こんにちは。公認心理師の石川美樹です。
本日は、
【幼少期に思いっきり甘えさせてもらえることってとても大切なんです】というテーマでお届けします。
クライアントのAさんは、
中学生と高校生のお子様がいらっしゃる、看護師の方です。
彼女のお悩みは、
「誰からも必要とされない」ということでした。
え???
「お子様は、お母さんを必要としますよね。
看護師さんですから、患者さんは看護師さんを必要としますよね。
Aさんがおっしゃっている、必要とされないとはどういう感じなのかしら?」
と詳しくお聞きすると、
「お母さんが子供の世話をするのは当たり前。
しかし、当たり前すぎて、子供も夫も「ありがとう」すら言ってくれない。
患者さんも、看護師がお世話をするのは当たり前のように接してくる。
看護師なんて、私の代わりはいくらでもいる。
家でも職場でも【必要とされていない】感じがして虚しいんです、、、、」
なるほど。
Aさんが求める必要とされる人間とは?
とお聞きすると、
必要とされる人間は「ありがとう」と言ってもらえる。
必要される人間は「笑顔で接してもらえる」
必要とされる人間は「一方通行ではなくお返ししてもらえる」
など、
彼女のイメージの中で「必要とされる人」とは、
自分が私が渡した行動や言葉、誠意など、例えるなら渡したプレゼントに対して、
きちんと、お返しをしてもらえることだったのです。
「いつも、私ばかりが一方通行であるのが寂しい」
とおっしゃっていました。
この一方通行感は、
彼女の幼少期の生い立ちにありました。
Aさんのお母様は、
ある宗教の教えを信じており、人に尽くすことが大切だと子供にも教育していました。
しかし、優先順位は、その団体の人間関係やその教えの神となっていたため、
家族や地域の活動は二の次になっていたそうです。
Aさんも、
「まずは人に尽くしなさい」と教えられいましたが、
幼稚園でいじめられても、「いじめっ子に愛が足りないからだ」と、
いじめらて苦しんでいるAさんを慰めるどころか、反対に「愛が足りない」と怒られていたり、
布教活動で忙しい母親の代わりに家事を手伝っても、
「お米の洗い方が雑だ。愛が足りない」など、毎日のように叱られていたそうです。
そのうち、お母さんに必要とされるように、
「まずは人に尽くすこと! 他人が優先」と思って、
自分はさて置いて、人のためを中心に生きるようになったと言います。
甘えることなんて絶対にできない。甘えさせてもらえるなんて夢にも思ってはいけないと思っていたそうです。
私が先にもらってはいけない、、、。
先にもらったら怒られる、、、、、。
与えて、
与えて、
与えて、
しかし、ずっと虚しいまま、、、。
なぜ、私はいつも一方通行なんだろう??
なぜ、私は必要とされないんだろう?
幼少期は、自分自身を確立する時期です。
ですから、わがまま放題、自分中心で生きることが大切な仕事でもあるんです。
大人から見て、それがわがままだろうがなんだろうが、自分中心あることで、自分の軸がしっかりしてくるんです。軸がしっかりするまで支えるのは、親の役目なんですね。
そしてその中心の私に、
身近な両親の愛が注入され愛着が育ち、
自分軸が成長し、育っていき、
その自分軸がしっかりしたからこそ、
人に優しくできたり、人に尽くすことができるようになっていくのです。
しかし、Aさんは、支えが出来上がる前に、
他人に渡すこと、他人に尽くすことを強要され、
わがままでもいいからお母さんにしっかり甘えることをせず、お母さんからの甘えのエネルギーも注入されずに育ってしまったので、
自分軸がぐらぐらしたまま、人に尽くすことをしているので、
一方通行な思いになっていたのです。
一方通行で、
その思いが返ってこない、
= 誰からも必要とされない
このような心の構図になっていたのです。
Aさんは、幼少期のその悲しいインナーチャイルや、記憶、ねばならないのメガネを外すことによって、
Aさん自身は変わりはじめ、笑顔が多くなっていきました。
すると二人のお子様も旦那様も
「今日の料理はおいしいね〜」と、ありがとうまでは言われないけど、向こうから優しい言葉をかけてくれるようになったそうです。
職場も、総合病院から、個人病院に転職すると、
なんと和気あいあいとした、
アットホームな職場となり、
いつもで「Aさ〜!!助けて〜。ありがとう」と言われる必要とされる存在になっていったそうです。
自分の内側が変わると、
外側も変わる!!!
あなたも、膝を抱えて苦しんでいる、
インナーチャイルドを救って、必要とされる人に変化していきませんか?