反オリンピック | あらかんスクラップブック

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60代の哀歓こもごも

2020年は、東京オリンピック、パラリンピックの年。

7月24日から8月9日の酷暑の時期に開催される。

 

招致した時は、フクシマの復興のためにということだった。

原発はもうアンダーコントロールされて、日本は悪夢のような原発事故から復興したということを、世界にみせてやろうじゃないか…ということで招致した。

 

でも、フクシマの何が復興したというのだろうか?

フクシマのためなら、フクシマで開催すればいいのだ。 300キロも離れた東京に多額の金をつぎ込んで、当初8000億と言われた予算が、会計検査院によると3兆円にふくれあがっている。

フクシマといえば、立ち入り禁止区域以外でも、地域によっては、いまだに放射線量が高く、汚染水や放射能ゴミの行く先も決まっていない。避難者数はいまだ5万人超。

 

オリンピックじゃなく、フクシマにお金を使え。YouTubeの動画をどうぞ

 

 

オリンピック開催が決まると、インフラ整備、不動産高騰などで、住民やホームレスなどは強制移動させられる。 今回は霞ヶ丘アパートの住民が1964年オリンピックに続き、立ち退きさせられた。テロ警戒でやたら監視が厳しくなる。

 

オリンピックは、利権やワイロもつきものだ。

ゼネコンは税金で,箱ものを作っては壊しで、ボロ儲けする。

JOCの竹田会長は、招致のために2億円のワイロを送った疑いで辞任した。

 

経済効果と国威発揚ばかりが宣伝され、オリンピックの負の側面はほとんど報道されない。 新聞もTV局もオフィシャルスポンサーだから。

 

しかし、IOCのバッハ会長が、酷暑を理由に、マラソンと競歩の会場を東京から札幌に開催地を移す宣言を行ったときは、初めて、開催時期の認識の甘さが指摘された。

暑さに対する根本的な対策はあるはずもない。屋外競技の選手だけでなく、ボランティアや観客などが、熱中症でバタバタ倒れたら、どうするのか?

 

開催中の交通渋滞も、有効な緩和策が示されていない。 いっそう、東京の職場に通う人は休んでよいことにしたらどう?

ホテルも足りない。

 

最近、アスリートのメディア露出が多い。 ニュースばかりではなく、バラエティやCMにもよく出ている。 アスリートとして通用しなくなったら、タレント変身かとおもうほど、場慣れしている。 美形が多い。

 

それだけに、オリンピック本番では、ニッポンを背負って、スポンサーの期待もあるから、メダルが取れない時はきついだろうな…。

 

オリンピックは平和の祭典 

なんてのは、もう昔のハナシ。 ナショナリズムと商業主義にまみれて、一過性の浪費にすぎない。

国連が提唱しているSDGs(持続可能な開発目標)とは真逆のイベントだ。

 

スポーツはトップアスリートたちのものではない。

本来、スポーツというのは、みんなのもの。 だれもが地元で気軽にアクセスできる施設とコーチがいる環境が必要。 オリンピックに3兆も使うなら、全国にスポーツ環境整備して、老若男女が楽しみ、そのなかからプロとして育っていくというのがいいなぁ。

 

最後に元南相馬市長の発言。

「復興五輪」は、復興とは何の関係もありません。被災地から聖火ランナーが出発して、福島で野球やソフトボールの予選を行なえば復興が進むのか。 単なるパフォーマンスにしか思えません。

…原発にしろ、五輪にしろ、東京が福島を利用して金儲けをするという構図そのものは、震災前と震災後で何も変わっていない。

 

オリンピックは強者の論理で動くビッグイベント。 苦しんでいる人を踏みつけてお祭りさわぎしているようにしか見えない。

 

<ロヒンギャ ロヒンギャ ロヒンギャ ……>と言ってから、

私は、招致した時からずっと、

東京オリンピックに反対だ。