こんにちは。公認心理師の石川美樹です。
また台風が近づいていますね、、、、被害が大きくならないことを祈ってます。
さて、本日は、
【頭の中のおしゃべりを止めるための5つのステップ】というタイトルでお届けしようと思います。
私たちの心は常に忙しく、日々の出来事や考えが絶え間なく流れています。
これを「頭のおしゃべり」と呼ぶことがありますが、
この頭の中のおしゃべりがネガティブなものばかりに偏ると、ストレスや不安の源となり、心の静けさを奪うことがあります。
今日のブログでは、この頭のおしゃべりがなぜ生まれてしまうのか?
そして少しでも静めるための5つのステップをご紹介しようと思います。
まず、この頭の中のおしゃべり、、、、、話しているのですから誰か相手がいるわけです。
一体誰と話しているのでしょうか?
もう一人のわたしとなんです。
え? それって二重人格ってことですか?
いいえ、違います。
誰しも、心の中には、いろんなわたしがいるんです。
親を真似して、いつも厳しいわたし。
いつも自由奔放で子供のままでいたいわたし。
争いごとが嫌いだから、いつも仲裁をしてくれるわたし。
いろんなアイデアを産んでくれる直感的なわたし。
傷ついたわたし守ろうとしてくれる地球防衛隊のようなわたし。
どんな時でも受け止めてくれるカウンセラーのようなわたし。
などなど、多くの自分が内側にいるんです。
そして、無意識の時でも、いつでも、
私が私と思っている私と、
心の中の《わたし》がおしゃべりをしているのですが、
このおしゃべりが止まらず、
ストレスになっている時
は、心の中で話しかけている相手の《わたし》の選択がちょっとずれている時なんです。
例えば、子供が夏休みでずっと家におり、
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ゲームの時間は1時間って決めたのに、
もう3時間もやっている、、、、。
1回注意したら、あと30分で絶対にやめるって言ったので、
信じであげたのに,まだやっている、、、、。
もう一度注意した方がいいのかな?
でもいつものパターンだと逆ギレするしな、、、、。そうなったら手に負えないから嫌だし、、、。いや、子供の自立心を育てるためにこのまま見守っていた方がいいのか?
でもさぁ、わたしが子供だった頃は、きちんと約束は守っていた。しかしなんでわたしの子供は守らないの?ずるいよ!
(怒りが込み上げる)しかし、ダメダメ、怒ってはだめ。教育に良くないし、わたしのストレスも溜まる。
でもでも、このままでいいのかな?
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このような頭のおしゃべりが、エンドレスに流れ続けているのです。
もう100回くらいリピートしてるかも。
もうやめてくれ!!
本当に止まって欲しいですよね。
さて、この頭の中のおしゃべりを止めるに、
下記の5つのステップを試してみませんか?
1. 私は、私の中の誰か(もう一人のわたし)とおしゃべりしていると意識してみる。
2. 私はどんな「誰かと」おしゃべりしたいですか? と自分に質問してみる。
→ なんでも「そうだね。わかるよ。怒るのも当然だよね。子育てって悩むことばかりだよね」など、
わたしを否定しないで受け止めてくれる誰かがいい!
3. 頭の中ではなく、客観的にその誰かとおしゃべりしている形に変える。
→ 客観的になる方法は、イメージいいので、2番目に想定した誰かを目の前に出して、近くにあるハンカチでもいいし、ぬいぐるみでもいい、鉛筆でもいい。それを頭の中から取り出してあげた誰か(もう一人のわたし)と見立てる。
4. ニックネームをつけてあげる。
《否定しないで受け止めてくれる誰か》だったから、「優しいおばあちゃん」「ハートちゃん」など。
5. 頭の中からとりだした、もう一人の私と客観的にお話しする。
この5つのステップをやってみませんか?
この5つのステップを踏むことによって、心理学的に、メタ認知の能力が上がっていくのです。
自分を客観的にみる能力のことです。
この能力が上がると、自分をコントロールできるようになったり、冷静な判断ができるようになると言われ、
頭の中のおしゃべりをコントロールすることができる能力も高まってきます。
頭の中のおしゃべりが止まらない傾向がある人は、
自分の内側のもう一人のわたしが、話を、
「うんうん。そうだよね」と言って、
受け止めてくれるもう一人の自分を作れなかった人
に多いなとわたし(石川)はカウンセリングの経験から感じています。
それは、幼少期に、養育者(一般的には両親)から、
厳しく育てられたり、いつも否定されていたりしていたので、
自分を優しく受け止めてくれる存在を経験、体感覚として掴むことができないので、
自分の内側でもう一人のわたしを作るときに、その役割をしてくれる自分(わたし)を作ることが難しくてできないのです。
ですから、上記の5つのステップがなかなかうまくいかないと感じる方は、
幼少期のトラウマ、心の傷から出来上がったインナーチャイルドを改めて確認してみるのもいいのかもしれませんね。
では、また。