…。リベンジ消費? 帰ってごちそうを食べるんだろうな…。 次はGo To トラベル?

 

なんか、落ち込んだ。日曜日にこんな行動力、レジに長時間並ぶ時間があるんだったら、目の前のウナギ…じゃなく、他に時間やお金を使ったらどうか? 

たとえば、こんな快速も止まらない駅で、何百人もの人数が集まり、反政権のデモをすれば、ニュースになるかも知れない。 当たり前の民主主義国の人たちなら、やってるだろう。

 

給付金、補助金のバラまきとその不公平で、アベノミクス以来の格差はますます拡大する。 公平にしたいなら、消費税をゼロにすれば、250万収入の人の消費税分25万は給付されたと同じ。 高収入の人は高級品への消費意欲がわく。

全国民に一人当たり一律10万円の給付をし、確定申告や源泉徴収で収入として計上させれば、高所得者はその分は納税したことと同じ、低所得者にはそっくり10万行きわたる。

いくらでも、公平な給付金の配布方法はある。

なぜ、子育て世帯なのか? 住民税非課税世帯と言っても非課税になるためには年収100万しか稼げない。これは全くのワーキングプア。 ワーキングプアは無視するということだ。

 

すべては、デジタルが遅れているせい。マイナンバーカード作りましょうね…というのは違うと思う。

なんなら、国民全員に郵貯のキャッシュカードを持たせて、給付金はそこに振り込むようにすれば、マイナンバーなくてもスピートは抜群だ。 銀行協会が反発するだろうけど…。

 

消費税が始まってからの30年間は、日本経済の停滞の30年と一致する。 このまま停滞50年にもなれば、没落のニッポンだ。 10万円もらって未来を応援した子どもは成人して、どんなニッポンになっているだろうか? 政治家に危機感はないのか? ボンクラめ。 

敵基地攻撃能力とか、国内の人権問題そっちのけの人権担当大臣とか、そんな場合じゃないだろうが…。

刹那的な拝金主義。 ウナギや牛肉をたらふく食ってる人は、孫が飢える姿は見えない。 

あなたが喰っているのは、孫かも知れない。

プリンを作る気がしなくなった…。